- がん保険の女性特約の付与を検討している人
- がん保険の加入を検討している女性
- 女性特約について
- 女性特約が必要かどうか見極めるポイント
この記事では、がん保険に女性特約を付与するべきか検討している人に向けて、女性特約の必要性について解説します。どのような点に注目すればよいのか、データをもとに必要な人の特徴などを細かく説明していきます。ぜひ参考にしてください。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
がん保険の女性特約は必要?データから考えてみる
がん保険の女性特約は必要かどうか悩んでいる人も多いかと思います。
ここでは、実際のがんに関するデータから考えてみましょう。
がんの知識を蓄え、万が一発症してしまった場合も、落ち着いて対応ができるようにできると良いですね。
下記のポイントで解説をしていきます。
- 前提知識:がん保険の女性特約とは?
- 女性がかかりやすい癌の治療費は?
- 女性がかかりやすい癌に罹患する割合は?
- 女性がかかりやすい癌は再発しやすい
前提知識:がん保険の女性特約とは?
まずは、がん保険の女性特約について把握していきましょう。
がん保険の女性特約とは、女性特有の病気が発症してしまった際に、給付金などの保障が上乗せされる特約のことをさします。
女性がかかりやすいがんの保障を手厚くしたものと考えられるでしょう。
特約は、保険契約のオプションとして付与ができるもので、単体での契約はすることができません。
また、女性特有の病気に対しての特約になるので、女性のみが加入可能です。
女性特有のがんは、主に下記のものがあります。
- 乳がん
- 子宮体がん
- 子宮頸がん
- 腟がん
- 卵巣がん
- 外陰がん
- 子宮肉腫
20代後半から発症していく事例があるので、女性の方は罹患してしまったときのことを考えてあらかじめ準備しておく必要があるでしょう。
女性がかかりやすい癌の治療費は?
女性がかかりやすいがんの治療費を見ていきましょう。
女性がかかりやすいがんは、乳がんや子宮がん(子宮頚がん・子宮体がん)が挙げられます。
▼乳がんの場合
詳細 | 費用 |
---|---|
1日あたりの医療費(入院) | 60,900円 |
入院時の総医療費 | 736,900円 |
入院費用1日あたり(3割負担) | 18,300円 |
入院費用めやす窓口支払総額(3割負担) | 221,100円 |
▼子宮がん(子宮頚がん・子宮体がん)の場合
詳細 | 費用 |
---|---|
1日あたりの医療費(入院) | 60,900円 |
入院時の総医療費 | 724,700円 |
入院費用1日あたり(3割負担) | 18,300円 |
入院費用めやす窓口支払総額(3割負担) | 217,400円 |
データに基づくと、上記の治療費が必要になります。
必要な費用を参考に、保障内容を決めていくことが大切です。
※参照 厚生労働省「医療給付実態調査平成30年度」「患者調査平成29年度」
女性がかかりやすい癌に罹患する割合は?
女性がかかりやすい癌に罹患する割合はどのくらいになるのでしょうか。
女性がかかりやすい子宮がん・乳がん・卵巣がんのデータを見ていきます。
▼女性特有がんの罹患数と罹患率データ
診断される数 | 人口あたりの罹患率(人口10万人に対して) | |
---|---|---|
子宮がん | 29,136 | 45.0 |
乳がん | 97,812 | 77.5 |
卵巣がん | 13,388 | 20.7 |
※参照 全国がん登録罹患データ
データを見ると、乳がんになりやすい女性が多いことが分かります。
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」が原因で、20代から徐々にがんに罹患する割合が増え始めるため、若いからといって安心はできません。
20代から発症してしまう事例に備え、万が一のために、早めに保険の特約を検討する必要があるでしょう。
女性がかかりやすい癌は再発しやすい
女性がかかりやすい癌は再発しやすいといった特徴があるので、注意が必要です。
国立がん研究センターの研究班の研究によると、乳がんなどは他のがんに比べて再発率が高いとデータで表されています。
「乳がんはいつまでも再発するがん」と言われるほどです。
再発がしやすいがんに対しては、治療回数や通院回数が増えてしまうといったデメリットがあります。
そのようなとき、がんに手厚い保険や女性特約に加入しておくと、長期的な治療でも安心できます。
さまざまな治療にも対応ができるように、手厚い保障に切り替えておくことで、万が一再発してしまった場合でも、慌てることなく治療が行えるでしょう。
「どれくらい治療費がかかってしまうのか」と不安な方は、加入しておくことがおすすめです。
がん保険の女性特約が必要な人
ここまで、がん保険の女性特約のデータについて説明してきました。
それでは、がん保険の女性特約が必要な人はどのような人でしょうか。
下記の特徴が当てはまる人は、必要な可能性が高いです。
- 女性がかかりやすい癌の保障がないと不安という人
- 親戚や家族にがん患者がいる人などがんにかかるリスクが高い人は付けておいた方が無難
女性がかかりやすい癌の保障がないと不安という人
女性がかかりやすい癌の保障がないと不安という人には、女性特約が必要だと考えられます。
がんになる確率や体質は人によってさまざまです。
罹患しないことに越したことはないですが「万が一発症してしまったら…」と不安に思う方は、手厚い特約を付けておくのがよいでしょう。
女性特約を付与することで、給付金を上乗せして受取ることができるので、経済的なサポートが受けられます。
どのようながんが発症したとしても、安心して治療を受けられるので、精神的にも安定するでしょう。
不安を軽減して、将来の安心を築くことにもつながるので、大切な自分自身や家族のために、女性特約を活用することがおすすめです。
保障がないと不安な方は、ぜひ検討してみましょう。
親戚や家族にがん患者がいる人などがんにかかるリスクが高い人は付けておいた方が無難
親戚や家族にがん患者がいる人は、がんにかかるリスクが高いため、特約を付与するほうが良いでしょう。
がんの発症は遺伝によっても左右されます。
身内でがん患者がいる場合は、がん保険を利用する可能性が高いため、特約で保険料は高くなったとしても損はないでしょう。
長期的な治療や入院にかかる費用などを考えると、十分に加入する価値があります。
万が一、がんに罹患してしまっても、保障が手厚いので安心して治療を行うことができます。
経済的な安心と早期対応専門家のアドバイスを仰ぎながら、最適な保険プランを選択してください。
親族にがん患者がいる場合には、厚い保障内容を契約することや、定期的な健康チェックや診断を行って、がんの早期発見に備えられると良いでしょう。
がん保険の女性特約がいらない人
がん保険の女性特約がいらない人の特徴は、保険料が高くなることが嫌な人が挙げられます。
通常の保険料に比べて、女性特約を付与すると保険料が高くなります。
がんにかからなかった場合は、保険料だけ支払うことになるので、損をしてしまった気持ちになる人もいるのではないでしょうか。
貯蓄などが十分にあり、がんを罹患してしまった場合は、自己資金から賄えるといった方は特約を付与する必要はないかもしれません。
自身が女性特有のがんになってしまった際に必要な保障額を計算したうえで、保険内容を決めるようにしましょう。
また、保険料は払い続けなければいけません。
無理な金額設定で、保険料の支払いが滞ることがないように、収入を計算し、自分が支払い続けることができる金額設定を心がけることが必要です。
がん保険の女性特約が必要かどうか考える際に見るべきポイント
がん保険の女性特約が必要かどうか考える際に見るべきポイントはどのような点があるのでしょうか。
自身が契約している保障内容を今一度確認してみましょう。
下記ががん保険の女性特約について、見極めるために大事なポイントとなります。
- 上皮内がんも保障されるか
- 回数無制限で保障されるタイプかどうか
上皮内がんも保障されるか
上皮内がんも保障されるかどうかを確認しましょう。
上皮内がんとは、がん細胞が「上皮」の内側にとどまっているものをいいます。
通常のがんとは異なり、転移や再発がなく、手術で完治する可能性が高いことが特徴です。
そのため、上皮内がんの保障内容は保険商品によって異なることが多くなります。
下記の3つのタイプに分けられます。
- 保障対象外
- 一部保障
- 同等保障
回数無制限で保障されるタイプかどうか
加入を検討している女性特約が、回数無制限で保障されるタイプかどうかを確認しましょう。
先程も述べましたが、乳がんなどの女性がかかりやすいがんは、再発がしやすいといったデータがあります。
そのため、治療が済んでも、また再発をしてしまうケースも少なくありません。
その際に、回数無制限で保障されるタイプの保険を選択しておくと、何度でも治療費などの給付金を受取ることができるので安心です。
がんの治療は精神的にも多くの負担がかかります。
女性特約を付与することで、金銭面の不安を無くして、少しでも負担を軽減できるようにすることが大切です。
回数の制限について、特約の保障内容を十分に確認してから検討をするようにしましょう。
まとめ:がん保険の女性特約は必要?
この記事では、がん保険の女性特約が必要かどうかについて説明しました。
女性特約を付与することで、女性特有のがんに罹患した場合に保険金を上乗せして受取ることができます。
万が一、がんが発症してしまった場合に治療費などが不安だと考えている人は、今のうちから準備をしておくことが大切です。
まずは、自身の加入している保険の保障内容や、付与できる女性特約の内容について把握することが重要になります。
がん保険の女性特約の付与を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。