- 外貨建て保険の仕組みに興味のある人
- 外貨建て保険で儲かるかどうか知りたい人
- 外貨建て保険のリスクをしっかりと知りたい人
内容をまとめると
- 外貨建て保険のメリットは、高金利で円安時には利益が出ることと、金利が高い分収益が多く見込まれ、保険料も安くなることである
- 外貨建て保険のデメリットは、解約金を受け取るとき、円高になると損をすることと、手数料が為替手数料ほか、多く引かれることである
- 外貨建て保険で大損しないためには商品の仕組みや特性を理解し、自分の目的と合っているかを確認する必要がある
- マネーキャリアで、外貨建て保険について相談するのがおすすめ!
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談ができるので、外貨建て保険についてわからない点を質問し、疑問点を解決しましょう!
外貨建て保険(ドル建て保険)は利回りが良く、円安傾向にある今は人気保険の一つ。実際に「儲かった」との声もある一方で「おすすめしない」「やってはいけない」という意見もあります。本記事では外貨建て保険の仕組みやリスクをご紹介しながら、大損しないための注意点をお伝えします。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
外貨建て保険の甘い話に騙されるな!
外貨建て保険は円建て保険と比べると利率が高く儲かったという話を耳にすることがあります。
超低金利である現在の日本の金融情勢を考えると今、外貨建て保険にとても魅力を感じ、加入を考えている人も多いかと思われます。
しかし、儲かったという話がある一方で、おすすめしない、やめたほうがいいという口コミがあるのも事実です。
一体、どちらが本当なのでしょうか?正しい判断をするためには、次の4点を理解することが大切です。
- 外貨建て保険のメリット
- 外貨建て保険のデメリット
- 外貨建て保険で儲かった人のクチコミ
- 外貨建て保険に加入するときの注意点
外貨建て保険は円建て保険と違って、加入するときや満期時の受取額が決まっていません。
常に為替相場の影響を受けるからです。
このように、仕組みが円建て保険と比べると複雑なので、儲かったという甘い話をそのまま鵜呑みにするのは危険です。
ぜひ最後まで読んで、加入の際の参考にしてください。
外貨建て保険のメリット
まず、外貨建て保険に加入するメリットから見ていきましょう。
メリットは次の2つです。
- 高金利で円安時には利益が出る
- 保険料が安い
メリットのひとつ目は、日本円と比べると金利が高いという点です。
日本は、マイナス金利が続いており、主な銀行の10年物定期預金の利率は0.002%とほとんど利息がつかない状態です。
一方、アメリカは、外貨を運用するのは主に国債なのですが、10年国債は年約3%と、日本と比べると高い水準になっています。
金利が高い分、利益が多くなります。
なお、外貨建ての場合は、満期や解約時に受け取る金額は、ドルを円に換算して受け取るので、円安時に受け取るとより多くの利益がでます。
例えば、解約時の受取りが1万ドルだった場合、1ドル110円のときは円換算すると110万円ですが、1ドル130円と円安になった場合、受取額は130万円となり、20万円儲かった計算になります。(諸手数料は考慮していません。)
2つ目ば保険料が安いことです。
上記で説明したとおり、金利が高いということは、少ない金額で多くの収益が見込めます。
そうすると、保険料の割引率である予定利率も高くなるので、保険料も安くなります。
同じ保障を買うのに保険料が安い方がお得で、儲かった感が大きいですね。
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外貨建て保険のデメリット
次に、外貨建て保険のデメリットをお伝えします。
次の2つになります。
- 円高になると損をする
- 手数料が多く引かれる
ひとつ目のデメリットは、円高になると損をすることです。
先ほど、メリットのところで、満期や解約時に円安になると得をすることをお伝えしましたが、円高になった場合、逆に損をしてしまいます。
例えば、解約時の受取りが1万ドルだった場合、1ドル110円のときは円換算すると110万円ですが、1ドル90円と円安になった場合、受取額は90万円となり、20万円も損した計算になります。(諸手数料は考慮していません。)
2つ目は、円建て保険と比べて手数料多く引かれることです。
米ドルで加入していた場合、米ドルから円に換算して受け取りますが、その際、為替レートに加えて為替手数料を支払わなければなりません。
多くの銀行では、1米ドルにつき1円です。(各銀行によって異なります。)
これが意外と大きなコストとなるのです。
解約金が5万ドルだとすると、為替手数料だけで5万円も差し引かれてしまいます。
ほかにも、契約時の初期費用等や短期解約時には解約控除金が多く取られます。
このように、利率が良いからと飛びついて加入して短期解約をすると、元本割れをして手数料も多く引かれてしまいます。
儲けようと思って加入して結果的に大損してしまうことにもなりかねないので、デメリットを十分に理解することが大切です。
外貨建て保険で儲かるのは難しい?
外貨建て保険は、円建て保険と比べて利率が良いので儲かると思って加入する人も多いかもしれません。
実際に儲かった人もいます。しかし、全員が儲かるわけではありません。
儲かるには、タイミングや手数料などを考慮して慎重に対応しなければなりません。
そこで、次の3つの点についてお伝えします。
- 実際に儲かった人の声
- 儲かるには契約。解約のタイミングが非常に重要
- 市場価格調整により手数料が大幅にとられることもあり
ひとつずつ解説していきます。
実際に儲かった人の声をご紹介!
ではここで、外貨建て保険で実際に儲かった人の声を紹介します。
共通して言えるのは、為替レートを考えて円安時に解約や満期保険金を受け取って儲かったという口コミが多かったです。
為替相場をキチンと見据えたことが、儲かった理由となっているようです。
30代男性
儲かったが、もう少し円安が進んでから利益確定してもよかった
外貨建て保険に13年間加入して利益確定しました。 1ドル96円の円高のときに加入し、13年間の平均レートは1ドル103円。 1ドル126円の円安時に利益確定し、解約返戻金は14,500ドルもらえました。 まだ円安が続いていたので、もう少し待てばもっと儲かったかもと思います。
40代女性
金利の高さと円安の影響で儲かった
いろいろ加入していたのですが、米ドル建て保険を残していて、本日解約しました。 米国の金利が高かったのと、円安だった影響で、2年弱で約150万円増えていました。 外貨建て保険は危険と聞いていてドキドキしていましたが、儲かったので良かったです。
40代男性
円安時に確定して儲かった
外貨建て保険が満期になりました。円安だったので15%ほど利益が出ていました。 保険の担当者と妻に相談したら、円安の今、利益確定した方がいいでしょう!と言われ確定させました。 円安時の確定は大事ですね。
50代女性
評判が気になったが、十分お得
子供が友達の付き合いがああって、外貨建て保険(一時払い)に加入。 1年半ほどして10%ほど増えていたので解約して利益確定をしていました。 外貨建て保険の評判は余り良くない感じを受けていましたが、十分お得で儲かった感じがしました。
儲かるには契約・解約のタイミングが非常に重要
上記の実際に儲かった人の口コミを見ると、契約・解約時のタイミングが重要なことがわかります。
ここで改めて契約時と解約時(満期時)のタイミングをお伝えします。
契約は、円高のときにすると保険料が安くなります。
契約時の保険料が100ドルとします。
1ドル100円のときは円に換算して保険料は1万円になります。
円高となり、1ドル90円のときは、保険料は9,000円になります。
同じ保障を買うのに、このように円高となったときには保険料が安くなり、儲かったと感じられます。
解約(満期)は、円安のときにするとより多くの金額を受け取れます。
解約時の返戻金が2万ドルとします。
1ドル100円のときは、200万円となりますが、円安で1ドル120円のときは、240万円となり、儲かったと思われます。
小さな金額の場合は、余り差を感じないかもしれませんが、百万円単位で比べてみると、タイミングを合わせるとかなりの金額が違ってきます。
外貨建て終身保険の場合、満期がありませんので、自分で解約の時期を考えて解約しなければなりません。
また、外貨建て養老保険のように満期がある保険の場合でも、据え置いて良いタイミングで満期を受け取るように工夫すれば、儲かったと思える時期があります。
ぜひ、為替相場のタイミングを見計らってください。
市場価格調整により手数料を大幅にとられることも?
外貨建て保険を解約するときに注意しなければならないのは、市場価格調整で手数料を取られ、受け取るが減る危険があることです。
市場価格調整とは、外貨建て保険を解約するときに、市場金利に応じて運用資産(主に国債)の価格変動を返戻金に反映させることです。
参考:生命保険文化センター|市場価格調整(MVA)を利用した生命保険とは?
債券は市場金利が上昇すると返戻金は減り、下落すると増える特徴があります。
この仕組みを説明すると、外貨建て保険は、米ドルや豪ドルで国債を運用します。
保険の解約をするときには、国債を売って解約返戻金を支払うことになります。
その際、加入したときに金利3%の債券だったとします。
実際に解約をするときの金利が3.5%に上がっていた場合、3%の金利の国債は売れませんよね。
そこでこれを値下げして売ることに なります。
金利が上がったことで3%の債券の価格が下がるので、 結果として返戻金が減ってしまいます。
このように 払い込んだ保険料よりも受取りが少なくなり、 元本割れを生じることがあるので注意が必要です。
外貨建て保険で大損しないための注意点3選
外貨建て保険は円建て保険と比べると利高く高く魅力的な商品です。
しかし、一方で苦情も多く出ていて、外貨建て保険はやめたほうがよいとか、やってはいけないという声も後を絶ちません。
これは、円建て保険よりも内容が複雑なので、下手をすると大損してしまう可能性があるからです。
生命保険協会によると、外貨建て保険に新規加入した人の苦情がかなり寄せられているのです。
年度 | 苦情件数 |
---|---|
2014年度 | 922件 |
2020年度 | 1,866件 |
2021年度 | 1,375件 |
参考:生命保険協会 |生命保険各社の苦情受付情報・保険金等お支払情報について
2014年度922件に対して2020年度は1,866件と約倍の件数の苦情が寄せられています。
外貨建て保険の内容をよく知らないで加入したり、保険と知らないで定期預金と思って加入したりと、安易に加入してしまったために損をして苦情となっているものが多いです。
そこでここでは、大損しないため、次の3つの注意点について説明します。
- 商品の仕組みや特性を理解すること
- 自分の目的と合致しているか確認すること
- 外貨建てではなく、円建ての保険も検討すること
では、ひとつずつ見ていきましょう。
注意点①商品の仕組みや特性を理解すること
外貨建て保険に加入する際には,この保険の仕組みや特性を理解することが大切です。
この保険は、外貨で支払い外貨で受け取ります。
しかし、一般的には円に換算するので、その際の為替相場を考慮しないと大損することにもつながってしまいます。
受け取り時に円高になっている場合は、受取り額が減るので注意が必要です。
また、最低利率の保証がされている商品もあります。
保証されているから元本は大丈夫と思ってしまう人もいるのですが、そうではありません。
円に換算するときの為替相場によっては元本割れを生じることがあり、それを理解していないと 「何で元本割れするのか?」と苦情につながります。
このあたりは、担当者の説明不足か、説明を受けていたけれど理解していなかったかのどちらかです。
特に高齢の人は、保険担当者の言うがままであったり、よく理解しないで加入し、後で苦情になるケースが多いそうですので、商品の仕組みや特性はしっかり確認してください。
なお、外貨建て終身保険は、解約時期を特に決めず、将来的なイベントに備えてお金を増やしておきたい人向けの商品です。
外貨建て養老保険は、時期が決まっていて、満期時に一時金で受け取って利用したい人向けの商品です。
商品別の特性も覚えておくとよいでしょう。
注意点②自分の目的と合致しているか確認すること
外貨建て保険に加入するときは、なぜ外貨建て保険に加入したいのか、自分の目的と合致しているか確認することが大切です。
外貨建て保険は、保険ではありますが、投資を目的としている保険でもあります。
円建て保険よりも利率が高いことと、為替相場を上手く利用すれば利益も大きく得られる魅力があります。
しかし、リターンが大きいということは、裏を返せばリスクも大きいことを忘れてはいけません。
また、昨今の日本の低金利情勢、経済状況を鑑みて、資産を円だけでなく、ほかの通貨に分散して投資を考えている人に向いています。
それから、外貨建て保険を外貨で受け取るのであれば為替相場に影響されませんので、子供が海外留学するため、あるいは、自ら海外へ移住予定があるなど、円に換算しないで受け取るという目的のある人には大変おすすめです。
このように、目的がしっかりとある人の場合、外貨建て保険に加入するのはお得なので、今一度、なぜ自分は外貨建て保険に加入したいのかを確認する必要があります。
注意点③外貨建てではなく、円建ての保険も検討すること
人によっては、外貨建て保険は向かなくて、円建ての保険を検討することが必要になる人もいます。
それは、次のような人です。
- 為替相場にについてよく理解できない人
- 元本割れはしたくない人
- 早期に解約予定の人
担当者の説明、パンフレット等を見ても、為替相場による為替リスクや、資産を運用することが今ひとつピンと来ない人です。
少しでもわからないと不安なままで加入すると損につながり、後悔することになります。
絶対に元本割れはしたくないという人も向きません。
投資的な要素も含んでいる保険なので、為替リスクがある=元本割れリスクもあると理解できなければ加入してはいけません。
それであれば、貯蓄的要素の強い円建て保険や、利息はほとんど望めませんが、定期預金などにしておく方が賢明です。
また、早期に解約する予定がある場合は、早期解約手数料が高いのでやめたほうがよいです。
そのときの為替相場によっては大損の可能性も あります。
もちろん、円建ての保険でも早期解約の場合は元本保証はありませんので、貯金をしておいた方が無難でしょう。
プロの意見を取り入れてみるのもおすすめ!
ここまで、外貨建て保険で儲かった人がいる一方で、損をしている人もいることがわかりました。
損をしないための活用法をお伝えしましたが、いかがでしたか?
外貨建て保険は、円建て保険と比べて利回りもよく、為替相場によって大きく資産を増やせる魅力ある商品です。
実際に儲かったという人もいる一方で、大損をしたとの苦情があったり、おすすめしない、やめたほうがいいという声も出ている商品でもあります。
大損をしないためには、商品の仕組みや特性を理解し、契約時、解約時の為替相場との関係性を理解してタイミングをつかむことや、目的と合っているかを考えましょう。
自分に合わないと思ったときは、外貨建て保険以外を考えることも必要です。
しかし、外貨建て保険は難しくて自分一人で考えるには不安だというときは、マネーキャリアを利用してください。
マネーキャリアなら、保険のプロであるFPに相談できます。
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サービスを利用して専門家に相談することで、現在外貨建て保険の加入を検討中の方のお悩みにも寄り添ってもらえるので、今後のあなたの資産運用のためにも、ぜひ、お気軽に相談してみてください。