

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- フラット35団信なしでおすすめの金融機関4選
- ARUHI
- 住信SBIネット銀行
- 三井住友信託銀行
- 楽天銀行
- フラット35団信なしプランの借入先で迷ったら無料FP相談を活用しよう
- 【実際どうだった?】フラット35団信なしを組んだ人の体験談を調査
- どの金融機関を選びましたか?
- 上記の金融機関を選んだ理由を教えてください
- 実際に借りてみて後悔している点があれば教えてください
- これからフラット35団信なしプランを組む方へアドバイスがあれば教えてください
- 【失敗しないために】フラット35団信なしの金融機関を選ぶ際のポイント
- 団信なしプランの金利や手数料を比較する
- 審査や申し込み条件の柔軟性をチェックする
- 将来的な団信加入や他の保険加入の選択肢があるか調べる
- フラット35団信なしプランで住宅ローンを組む際に知っておきたい注意点とは?
- 万一の際は残債が遺族にそのまま残る
- 生命保険などの代替策を自分で用意する必要がある
- 団信ありプランと比べて金利差が小さい場合もある
- 【まとめ】フラット35団信なしでおすすめの金融機関
フラット35団信なしでおすすめの金融機関4選
項目 | ARUHI | 住信SBIネット銀行 | 三井住友信託銀行 | 楽天銀行 |
---|---|---|---|---|
特徴 | 全国対応・業界最大 審査が柔軟で全期間固定金利 団信なし選択可 繰り上げ返済無料 | 保証型フラット35 ネット完結・低金利 | 全期間固定金利 手数料無料コースあり 繰り上げ返済無料 | 業界最低水準金利 ネット完結 楽天経済圏ユーザーに特典 |
こんな方に おすすめ | 団信に加入できない方 固定金利で返済計画を立てたい方 | ネット手続き重視 低金利希望の方 | 手数料を抑えたい方 銀行の信頼性重視の方 | 楽天ユーザー 低コスト重視の方 |
金利 | 0.84〜0.95%(通常) 0.64〜0.75%(団信なし)※1 | 0.84〜0.95%(通常) 0.64〜0.75%(団信なし)※4 | 1.45〜1.95%(通常) 1.25〜1.75%(団信なし)※6 | 1.45%〜1.95%(通常) 1.25〜1.75%(団信なし)※8 |
事務手数料 | 借入額×2.2% (最低22万円:税込)※2 | 借入額×2.2% (最低11万円:税込)※4 | 借入額×0.99% (最低22万円:税込)※6 | 借入額×1.1% (最低11万円) ※楽天銀行以外の返済口座の場合は 借入額×1.43%※8 |
繰り上げ返済 手数料 | 無料 | 無料 (保証型は全額繰上返済手数料33,000円:税込)※4 | 無料 | 無料 |
借入金額 | 100万円以上8,000万円以下※3 | 100万円以上8,000万円以下※5 | 100万円以上8,000万円以下※7 | 100万~8,000万円以下※9 |
※1参照:住宅ローン金利一覧|ARUHI住宅ローン
※3参照:ARUHIフラット35+ARUHIフラットα融資条件|ARUHI住宅ローン
※4参照:フラット35|住信SBIネット銀行
※5参照:〔フラット35〕いくらまで借りることができますか。|住信SBIネット銀行
※6参照:フラット35|三井住友信託銀行
※7参照:商品概要説明書|三井住友信託銀行
ARUHI
ARUHIは住宅ローン専門金融機関として、フラット35の取り扱い実績で15年にわたり高いシェアを維持し続ける、信頼と実績のある金融機関※1です。団信なしプランでは21年以上35年以下の借入期間で年0.64%の金利を提供しており※2、融資率90%以下の場合に適用されます。
ARUHIの最大の特徴は、審査のスピードと対応力の高さです。売買契約前でも審査可能なため、住宅購入を急ぐ方にメリットです。



住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は、ネット銀行の利便性を活かした効率的なサービス提供で人気の金融機関です。フラット35【買取型】団信なしプランでは年0.64%の金利※1を提供しており、Webと郵送のみで手続きを完了できる点が特徴です。
住信SBIネット銀行の強みは、任意で全疾病保障を付帯できることです。団信に加入できない方でも、別途全疾病保障に加入することで病気やケガによる就業不能状態に備えられます。
※1.2参照:フラット35|住信SBIネット銀行



三井住友信託銀行
三井住友信託銀行は、メガバンクグループの安定性と信頼性を背景にフラット35団信なしプランで、競争力のあるサービスを提供しています。最大の魅力は事務手数料の低さで、お借入額の0.99%(税込)※1と他の金融機関と比較して大幅に抑えられている点です。
金利は年1.84%(21年以上、融資率90%以下)となっており、団信なしの場合は年0.2%引き下げられて年1.64%が適用されます。※2手数料無料コースも用意されており、初期費用をさらに抑えたい方には選択肢の幅が広がります。

※1参照:フラット35|三井住友信託銀行


楽天銀行
楽天銀行は、楽天グループのシナジーを活かした独自のサービスで注目を集めるネット銀行です。フラット35団信なしプランでは年1.64%(21年以上35年以下、融資率90%以下)※1の金利を提供しています。業界最低水準の事務手数料お借入額の1.10%(税込)※2が魅力です。
楽天銀行口座を返済口座に指定することで、この低い手数料率が適用されます。他行を返済口座にした場合は1.43%となりますが、それでも他の金融機関と比較して低水準を維持しています。



フラット35団信なしプランの借入先で迷ったら無料FP相談を活用しよう

フラット35で団信なしプランを検討している方は、専門家への相談をおすすめします。
団信に加入できない場合、万一の際の住宅ローン返済や家族の生活保障をどう備えるかは重要な課題となるためです。
団信なしプランでは、各金融機関の金利差はわずかでも、事務手数料や諸費用を含めた総返済額で比較すると大きな違いがあります。さらに、団信の代わりとなる生命保険の保障内容や保険料も、現在の健康状態や家計状況に応じて最適な選択肢が変わってきます。

【実際どうだった?】フラット35団信なしを組んだ人の体験談を調査
ここでは、フラット35団信なしを組んだ人を対象に、以下の質問について調査しました。
- どの金融機関を選びましたか?
- 上記の金融機関を選んだ理由を教えてください
- 実際に借りてみて後悔している点があれば教えてください
- これからフラット35団信なしプランを組む方へアドバイスがあれば教えてください
現役FPがそれぞれの回答を解説しているので、迷っている方はぜひ参考にしてみましょう。
※2025年07月07日~2025年07月10日時点での当編集部独自調査による
※保険への加入可否は金融機関や個人によって異なるためご了承ください。
どの金融機関を選びましたか?

フラット35の団信なしプランを利用する際に「地方銀行」を選んだ人が42.8%と最も多い結果となりました。地方銀行は地域に根ざしたサービスを展開しており、親身な対応や柔軟な融資条件が支持されていると考えられます。
14.3%の回答が「ネット銀行」「専門住宅ローン会社」「メガバンク」「その他(政府系・全国ネット)」に分散しました。これは、住宅ローンの選択肢が多様になっていることを示しています。団信なしという限定的な選択肢でも、利用者は各金融機関の違いを丁寧に比較し、自身に適したところを選んでいると考えられます。
上記の金融機関を選んだ理由を教えてください

金融機関を選んだ理由で最も多かったのは「金利が他社よりも低かった」で、全体の33.4%を占めました。住宅ローンにおいて返済総額へ直結する金利は、やはり最も重視される要素といえるでしょう。
次いで「団信なしに対応していた」「住宅会社にすすめられた」がいずれも22.2%となりました。制度への適合性や信頼する第三者からのアドバイスが金融機関選びに強く影響していることがわかります。また「手続きが早くて簡単だった」「地元で相談しやすかった」といった理由も11.1%ずつ見られ、利便性や安心感を求めるニーズも一定数存在しています。
実際に借りてみて後悔している点があれば教えてください

実際に借りてみて「団信に加入しなかったことを後悔している」と回答した人が33.3%にのぼり、最も多い結果となりました。また「民間保険のコスト増や将来への不安」を挙げた人も22.2%おり、保障面に不安を感じているのでしょう。
これらの結果から、団信を外して月々の負担を軽くした一方で、万が一のときに備えた保障の必要性を再認識する声が多いことがわかります。
これからフラット35団信なしプランを組む方へアドバイスがあれば教えてください
フラット35の団信なしプランは、金利の低さや手続きのしやすさなどから一定の人気があります。ただし、実際に利用した方からは「慎重に判断すべき」という声も多く寄せられました。万が一のリスクに備えるという観点から、団信に加入しないことが家族への大きな不安につながるという意見もあります。
実際にフラット35の団信なしプランを利用した方の声には、判断材料となるリアルな意見が詰まっています。後悔しない選択のためにも、口コミを参考にして検討しましょう。

30代男性
将来を見据えた判断をした方がいい
お子さんや配偶者などご家族がいる場合、団信なしを選択すると、万が一の際にご家族へ経済的な負担が生じる可能性があります。将来の病気や予期せぬ出来事も考慮し、長期的な視点で慎重に検討することが大切だと感じました。

50代男性
保険の備えがあれば安心
団信なしを選ぶ場合でも、生命保険などで十分な保障が確保できていれば安心できると感じました。

40代女性
団信なしは慎重に選ぶ
団信なしを選ぶ際は、慎重な判断が必要です。体調を崩した場合、不安が大きくなることもあるため、家族のことを考えて十分に検討しましょう。

40代男性
保険重視なら団信なしもおすすめ
保険を手厚くしたいと考えているのであれば、フラット35の団信なしプランは選択肢の1つとしておすすめです。団信に加入しない分、民間の生命保険や収入保障保険など、自分に合った保障を柔軟に設計できます。保険内容を自由にカスタマイズできる点は大きなメリットです。

30代男性
金利だけで決めないで
フラット35は審査が比較的通りやすく、団信なしを選べば金利が低く抑えられる点は魅力です。ただ、実際に返済が始まると月々の負担が想像以上に大きく感じることもあります。費用面だけで判断せず、将来への備えも含めてバランスを考えることが重要です。
【失敗しないために】フラット35団信なしの金融機関を選ぶ際のポイント

フラット35団信なしプランを選ぶ際は、金利や手数料だけでなく、将来的な選択肢も含めて総合的な判断が重要です。
健康上の理由で団信に加入できない場合でも、金融機関によってサービス内容や対応が大きく異なります。
以下の3つのポイントを確認し、自分に最適な金融機関を見つけましょう。
- 団信なしプランの金利や手数料を比較する
- 審査や申し込み条件の柔軟性をチェックする
- 将来的な団信加入や他の保険加入の選択肢があるか調べる
団信なしプランの金利や手数料を比較する
フラット35団信なしプランは、団信(団体信用生命保険)に加入しないため、団信ありに比べて一般的に年0.2%程度低い金利が適用されます。しかし、金融機関によって基準金利自体に差があるため、団信なしでも実際の適用金利は変わってきます。
また、融資手数料も重要な比較要素です。手数料を比較してみましょう。
- 三井住友信託銀行
借入額×0.99%(税込):3,000万円×0.99%=297,000円 - 住信SBIネット銀行
借入額×2.2%(税込):3,000万円×2.2%=660,000円 - 差額の計算
660,000円−297,000円=363,000円
3,000万円の借入の場合、手数料だけで約36万円もの差が生まれます。
審査や申し込み条件の柔軟性をチェックする
フラット35団信なしプランを利用する方の多くは、健康上の理由で団信に加入できないケースです。このような状況では、金融機関の審査や申し込みの柔軟性が重要となります。
一部の金融機関では、健康診断書など追加書類の提出が必要です。それに対し、フラット35の基本審査のみで申し込みが完了する金融機関もあります。個人事業主や転職直後の場合、審査が厳しくなる可能性が高いです。一方で、ARUHIのように勤務年数にとらわれず、収入実績を重視する金融機関※も存在します。
将来的な団信加入や他の保険加入の選択肢があるか調べる
将来的に健康状態が改善した場合や、家族構成の変化により保障ニーズが変わることも考えられます。しかし、フラット35契約後に団信を追加することは原則できないため、契約時の判断が重要です。そのため、金融機関によっては民間の生命保険商品を案内してくれるケースもあり、住宅ローンの代替保障として活用できます。
また、住宅ローン以外の金融サービスも含めて相談できるかも重要なポイントです。三井住友信託銀行のような総合金融機関では、資産運用や相続対策なども含めた包括的な相談が可能で、ライフステージの変化に応じた最適な提案を受けられます。
フラット35団信なしプランで住宅ローンを組む際に知っておきたい注意点とは?

フラット35団信なしプランは金利面でのメリットがある一方で、重要なリスクも伴います。
以下の注意点を事前に理解し、安心して利用するためには、しっかりとした備えが必要です。
- 万一の際は残債が遺族にそのまま残る
- 生命保険などの代替策を自分で用意する必要がある
- 団信ありプランと比べて金利差が小さい場合もある
万一の際は残債が遺族にそのまま残る
フラット35団信なしプランでは、契約者に万一のことがあってもローン残高が自動的にゼロになることはありません。通常の団信付きプランであれば、契約者が死亡や高度障害状態になった場合、保険金でローン残高が完済されます。
団信なしプランでは保障がないため、遺族がそのまま返済義務を引き継ぐことになります。3,000万円のローン残高がある状態で契約者に万一のことがあった場合は、以下のような選択肢が考えられるでしょう。
- 配偶者や子どもが毎月の返済を続ける
- 住宅を売却してローンを完済する
もし、住宅を売却してもローン残高に足りない場合は、不足分を現金で支払う必要があります。
生命保険などの代替策を自分で用意する必要がある
団信に加入しない場合、万が一の際の住宅ローン返済リスクについては、ご自身で備える必要があります。一般的な代替策は、ローン残高に見合った生命保険への加入です。定期保険や収入保障保険などの活用で契約者に万一のことがあっても、保険金で住宅ローンを完済できるような保障の準備が可能です。
ただし、健康上の理由で団信に加入できない方の場合、民間の生命保険も同様に加入が困難なケースがあります。このような場合は、引受基準緩和型保険や無選択型保険などの検討も必要です。
これらは保険料が高額になることや、待機期間が設けられている場合があります。保障内容と費用の両面から、無理のない選択を心がけましょう。
団信ありプランと比べて金利差が小さい場合もある
団信なしプランは、団信ありプランに比べて一般的に年0.2%程度※低い金利が適用されますが、金融機関や市場環境によってはこの差が小さくなる場合があります。金利競争が激しい時期には、団信込みでも金利を大きく下げる金融機関があります。その結果、団信なしとの金利差がほとんどなくなるのです。
同じ0.2%の金利差でも、金利そのものが低いかどうかで返済額に差が出ます。以下のように低金利の金融機関を選べば、長期的に見て大きな節約につながるのです。
- 金融機関A:団信ありが年1.85%・団信なしが年1.65%の場合・金利差は0.2%
- 金融機関B:団信ありが年1.68%・団信なしが年1.48%の場合・金利差は0.2%
- 団信の金利差は同じでも、Bの方が低金利なので大きな節約となる
また、金融機関によっては、一定期間だけ団信ありプランの金利を引き下げるキャンペーンを実施しています。申し込み時期によっては、団信なしとの金利差が縮まることもあります。
【まとめ】フラット35団信なしでおすすめの金融機関

フラット35団信なしプランでは、ARUHI・住信SBIネット銀行・三井住友信託銀行・楽天銀行がおすすめです。
金利や手数料だけでなく、審査の柔軟性や将来的な保障の選択肢も含めて総合的に比較しましょう。
団信なしプランは金利面でのメリットがある一方、万が一の際には残債がご家族に残るリスクがあります。生命保険などの代替保障を事前に準備することが大切であり、金利差が小さい場合は団信ありプランの方が安心できるケースもあります。
健康上の理由で団信に加入できない方は、住宅ローンの返済計画から適切な保険設計の検討が必要です。マネーキャリアなら、専門のFPが住宅ローン選びをサポートしてくれます。代替保障の考え方まで、幅広く無料で相談できるのが魅力です。団信なしプランで後悔しないためにも、事前に専門家のアドバイスを受けて適切なローン戦略を立てましょう。
