

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 保険に入るとき睡眠薬の服用は保険会社にバレる
- 睡眠薬を服用していると保険に入りにくい理由
- 不眠症は精神疾患として扱われるため
- 生命保険には病気の告知が義務付けられているため
- 睡眠薬を服用していても保険に入れるケース
- 市販の睡眠薬を飲んでいる場合
- 服用から5年以上経過している場合
- 睡眠薬で保険に入れない場合の対処法
- 引受基準緩和型保険を検討する
- がん保険だけでも加入しておく
- 複数の保険会社を比較する
- 保険の専門家(FP)に相談する
- 生命保険の主な告知内容
- 現在の通院・服薬状況
- 過去の病歴・受傷歴
- 最近の健康診断結果
- まとめ:睡眠薬(マイスリー・デパスなど)を飲んでいても生命保険への加入はできる?
保険に入るとき睡眠薬の服用は保険会社にバレる
保険に入るとき睡眠薬の服用は保険会社にバレるため、保険会社に伝えることは必須です。
睡眠薬の服用は、不眠症などの健康状態を示す重要な情報であり、保険会社はこの情報をもとにリスク評価を行います。
告知義務違反が発覚すると、保険金の支払いを拒否されたり、保険契約が解除されて保険金が支払われない可能性があるため、正直に告知することが重要です。
睡眠薬を服用していても、症状が軽度で短期間の使用であれば、多くの場合問題なく加入できるため、隠すリスクを冒すよりも正直に告知する方が賢明な選択です。
睡眠薬を服用していると保険に入りにくい理由
睡眠薬を服用していると保険に入りにくい理由は以下のとおりです。
- 不眠症は精神疾患として扱われるため
- 生命保険には病気の告知が義務付けられているため
これらの理由から、保険会社は睡眠薬の服用を精神疾患の一症状として捉える傾向があります。
不眠症は精神疾患として扱われるため
生命保険には病気の告知が義務付けられているため
睡眠薬を服用していても保険に入れるケース
睡眠薬を服用していても保険に入れるケースは以下のとおりです。
- 市販の睡眠薬を飲んでいる場合
- 服用から5年以上経過している場合
自分が上記のケースに当てはまるか確認し、、保険加入の可能性を探りましょう。
市販の睡眠薬を飲んでいる場合
市販の睡眠薬を服用している場合は、多くの保険会社で告知の必要がないため、比較的スムーズに保険に加入できる可能性が高いです。
市販薬は医師の処方を必要としないため、「医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがありますか」といった質問に「いいえ」と答えることができます。
ただし、市販薬であっても長期間の連続使用や常用は健康上の懸念があり、使用状況によっては別の健康問題として審査に影響する可能性もあるため注意が必要です。
服用から5年以上経過している場合
睡眠薬の服用から5年以上が経過している場合は、多くの保険会社で告知対象期間を過ぎているため、保険加入の可能性が高まります。
保険の告知書では、過去の病歴や服薬歴について質問されますが、その対象期間は一般的に「過去5年以内」とされていることが多いです。そのため、5年以上前に処方された睡眠薬については、告知の必要がない場合がほとんどです。
ただし、保険会社によって告知対象期間は異なる場合があります。
中には3年や10年など、独自の基準を設けている会社もあるため、申込前に確認することが重要です。
睡眠薬で保険に入れない場合の対処法
睡眠薬で保険に入れない場合の対処法は以下のとおりです。
- 引受基準緩和型保険を検討する
- がん保険だけでも加入しておく
- 複数の保険会社を比較する
- 保険の専門家(FP)に相談する
上記の対処法を把握することで、睡眠薬を服用していても適切な保障を確保できる可能性が高まります。
引受基準緩和型保険を検討する
睡眠薬服用者が生命保険へ加入するための一つ目の方法は、引受基準緩和型保険を検討することです。
引受基準緩和型保険とは、普通の生命保険よりも審査基準が緩やかになっている保険です。
よって、睡眠薬を服用中の場合でも保険会社の告知に該当しなければ加入できる可能性が十分にあります。
引受基準緩和型保険では、健康状態に関する告知が3〜5問程度の「はい」か「いいえ」で答えられる設問になっている場合が多く、基本的にそれらの質問に全て「いいえ」と答えられた場合は申し込むことが可能です。
例として、以下のような告知項目があります。
- 現在入院中ですか?
- 過去3ヶ月以内に入院や手術をすすめられたことがありますか?
- 過去2年以内に病気や怪我で入院したことや、手術したことはありますか?
- 過去5年以内に癌で入院や手術をしたことがありますか?
なお、引受基準緩和型保険は、通常の保険よりも保険料の負担が大きくなったり、保障内容が限定されていたりする場合が多々あります。
がん保険だけでも加入しておく
睡眠薬服用者が保険に加入する方法として、がん保険を検討する選択肢があります。
がんと精神疾患には因果関係がないと判断されるため、睡眠薬を服用していても多くの場合、がん保険には加入できます。
日本人の2人に1人ががんになるといわれる現代、医療保険や生命保険が難しくても、がんリスクだけでもカバーしておくことは重要な対策となります。
また、がん保険の特約で死亡保障を付けられる場合もあり、部分的な生命保障も確保できる可能性があります。
複数の保険会社を比較する
睡眠薬の服用で一社の保険会社から断られても、すぐに諦める必要はありません。
保険会社によって引受基準は大きく異なり、ある会社では加入を断られても、別の会社では問題なく加入できることがあります。
特に睡眠薬の種類や服用期間、服用理由によって判断が分かれるため、複数の保険会社に相談することが重要です。
また、同じ保険会社でも商品によって引受基準が異なることもあるため、様々な商品を比較検討することもおすすめです。
保険の専門家(FP)に相談する
睡眠薬服用者が最適な保険を見つけるには、保険の専門家(FP)への相談が効果的です。
FPは多くの保険会社の引受基準に精通しており、睡眠薬服用者でも加入しやすい保険会社や商品を把握しています。
また、あなたの睡眠薬服用状況や健康状態を総合的に判断し、最適な保険プランを提案してくれます。
専門家のアドバイスを受けることで、断られる無駄な手間を減らし、効率的に保険選びを進めましょう。
生命保険の主な告知内容
生命保険の主な告知内容は以下のとおりです。
- 現在の通院・服薬状況
- ここ数年の怪我や病気の申告
- 最新の健康診断の検査結果の告知
これらの情報をもとに保険会社はリスク評価を行い、引受の可否や条件を決定します。
告知内容に虚偽があると、後から告知義務違反として契約解除や保険金不払いとなる可能性があるため、正確に記入することが重要です。
現在の通院・服薬状況
生命保険の告知書では、現在の通院状況や服薬状況について詳しく質問されます。
「現在、医師の診察・検査・治療を受けていますか」「医師から処方された薬を服用していますか」などの質問が一般的です。
睡眠薬を現在服用している場合は、薬の名称、服用頻度、服用理由、処方医療機関などを正確に告知する必要があります。
精神科や心療内科への通院歴がある場合も、その頻度や診断名、治療内容などを告知することが求められます。
過去の病歴・受傷歴
多くの保険会社では、過去5年以内の病歴や受傷歴について質問されます。
また、過去の精神科や心療内科への通院歴、不眠症の診断歴、睡眠薬の処方歴なども正確に告知することが重要です。
告知対象期間を過ぎた病歴については、基本的に告知する必要はありませんが、保険会社によって基準が異なるため注意が必要です。
最近の健康診断結果
保険会社は最近の健康診断結果についても質問します。
「過去数年以内に、健康診断や人間ドックで異常を指摘されたことがありますか」という質問に対し、指摘された場合はその内容や経過を記入します。
睡眠薬の服用自体は健康診断では直接指摘されませんが、不眠の原因となっている可能性のある健康上の問題が指摘されていれば、それも告知する必要があります。
健康診断の結果は、全体的な健康状態を示す重要な情報として審査に影響するため、正確に記入することが大切です。
まとめ:睡眠薬(マイスリー・デパスなど)を飲んでいても生命保険への加入はできる?
この記事では、睡眠薬の服用と保険加入の関係について解説しました。
睡眠薬を服用していると保険加入が難しくなる理由として、不眠症が精神疾患として扱われることや、生命保険には病気の告知が義務付けられていることなどがあります。
ただし、睡眠薬の服用で保険に入れない場合の対処法として、引受基準緩和型保険の検討、がん保険への加入、複数の保険会社の比較、保険の専門家への相談などの選択肢もあるため諦める必要はありません。
睡眠薬を服用していても、諦めずに複数の保険会社を比較したり、専門家に相談したりすることで、適切な保障を確保できる可能性はあります。
保険の専門家に相談して、自分の健康状態に合った最適な保険選びをしましょう。