内容をまとめると
- 他の投資商品と比べて金利が低いことが定期預金のデメリット
- 定期預金は、ある程度の元本が保証された、比較的安全な金融商品です
- 「今あるお金をどうやって運用しよう?」「毎月確実に積立てて、運用するにはどうしたらいい?」そんな時はプロのアドバイスを聞くのが一番早くて確実な方法です。
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この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 定期預金が意味ないといわれる理由とデメリット
- 1.他の投資商品と比べて金利が低い
- 2.インフレによって資産が目減りすることがある
- 3.気軽にお金を引き出せない
- 4.保証には上限額がある
- 5.解約し忘れると自動継続になる恐れがある
- 定期預金とは
- 定期預金の種類3つ
- 一般定期預金
- 大口定期預金
- 積立式定期預金
- 定期預金のメリット
- 1.普通預金と比較して金利がやや高い
- 2.一定額まで元本保証される(預金保険制度)
- 3.期間が選べる
- 4.手数料がかからない
- 普通預金や積立式定期預金との違い
- 普通預金と定期預金の違い
- 積立式定期預金と定期預金の違い
- 定期預金の満期後の3つの選択肢
- 元利自動継続
- 元金自動継続
- 自動解約
- 定期預金の満期を放置したらどうなる?
- 休眠預金として民間の支援になる
- 金融機関から通知がくる
- 休眠預金の引出しは可能
- 定期預金のメリットをうまく活用する方法とは?
- 資産形成は国家資格を保有した専門家「マネーキャリア」に無料で相談
- 定期預金は意味ないのかデメリットとメリットの解説まとめ
定期預金が意味ないといわれる理由とデメリット
日本の全体の家計資産は2,000兆円を超えていますが、50%以上が現金・預金で占められています。2023年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023」により、「投資運用立国を目指す」との方針が示され、NISAの拡充などが図られました。しかし、まだまだ日本の金融資産の多くは現金と預金が大部分で、定期預金も預金の一種です。
家計資産の大部分を占める預金の中にあって、以下のようなデメリットにより定期預金の魅力は低く、「意味がない」と言われています。
- 他の投資商品と比べて金利が低い
- インフレによって資産が目減りすることがある
- 気軽にお金を引き出せない
- 保証には上限額がある
- 解約し忘れると自動継続になる恐れがある
1.他の投資商品と比べて金利が低い
何といっても定期預金の最初に思う浮かぶデメリットは、株式や投資信託などの他の金融商品から得られるリターンと比較して、金利が低いことです。2024年に日銀がマイナス金利政策を解除し、さらに7月に政策金利を0.25%としました。しかし、それでも他の金融商品と比べると、期待した金利は望めません。金利が「定期預金は意味がない」と言われる最大の要因になっています。
たとえば、メガバンク(みずほ銀行、東京三菱UFJ銀行、三井住友銀行)で1年もの定期預金の金利は0.125%(2024年11月時点)です。もし100万円を1年間預けたとすると、
100万円×0.125%=1,250円
1,250円の金利しかつきません。さらに20.315%の税金がかかるため、実際の手取りの金利額は、税金額 1,250円×20.315%=253円(1年未満切捨て)
手取り 1,250円-253円=997円
となります。上記のように定期預金で大きな利息を期待できません。ただ大きな利息は期待できなくとも、定期預金を検討している方は預け先として、「どこがいいのか」と悩んでいる方もいらっしゃると思います。実は一部のネット銀行や地方銀行、信用金庫などが、1年もの定期預金で0.5~0.7%の金利(2024年11月時点)を提示しているところがあるようです。しかし、それでもまだまだ金利が低いと感じてしまいますね。定期預金で資産形成をおこなうことは、かなり厳しい状況です。2.インフレによって資産が目減りすることがある
2つ目のデメリットは、インフレによる資産の目減りが考えられます。インフレとは物価上昇により、貨幣価値が下がることを意味します。仮に「5%物価上昇した」として考えてみましょう。
たとえば、今まで10,000円で購入できたものが、5%物価上昇すると10,500円となり、同じものは買えないこととなります。つまり今までの10,000円の価値は下がってしまったということです。
定期預金に預けて5%の金利が付けば、同等の価値を維持できたことになりますが、前述のように定期預金の金利は高くありません。昨今のように急激な物価高になるとデメリットが大きくなり、定期預金の金利では追いつかず、預ける意味がありません。
3.気軽にお金を引き出せない
定期預金は、普通預金と違い、いつでも自由にATMからお金を引き出すことはできません。定期預金は金利が低いとはいえ、普通預金よりは高い金利となっています。普通預金より高い金利をえるためには、一定期間お金を預ける必要があるというわけです。思ったほど金利は高くないにも関わらず、引出しの自由は制限されることも、定期預金は意味がないと考える人が多い原因の一つです。
しかし、どうしても定期預金を引き出したいときは、中途解約できます。中途解約の手続きの方法は各銀行に確認が必要です。なお、中途解約すると、手数料はかかりませんが、定期預金の予定された利息をもらうことはできません。たいていの銀行では普通預金の金利に変わってしまい、預けた意味がなくなるため、中途解約する際は利息も考慮して手続きの検討をしましょう。
4.保証には上限額がある
定期預金は安全性の高い金融商品です。しかし、まったくリスクがない訳ではありません。じつは保証には上限があります。
定期預金を預けている銀行が破綻した場合、定期預金は預金保険制度の対象となり、元本1,000万円と破綻までの利息分は預金保険機構が保証してくれる仕組みになっています。
ただし、元本1,000万円を超える分は保証の対象となりません。他の金融商品よりは安全性の高い金融商品ですが、上限は1,000万円と破綻までの利息分までということは覚えておきましょう。
5.解約し忘れると自動継続になる恐れがある
定期預金を預け入れる際に、満期時の選択肢として、「元利自動継続」「元金自動継続」「自動解約」の3つがあります。「自動解約」にせず、「元利自動継続」もしくは「元金自動継続」を選択すると、預入期間終了後、満期時の金利で新たな定期預金が自動的に開始されます。
満期時に預金を利用する計画のある人は、事前に「自動解約」になるように設定しましょう。
定期預金とは
定期預金は、ある程度の元本が保証された、比較的安全な金融商品です。預入期間を設定することで、流動性を犠牲にする代わりに、普通預金より高い金利が期待できます。預ける期間は、1ヶ月から10年など、銀行が用意している期間の中から、自分の都合に合わせて選ぶことができます。
また、金利は変動金利型と固定金利型があり、変動金利型は、市場金利の変動に応じて6ヵ月ごとに金利が見直されるため、金利上昇の恩恵を受けやすい反面、金利変動リスクも伴います。一方、固定金利型は、金利変動リスクを回避できる代わりに、金利上昇の恩恵を受けられません。今後の金利が上昇すると想定されるときは変動金利を、金利が下落すると想定されるときは固定金利を選択すると良いでしょう。
定期預金の種類3つ
実は定期預金といっても種類はいくつかあります。ここでは代表的な以下の3つの定期保険の説明します。それぞれの特徴を理解し、自分に合った、意味ある定期預金を選びましょう。
- 一般定期預金
- 大口定期預金
- 積立式定期預金
一般定期預金
一般定期預金は一番オーソドックスな定期保険です。預入期間は1ヵ月~10年程度で、スーパー定期とも言われます。300万円未満と300万円以上で2段階金利を設定しているケースが多くなっています。
たとえば子どもの大学教育資金として預金する場合など、目的や時期が明確になっている場合は利用しやすい定期預金です。
大口定期預金
一般定期預金と同様に、預入期間は1ヶ月から10年程度ですが、預入金額が1,000万円以上のものが一般的です。金利に関して、店頭の表示金利は最低の基準金利で、実際の適用金利は銀行と預金者の相対取引で決めることができます。
ただし、預金保険制度の対象額は1,000万円までであるため、それ以上の金額を預ける場合は、銀行の経営状況などをよく確認する必要があります。
積立式定期預金
毎月決まった金額を自動的に積み立てる定期預金です。少額から始められるため、無理なく貯蓄を続けたい方におすすめです。給与振込口座と連動させて、自動的に積み立てることも可能です。
まずは無理のない金額からスタートし、貯蓄する習慣を身につけるのには意味のある定期保険といえます。
定期預金のメリット
先ほど、定期預金のデメリットを見てきました。ではメリットは一体どのようなことがあるのでしょうか?実は資産運用の考え方によっては、捉え方しだいで、デメリットにもメリットにも考えられるケースがあります。具体的に以下のメリットを説明します。
- 普通預金と比較して金利がやや高い
- 一定額まで元本保証される(預金保険制度)
- 期間が選べる
- 手数料がかからない
1.普通預金と比較して金利がやや高い
2.一定額まで元本保証される(預金保険制度)
定期預金は政府によって保護される、安全な金融商品で、預金保険制度により、銀行が破綻した場合でも「元本1,000万円までと破綻までの利息分」が保証されます。
預金保険制度とは、金融庁によると、「万が一金融機関が破綻した場合に、預金者等の保護や資金決済の履行の確保を図ることによって、信用秩序を維持することを目的」とする制度とされています。この制度により預金の保護が図られている訳です。
2024年5月に総務省統計局による2023年『家計調査報告(貯蓄・負債編)』によると、二人以上世帯の貯蓄残高の中央値は1,032万円です。半分の世帯は、仮にすべての資産を同じ金融機関に預けても、ほぼ全額保証されることになります。
安全性が第一優先の方にとって、定期保険は意味のある金融商品に一つとなりえます。
3.期間が選べる
定期預金は、金融機関が定めた期間の中から、預け入れる期間を選べます。おおよそ1ヵ月~10年のなかで、幅広く期間が選べるのが特徴です。
マイホームの頭金や子供の大学資金など、将来に発生するライフイベントの資金に備えるために、定期預金は効果的です。
いつでも口座から引き出せる状態だとすぐに引き出してしまう人は、積立式定期預金で、目的の金額に応じた期間を選んで貯めていくのがいいでしょう。
4.手数料がかからない
定期預金は、口座開設、預入れ、引出し、中途解約などの手数料が不要となります。株式や投資信託などは利益が出ていなくても種々の手数料が発生します。しかし、定期預金は普通預金と同様に手数料が発生しません。
ただし、途中で解約すると、定期預金で約束された金利より低い金利となってしまいます。せっかくの定期預金の金利を放棄すると普通預金と同じ扱いになり、意味がなくなってしまいます。定期預金の金利が確保できなくても、中途解約する必要があるか判断しましょう。
普通預金や積立式定期預金との違い
普通預金と定期預金の違い
積立式定期預金と定期預金の違い
積立式定期預金は、毎月積み立てていく預金で、定期預金は、まとまったお金を一度に預ける預金です。
積立式は、一部の引き出しが可能ですが、定期預金は基本的に満期まで引き出せません。満期時に一括で利息とともに受け取ります。
すぐに使用予定のない、まとまったお金を預けたい人は定期預金を、これからコツコツ貯めたい人は積立式定期預金を選択するとよいでしょう。
定期預金の満期後の3つの選択肢
元利自動継続
預入時の元金と満期の利息分を、新たな元金として同じ期間再び定期預金として預ける方法です。継続後の金利は継続する日の金利が新たに設定されます。
利息分も含めて新たな元金とするため、複利効果が期待できます。
元金自動継続
自動解約
定期預金の満期を放置したらどうなる?
休眠預金として民間の支援になる
10年間、口座の引出しや預入れがないと、休眠預金と判断される場合があります。休眠預金とみなされると、預金保険機構に口座が移管され、民間の公益活動支援に利用されます。
定期預金を自動継続していると、最初の満期時を起点として10年がカウントされます。知らない間に10年を過ぎていることにもなりかねないため、十分注意しましょう。
金融機関から通知がくる
預金口座を何も動かさず、9年経過すると、休眠預金とみなされる前に金融機関のWebサイトに公告されます。預金残高が1万円以上ある場合は、金融機関から注意喚起のメールや郵便が届くようです。
ただし、住所変更していなかったり、住所が間違っていたりした場合は、連絡がつかず、気付かないうちに休眠預金として扱われることにつながりかねません。十分に注意しましょう。
休眠預金の引出しは可能
定期預金のメリットをうまく活用する方法とは?
定期預金のメリットは手数料がなく、安全な金融商品で、普通預金よりは金利が高いこと。さらに預入期間は引き出せない特徴を利用して、将来のライフイベントまで絶対に確保したいお金や、すぐに使う予定のないお金などを定期預金として預けておくとよいでしょう。
また、積立式定期預金などである程度お金がまとまったら、まとまったお金をベースに資産運用のポートフォリオを考えていくきっかけにもできます。
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定期預金は意味ないのかデメリットとメリットの解説まとめ
ここまで、定期預金のメリット・デメリット、定期保険の種類や満期後の取り扱い、注意点など説明しました。
定期預金は、安全な金融商品で手数料も不要、さらには普通預金よりは金利が高いメリットもあります。したがって、普通預金に寝かせておくよりは有効です。
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