団信に加入せずに住宅ローンを組むことは可能なの?
団信なしで変動金利型の住宅ローンを利用する場合、どんなリスクや注意点があるの?
このような疑問を感じていませんか?
団信(団体信用生命保険)は、住宅ローンを借りる際に多くの金融機関で加入が求められる保険ですが、健康上の理由や保険料の負担を避けたいといった事情から、団信なしでの借入を検討する方もいます。
本記事では、団信なしで借りられる住宅ローンの選択肢や、利用する際に気をつけたいポイントをファイナンシャルプランナーの視点から詳しく解説します。
さらに、マネーキャリアの無料FP相談では、こうしたローンに関する複雑な悩みにも専門家が丁寧に対応してくれるので、ぜひ一度相談してみてください!
この記事の監修者
谷川 昌平
フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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団信なしで借りられる「変動金利」の住宅ローンはある?
住宅ローンを検討する際、多くの人が加入を求められる「団体信用生命保険(団信)」。しかし、健康上の理由などで団信に加入できない、あるいは加入したくないという人も少なくありません。
そんな中、「団信なし」で借りられる住宅ローンは存在するのでしょうか?特に人気の高い「変動金利型」のローンに絞って見ていくと、意外な事実が浮かび上がってきます。
ここでは、以下の2つのポイントを中心に解説します。
- 団信なしで借りられるのはフラット35【全期間固定金利】のみ
- 健康状態に不安がないなら団信無料付帯のネット銀行がおすすめ
団信の有無が住宅ローン選びに与える影響や、選択肢の幅を広げるためのヒントを、わかりやすくご紹介します。
団信なしで借りられるのはフラット35【全期間固定金利】のみ
住宅ローンにおいて、団体信用生命保険(団信)への加入は基本的に義務付けられており、特に変動金利型では加入が必須です。
2025年5月現在、団信なしで借りられる変動金利型住宅ローンは存在せず、探すこと自体が非常に難しい状況です。
例外として挙げられるのは「フラット35」で、これは団信なしでも申込みが可能ですが、金利タイプはあくまで“全期間固定金利”です。変動金利を希望しつつ団信に加入できない事情がある場合は、選択肢が極端に狭まることを理解しておきましょう。
団信に加入できない場合、住宅ローンの選択肢は一気に限られます。フラット35は団信なしで借りられる貴重な選択肢ですが、変動金利ではない点に注意が必要です。
将来的に紹介する「ワイド団信」などの代替策も視野に入れると安心です。
健康状態に不安がないなら団信無料付帯のネット銀行がおすすめ
健康状態に問題がない方で、団信の保険料負担を抑えたい場合は、団信が無料で付帯するネット銀行を検討するのがよいかもしれません。
多くのネット銀行では、標準の団信が金利に上乗せなしで付帯しており、中にはがん保障や三大疾病保障が無料で含まれる商品もあります。
特に住信SBIネット銀行やauじぶん銀行、ソニー銀行などは、団信の補償内容が手厚く、選ばれる理由となっています。団信加入が前提となる変動金利型の住宅ローンにおいて、これらの銀行は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
ネット銀行なら、団信が無料で付帯されるうえ、保障内容も充実していてコスパ抜群です。
特に住信SBIネット銀行やauじぶん銀行のように、がん保障なども無料で付くプランは要チェックです。健康に問題がないなら積極的に検討して損はありません!
住宅ローンや団信のお悩みは無料FP相談で解決しよう!
住宅ローン選びや団信の加入条件など、不安や疑問が多い中で、自分だけで最適な選択をするのは簡単ではありません。そんなときに頼れるのが、
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住宅ローンの金利タイプ選びから、団信の内容比較、健康状態に不安がある場合の代替案まで、あなたの状況に合わせて丁寧にアドバイスしてもらえます。オンラインで完結し、しつこい勧誘もないので、初めてでも安心して利用できます。
健康状態に不安がある人が「変動金利」の住宅ローンを借りる方法
住宅ローンを組む際に大きな壁となるのが、健康状態による団信(団体信用生命保険)への加入制限です。特に変動金利型の住宅ローンは、団信加入が前提となっているケースが多く、健康に不安がある人にとっては選択肢が限られてしまいます。
しかし、工夫次第で変動金利の住宅ローンを利用する道は残されています。ここでは、以下の2つの方法を中心に、健康状態に不安がある方でも変動金利型ローンを検討できる可能性について解説します。
- ワイド団信の取り扱いがある金融機関を選ぶ
- 配偶者名義でローンの契約をする
健康上の事情で住宅ローンをあきらめかけている方にとって、希望を持てる選択肢をわかりやすくご紹介します。
ワイド団信の取り扱いがある金融機関を選ぶ
健康上の理由で通常の団信に加入できない方でも、住宅ローンをあきらめる必要はありません。
「ワイド団信」は、通常の団信よりも引受基準が緩やかに設定された保険で、持病がある方や過去に治療歴のある方でも加入できる可能性があります。
ただし、保険料が金利に0.2~0.3%程度上乗せされることが多く、通常の団信よりも負担は増します。また、審査に必ず通るわけではない点にも注意が必要です。
ワイド団信を取り扱い、かつ変動金利プランがある金融機関としては、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、ソニー銀行などが代表的です。自身の健康状態に合わせて、取り扱い金融機関を比較検討しましょう。
ワイド団信は「通らなかったらどうしよう」と悩んでいる方の強い味方。ただし、通常より保険料が割高で、審査も必ず通るわけではありません。
変動金利を希望するなら、ワイド団信に対応した金融機関を早めにチェックしておきましょう。
配偶者名義でローンの契約をする
もし自分が健康上の理由で団信に加入できない場合でも、配偶者に安定した収入があり健康状態にも問題がないなら、
住宅ローンを配偶者名義で契約するという選択肢があります。
配偶者が契約者となることで、団信への加入もスムーズになり、変動金利型の住宅ローンを利用できる可能性が広がります。
ただし、この方法を選ぶと借入可能額や返済負担の計算方法が変わるため、当初の計画通りに進まないこともあります。資金計画を改めて見直し、夫婦間で十分な話し合いを行うことが重要です。
配偶者名義にすることで団信の壁を回避できるケースもありますが、借入額が希望より減ることもあるので要注意です。返済計画やライフプランを一緒に見直してから決めるのがポイントです!
あなたにぴったりの方法は?FPと一緒に最適な住宅ローンを見つけよう
健康状態や収入、ライフプランは人それぞれ。住宅ローンや団信の選び方も一人ひとりに合った方法が必要です。
マネーキャリアの無料FP相談では、専門知識を持ったファイナンシャルプランナーがあなたの状況を丁寧にヒアリングし、最適な住宅ローンの選び方をサポートしてくれます。
ワイド団信の取り扱いがある金融機関の比較から、名義変更のメリット・デメリットまで、プロの視点でアドバイスが受けられるので安心。自宅からオンラインで相談でき、しつこい勧誘もないため、気軽に利用できます。
団信なしで住宅ローンを借りる際は3つの深刻なリスクを理解しよう
団体信用生命保険(団信)に加入せずに住宅ローンを借りることは、一定の事情がある方にとって必要な選択肢かもしれません。しかし、団信なしでローンを組むということは、万が一の事態に備える保障がないということでもあります。
住宅ローンは長期にわたる大きな契約だからこそ、そのリスクをしっかりと理解しておくことが重要です。ここでは、団信なしで住宅ローンを借りる際に直面する可能性のある、以下の3つの深刻なリスクについて解説します。
- 契約者に万が一のことがあってもローン残高はそのまま残る
- 残された家族が返済義務を負うことになる
- 最悪の場合は自宅を手放すことになる
リスクを正しく理解し、備えることで、後悔のない住宅ローン選びにつなげましょう。
契約者に万が一のことがあってもローン残高はそのまま残る
団信に加入していない住宅ローンでは、契約者が死亡または高度障害となった場合でも、
ローンの残高は免除されず、家族がそのまま返済を引き継ぐことになります。
たとえ収入が途絶えても、返済は続くため、残された家族の生活に深刻な影響を与えるリスクがあります。とくに長期のローン契約や、世帯主が単独で契約している場合には注意が必要です。
団信は「もしも」のときに家族の住まいを守る重要な仕組みであることを、改めて認識しておきましょう。
団信なしで借りると、万が一のときに家族が家を守れないリスクがあるので注意が必要です。
残債は自動的には消えないので、しっかりと対策を立てることが本当に大切です。家族の安心のためにも慎重な判断をしましょう。
残された家族が返済義務を負うことになる
団信なしで住宅ローンを組んだ場合、契約者が亡くなった後も住宅ローンの残債はそのまま残ります。その結果、
遺された家族がその債務を相続し、返済義務を負う可能性があるのです。
相続放棄を選べば返済は免れますが、住宅も手放さなければならないなど、生活に大きな影響を及ぼすことになります。せっかく手に入れた住まいが、家族にとって重荷にならないように、団信の有無に関わらず、代替の保障手段を用意しておくことが重要です。
ローンだけでなく家も相続対象。家族が住み続けたいなら、ローンの返済も背負う必要があります。無理のない保障準備をしておくことが、家族を守る第一歩になりますよ。
最悪の場合は自宅を手放すことになる
団信に未加入のまま住宅ローンを契約し、契約者が死亡または重度の障害を負った後に、家族や連帯保証人がローンの返済を続けられなくなると、最終的には自宅を手放さざるを得なくなる可能性があります。
任意売却で住宅を売ってローンを返済するケースもあれば、返済が滞れば裁判所による競売という最悪の事態に発展することもあります。
こうした事態は、家族の生活基盤を根本から揺るがす深刻なリスクです。団信に加入できない場合でも、代替手段で備えることが不可欠です。
もし返済ができなくなれば、家を売るしかありません。競売にかかると希望の価格で売ることも難しくなります。
団信なしの住宅ローンを選ぶときは、最悪のケースまで想定して備えておくことが大切です。
【まとめ】団信なしの住宅ローンは最適か?迷ったらFPに相談しよう
本記事では、団信なしで住宅ローンを借りる際のリスクや選択肢について詳しく解説しましたがいかがでしたでしょうか。
団信に加入しない場合、万が一の際に残された家族が返済義務を負うことになり、最悪の場合、自宅を手放さなければならないリスクが伴います。団信なしでローンを組む場合は、生命保険や貯蓄などで備える必要があり、その選択が本当に最適かどうかを慎重に検討することが重要です。
もし迷っている場合や、最適な方法を見つけるのが難しいと感じた場合は、マネーキャリアの無料FP相談を利用しましょう。専門家のアドバイスを受けて、あなたに合った住宅ローンを見つけるサポートをしてもらえます。