
「新NISAは銀行ではやめたほうがいい?」
「新NISAは銀行と証券会社どっちで始めるのがいいか分からない…」
とお悩みではないでしょうか。
結論、新NISAを銀行で始めると、手数料がネット証券などと比較するとやや高いですが、対面相談など、銀行ならではのメリットもあるため、自分に合った選択をすることが重要です。
この記事では、新NISAを銀行で始める際のデメリット・メリットを中心に詳しく解説します。
「新NISAを始めたいけど銀行でいいのか不安」という方はこの記事を読むと、安心した状態で投資をスタートさせることができます。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 新NISAは銀行ではやめとけと言われる理由は?デメリットを解説
- 取り扱い銘柄数がネット証券に比べて少ない
- 手数料がネット証券に比べて高くなることがある
- 最低積立金額がネット証券会社と比べて高い
- ポイント還元が充実していない
- 株式やETFの取引ができない
- 銀行から商品を営業される可能性もある
- 店舗型銀行で新NISAを始めるメリット
- 相談しながら手続きができる
- ネットが不慣れな人も口座を開設できる
- 住宅ローンの金利優遇
- 生活資金との一元管理がしやすい
- 銀行で新NISAを始めるか迷っているときの見極め方
- 新NISAを始めるなら銀行と証券会社どちらがおすすめ
- 窓口で相談しながら始めたい場合は銀行がおすすめ
- 自由度高く投資をしたい方は証券会社がおすすめ
- 新NISAでの口座選びのポイント3選
- 目当ての銘柄がラインナップされているか
- 最低積立金額がいくらか
- 口座から自動引落しができるか
- 迷った時は専門家への相談もおすすめ!【マネーキャリア】
- 新NISAを銀行で始めるならメリット・デメリットを理解するのが大切【まとめ】
新NISAは銀行ではやめとけと言われる理由は?デメリットを解説
銀行で新NISAを始めるのはやめとけと言われる理由は、以下のデメリットがあるからです。
- 取り扱い銘柄数がネット証券に比べて少ない
- 手数料がネット証券に比べて高くなることがある
- 最低積立金額がネット証券会社と比べて高い
- ポイント還元が充実していない
- 株式やETFの取引ができない
- 銀行から商品を営業される可能性もある
ここからは、なぜ銀行の新NISAが「やめたほうがいい」と言われるのか、それぞれの理由を詳しく解説していきます。
銀行で始める前に、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。
取り扱い銘柄数がネット証券に比べて少ない
新NISAを始めるデメリットの1つとして、取り扱い銘柄数がネット証券に比べて少ないことが挙げられます。
通常のネット証券では、国内外の株式や投資信託など、数千から数万に及ぶ多様な金融商品を取り扱っています。
一方、新NISAで選択できる銘柄は、金融庁によって厳選された約242程度の投資信託に限定されています。
これにより、投資家の選択肢が狭められ、自身の投資戦略や目標に最適な商品を見つけにくくなる可能性があります。
ただし、金融庁によって厳選された銘柄は初心者投資家にとっては選択の手間が省け、安心して投資できるというメリットもあります。
手数料がネット証券に比べて高くなることがある
デメリットの2つ目は、銀行はネット証券に比べて保有時にかかるコストの「信託報酬」が高く設定されているものからしか商品を選べないことがある点です。
購入する商品が同じであれば、銀行で購入しても、ネット証券で購入してもコストは同じです。
しかし、デメリット①で紹介したように銀行はネット証券と比べて取り扱っている銘柄の個数が少なく、数本程度からしか選べない銀行もあります。
そのため、口座を解説した銀行で取り扱っている銘柄が信託報酬が高いものばかりの場合、それら以外に選ぶことができず結果としてネット証券で口座開設した場合っと比べて損してしまうことが起こりえます。
最低積立金額がネット証券会社と比べて高い
デメリットの3つ目が、銀行はネット証券と比べて最低積立金額が高く設定されている点です。
例を挙げると、ネット証券と銀行の最低積立金額は以下になります。
金融機関 | 最低積立金額 |
---|---|
ネット証券 | 100円から |
銀行 | 1,000円から (銀行によっては10,000円からの場合も) |
銀行と比較してネット証券会社での方が少額投資でより柔軟な運用を行うことも可能となります。
ポイント還元が充実していない
デメリットの4つ目は、銀行はネット証券と比べるとポイントサービスが充実していないことが多く、ポイント還元率なども低い点です。
ネット証券の「楽天証券」では、積立額の1%をポイントとして還元するなど、多くのキャンペーンを展開しています。
ネット証券は人件費などを削減できるので、その分をユーザーに還元できるのです。
一方、銀行は店舗を構えなければならないので営業中は人件費などがかかり、ネット証券と比べると手厚いサービスを展開する余裕がありません。
ポイント還元などのお得さを考慮すると、銀行よりネット証券の方がサービスが充実しています。
株式やETFの取引ができない
デメリットの5つ目は、銀行のNISA口座では株式やETFの取り扱いがない点です。
そのため、NISA口座を利用して株式投資を始めるつもりであれば、金融機関変更等をしなければならなくなります。
銀行では投資信託しか取り扱っていないので、株式の個別銘柄などは基本的に売買できません。
投資の自由度が下がり、購入したい株式に投資できないことは、ハイリスク・ハイリターンな投資をしてみたい人には、大きなデメリットとなるでしょう。
投資信託の運用だけでは、短期間で大きな利益は得にくく、投資の知識もあまり上昇しません。
今は投資信託のみで良いと考えている方でも、運用を続けていくうちに株式やETFにも興味が出てくるかもしれません。
そのような場合に金融機関変更等の作業を減らすためにも、迷っている方は最初からネット証券口座での口座開設をおすすめします。
銀行から商品を営業される可能性もある
デメリットの6つ目は商品を営業されることがある点です。
近年、金融庁が金融機関に新NISA・新NISAを推し進めるよう働きかけている影響等から、銀行から買うつもりがない金融商品を営業される可能性もあります。
店舗型銀行で新NISA・新NISAを開設すると、ノルマのために銀行から必要のない商品を押し売りされる可能性があるので注意しましょう。
店舗型銀行で新NISAを始めるメリット
店舗型銀行には、ネット証券にはない以下のようなメリットがあります。
- 相談しながら手続きができる
- ネットが不慣れな人も口座を開設できる
- 住宅ローンの金利優遇
- 生活資金との一元管理がしやすい
ここからは、新NISAを銀行で始めることによる利点について、それぞれ詳しく解説していきます。
ネット証券との違いを理解したうえで、自分に合った選択をしましょう。
相談しながら手続きができる
店舗型銀行で新NISAを始める際のメリットの一つは、「相談しながら手続きができる」点です。
対面での相談が可能なため、投資初心者でも安心して始められます。専門知識を持った行員が、NISAの仕組みや投資商品の特徴、リスクなどを分かりやすく説明してくれます。
また、自分の財務状況や投資目的に合わせた適切なアドバイスを受けられるため、より自分に合った投資計画を立てやすくなります。
手続きの際も、書類の記入方法や必要書類の確認など、細かな点まで丁寧にサポートしてもらえます。
不明点があればその場で質問でき、即座に回答を得られるのも大きな利点です。
さらに、投資開始後も定期的な相談や運用状況の確認ができるため、長期的な資産形成をサポートしてくれる心強い味方となります。
ネットが不慣れな人も口座を開設できる
インターネットの利用に不安を感じる方や、オンライン手続きに慣れていない方にとって、店舗での対面サービスで口座開設のサポートをしてもらえます。
銀行員が直接対応してくれるため、複雑な手続きも丁寧に案内してもらえます。
また、本人確認書類の提示や署名なども、その場で完結できるため、書類の郵送や電子署名などの手間が省けます。
さらに、口座開設に必要な情報の入力ミスも、その場で確認・修正できるので、手続きの遅延を防ぐことができます。
高齢者や技術に不安を感じる方々にとって、このような対面でのサポートは非常に重要です。
ネットバンキングやスマートフォンアプリの利用方法についても、実際に操作しながら説明を受けられるため、後々の運用もスムーズに行えるようになります。
住宅ローンの金利優遇
店舗型銀行で新NISAを始めるメリットの一つに、「住宅ローンの金利優遇」があります。
これは、NISA口座を開設し、利用することで住宅ローンの金利が優遇される可能性がある制度です。
多くの銀行では、取引の多い顧客に対してさまざまな優遇サービスを提供しています。
NISA口座の開設・利用は、銀行との取引を深める一つの方法となり、その結果として住宅ローンの金利優遇を受けられる可能性が高まります。
具体的な優遇幅は銀行によって異なりますが、一般的に0.1%から0.2%程度の金利引き下げが行われることが多いです。
これは一見小さな数字に見えますが、長期間にわたる住宅ローンでは大きな差額となります。
生活資金との一元管理がしやすい
銀行で新NISAを始めると、生活資金と投資資金をまとめて管理できて便利です。
給与の受け取りや光熱費の引き落としと同じ口座で運用することで、資金の動きが把握しやすくなります。
その結果、日々の家計と投資を分けずに一体として管理でき、資金計画も立てやすくなります。
また、銀行によっては資産管理アプリや目的別口座などのサポート機能が用意されており、手間もかかりません。
こうしたサービスを活用すれば、無理のない範囲で積立を続けることが可能です。
生活費と投資資金の管理を一元化できる点は、銀行利用ならではの大きなメリットといえるでしょう。
銀行で新NISAを始めるか迷っているときの見極め方
新NISAをどこで始めるか迷っているなら、まずはFP(ファイナンシャルプランナー)への相談を検討しましょう。
新NISAが初めての人ほど、金融機関の選び方から銘柄選定まで、迷うのは当然といえるでしょう。
そんなときこそ、中立的な立場でアドバイスがもらえるFPに相談することで、自分に合った運用を見極めやすくなります。
- 金融機関の選び方や制度の特徴を比較し、最適な選択肢を提示してくれる
- 家計やライフプランに応じた投資方法がわかる
- 難しい用語や目論見書の内容も丁寧に解説してくれる
FPへの相談は、専門的な判断が必要になる場面でも、自分に合った選択ができるようサポートを受けられるのが大きな利点です。
その中でも特におすすめなのが、何度でも無料で相談できる「マネーキャリア」のFP相談サービスです。
新NISAを始めるなら銀行と証券会社どちらがおすすめ
結論として、対面でのサポートを重視する方には銀行、低コストで自由度の高い運用を求める方には証券会社がおすすめです。
以下に、それぞれの特徴をまとめます。
- 窓口で相談しながら始めたい場合は銀行がおすすめ
- 自由度高く投資をしたい方は証券会社がおすすめ
それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがあります。
ここからはそれぞれの利点を詳しく解説していきますので、自分の投資スタイルに合った選択をするための参考にしてください。
窓口で相談しながら始めたい場合は銀行がおすすめ
新NISAを対面で相談しながら始めたい方には、銀行を利用するのが適しています。
銀行では、新NISA制度の基本から投資信託の特徴、リスクまで、専門知識を持つ行員が丁寧に説明してくれます。
また、自分の収支状況や投資の目的に合わせて、個別にアドバイスを受けられるのも安心材料です。
書類の記入方法や必要書類のチェックなどもその場で対応してもらえるため、手続きに不安がある方でもスムーズに進められます。
ネットやアプリの操作に自信がない方にとって、対面でのサポートは大きなメリットといえるでしょう。
このように、安心感を重視したい方には、銀行での新NISA口座開設が向いています。
自由度高く投資をしたい方は証券会社がおすすめ
新NISAで自由度の高い投資を希望する方には、証券会社での口座開設がおすすめです。
証券会社を利用することで、以下のようなメリットがあります。
- 多様な投資商品の選択肢
- 低コストでの取引
- ポイント還元などの特典
- 柔軟な投資スタイルの実現
証券会社では、上場株式、ETF、REIT、投資信託など、幅広い商品に投資することが可能です。
また、クレジットカード積立によるポイント還元制度も充実しています。
さらに、積立投資だけでなく、一括投資も行えるため、自分の投資スタイルに合わせた柔軟な運用が可能です。
新NISAでの口座選びのポイント3選
新NISAを始めるのならば、自分に合った口座選びが重要となります。
自分に合った口座を選んで、新NISAを始める上で損をしないようにしましょう。
新NISAの口座選びポイントは以下になります。
- 目当ての銘柄がラインナップされているか
- 最低積立金額がいくらか
- 口座から自動引落しができるか
目当ての銘柄がラインナップされているか
新NISAで投資できる銘柄は金融機関ごとに異なるので、まずは自分の目当ての銘柄がラインナップに入っているか確認しましょう。
新NISAは金融庁が定めた厳しい条件をクリアした投資信託から選ばれた銘柄のみが選出されていますが、さらにその銘柄を各金融機関が厳選しています。
「SBI証券」や「楽天証券」など金融機関によって選べる商品は異なり、扱っている銘柄・扱っていない銘柄があるので、事前チェックが必要です。
目当ての銘柄が決まっていない場合は、銘柄の取り扱い数が多い金融機関から選びましょう。
最低積立金額がいくらか
金融機関ごとの「最低積立金額」をチェックしておくのも重要です。
「いきなり高額の資金を使うのは怖いので、少額から投資を始めたい…」
そういった悩みをお持ちの人も多いでしょう。
投資できる「最低積立金額」は金融機関ごとに異なります。
100円という少額からスタートしたい場合はネット証券会社を中心に、1,000円からでも問題なければ銀行も候補に入れることができます。
※一部ネット銀行では最低購入金額100円~も可能
はじめての投資に不安がある人は、最低積立金額のネット証券を選び、口座を開設すると良いでしょう。
口座から自動引落しができるか
口座から自動引き落としできる機能がついているかも確認しておきましょう。
普段使用している普通預金口座から自動引き落としできる機能がついていれば、積み立てが楽になり、手間が省けます。
細かい点ではありますが、新NISAは毎月きちんと積み立てて、長期間継続することが大事です。
面倒に感じることのないよう、続けやすい環境作りを整えられる金融機関を選びましょう。
普段使いの口座から自動引き落としできる金融機関を選べば、毎月の手間が省けるのでおすすめです。
迷った時は専門家への相談もおすすめ!【マネーキャリア】
ここまで銀行でNISA口座を開設するデメリットやメリットを紹介してきました。
NISAをいざ始めようと思っても、金融機関選びから、購入する銘柄選び、積立金額決めなど決めないといけない場面はたくさんあり、疑問などもたくさん出てくるでしょう。
そのような時はひとりで調べて悩むのではなく、専門家に相談してみることもおすすめです。
新NISAを銀行で始めるならメリット・デメリットを理解するのが大切【まとめ】
新NISAを銀行で始める前に、特徴を正しく理解しておくことが大切です。
この記事では以下の内容を解説しました。
- 銀行は対面で相談できるため初心者に安心
- 一方で取扱商品が少なく、手数料が高め
- ネット証券は自由度が高く、低コストで運用可能
- 自分の投資スタイルや目的に応じた選択が必要
- 判断に迷ったらFPに相談するのがおすすめ
銀行には対面でのサポートや生活資金との一元管理といった魅力がありますが、投資の自由度やコスト面では証券会社に劣る点もあります。
自分に合った運用環境を選ぶことが、後悔しない新NISA活用の第一歩です。
自分に合う選び方がわからない方は、マネーキャリアの無料FP相談を活用しましょう。
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