
・フラット35で2000万円を借りると、月々の返済額はいくらになる?
・年収がどれくらいあれば2000万円ローンが組める?
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
<結論>
フラット35で2000万円の住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は35年ローンなら6万6000円、25年ローンなら8万5000円です。
借り入れ期間によって月々の返済額だけではなく利息を含めた総返済額にも大きな差が出ます。
2000万円を借り入れできるのは、額面年収300万円ほどがボーダーラインになっています。年収300万円の場合、借りれ金額や頭金を工夫することで無理のない返済計画が実現するでしょう。
この記事では、フラット35で2000万円のローンを組んだときの月々の支払額を借入期間別に詳しくシミュレーションします。また、年収別に返済負担率を計算し、無理のない返済計画を立てる方法もお伝えします。
さらに、2000万円ローンを検討する際に重要なポイントについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
フラット35で2000万円借りるときの月々の返済額は?
フラット35を使って2000万円の住宅ローンを組んだら、月々の返済額はいくらになるでしょうか。
同じ2000万円のローンでも、利息や借入期間、頭金の額などによって月々の返済額は大きく変動します。
この記事では、フラット35で最も多い金利を使って借入期間別にシミュレーションを行います。実際の額は変動することに注意しながら、無理なく返せる額はどれくらいなのか考えてみましょう。
借入期間35年の場合
借入期間35年、借入金額2000万円、金利1.95%の場合には、毎月の返済額はいくらになるでしょうか。
表では、元利均等返済、ボーナス払いなしでシミュレーションしました。
(金利参考:フラット35借入金利情報)
毎月返済額 | 6万6000円 |
---|---|
総返済額 | 2,762万円 |
フラット35を使うと、年率1.95%の低い金利で借り入れできるものの、利息分の支払額は700万円超と総返済額のうち4分の1ほどを占めています。
月6万6000円の返済であれば家計を圧迫しない程度の支払額になる場合が多いですが、利息の支払いを少しでも減らすために計画的な繰り上げ返済がおすすめです。
借入期間30年の場合
借りれ期間30年、借入金額2000万円、金利1.95%の場合には、毎月の返済額はいくらになるでしょうか。
次の表で、元利均等返済、ボーナス払いなしの場合をシミュレーションしました。
(金利参考:フラット35借入金利情報)
毎月返済額 | 7万4000円 |
---|---|
総返済額 | 2,644万円 |
借入期間35年と比べると毎月の返済額は大きく、利息を含めた総返済額は小さくなっています。
ライフイベントに合わせて、家計に余裕がある時期は繰り上げ返済をすることで利息支払いの総額を減らせます。
借入期間25年の場合
では、借り入れ期間25年、借入金額2000万円、金利1.95%の場合には、毎月の返済額はいくらでしょうか。
表では、元利均等返済、ボーナス払いなしでシミュレーションしてみました。
(金利参考:フラット35借入金利情報)
毎月返済額 | 8万5000円 |
---|---|
総返済額 | 2,529万円 |
借り入れ期間25年の場合が、シミュレーションの中で最も毎月返済額が大きく、総返済額は小さい結果になりました。
それでも利息分の支払いは500万円を超えており、総支払額の5分の1以上を占めています。
家計に合わせた無理のない返済ができるよう、頭金の額や借入期間を調整したうえでの契約がおすすめです。
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フラット35で2000万円借りるにはいくらの年収が必要?
フラット35で2000万円の住宅ローンを組むには、どれくらいの年収が必要でしょうか。
フラット35では、年収に応じた返済負担率の基準が公表されており、その基準を満たさないと借り入れはできません。
返済負担率とは、手取り年収に対する年間の返済額の割合のことで、フラット35の基準は次のように定められています。
年収 | 400万円未満 | 400万円以上 |
---|---|---|
基準 | 30%以下 | 35%以下 |
年収200万円の場合
年収200万円の場合、返済負担率は何%ほどになるでしょうか。
ここでは、頭金200万円、借入金額1800万円、固定金利1.840%、借入期間35年でシミュレーションしました。
そのほかの条件として、ボーナス払いなし、繰り上げ返済なし、元利均等返済で計算しています。
手取り年収 | 約160万円 |
---|---|
月間返済額 | 5万9000円 |
年間返済額 | 71万円 |
返済負担率 | 44% |
この場合、フラット35が定めている「年収400万円未満、返済負担率30%以下」の基準を下回っているため、借り入れは現実的に厳しいと考えられます。
年収300万円の場合
では、年収300万円の場合、返済負担率は何%ほどになるでしょうか。
ここでは、頭金200万円、借入金額1800万円、固定金利1.840%、借入期間35年でシミュレーションしました。
そのほかの条件として、ボーナス払いなし、繰り上げ返済なし、元利均等返済で計算しています。
手取り年収 | 約240万円 |
---|---|
月間返済額 | 5万9000円 |
年間返済額 | 71万円 |
返済負担率 | 29% |
年収300万円の場合、フラット35が定める「年収400万円未満、返済負担率30%以下」の基準を満たしています。
信用情報や完済時の年齢など、ローンの審査に必要なほかの条件を満たしていれば審査に通る可能性は高いといえるでしょう。
年収400万円の場合
年収400万円の場合には、返済負担率は何%ほどになるでしょうか。
ここでは、頭金200万円、借入金額1800万円、固定金利1.840%、借入期間35年でシミュレーションしました。
そのほかの条件として、ボーナス払いなし、繰り上げ返済なし、元利均等返済で計算しています。
手取り年収 | 約320万円 |
---|---|
月間返済額 | 5万9000円 |
年間返済額 | 71万円 |
返済負担率 | 22% |
年収400万円の場合、フラット35が定める「年収400万円以上、返済負担率35%以下」の基準を満たしており、ローンの審査に通る可能性が高いです。
さらに、無理のない返済ができる目安と言われる20~25%の返済負担率にも当てはまっていて、比較的無理のない返済ができる額といえるでしょう。
フラット35の2000万円ローンを検討する際に重要なポイント
- 団信の保障内容を把握して、不足があれば生命保険で補う
- できるだけ頭金を用意して返済負担を軽減する
- 繰り上げ返済を計画的におこなう
団信の保障内容を把握して、不足があれば生命保険で補う
団信とは、団体信用生命保険の略で、住宅ローンに特化した生命保険のことです。
契約者が亡くなった場合、または保険会社によって定められた高度機能障害の状態になったら、ローンの残債は保険金で支払われることになり、家族が支払う必要はありません。
フラット35の場合、団信への加入は任意ですが、特別な事情がない限り加入するのがおすすめです。保障内容に不足があるなら、その他の生命保険などで補いましょう。
できるだけ頭金を用意して返済負担を軽減する
できる限り頭金を用意して将来の返済負担を軽減しましょう。
フラット35をはじめとする”フラット”が付く住宅ローンは、頭金が借入金額の1割を超えると金利が低くなるシステムになっており、返済期間の数十年間にわたって恩恵を受けることができます。
軽減金利の恩恵を受けるためには、2000万円のローンであれば200万円以上の頭金が必要です。
繰り上げ返済を計画的におこなう
繰り上げ返済とは、本来予定していた支払いよりも先に元金を返済することです。繰り上げ返済をすることで利息の支払いが少なくなるのがメリットです。
注意点として、金融機関によっては繰り上げ返済に手数料がかかる場合があり、少しずつ繰り上げ返済すると手数料がかさんでしまうことがあります。
また、頭金と同様に手元資金とのバランスを考えながら計画的に行うのがいいでしょう。
【まとめ】フラット35の2000万円ローンで迷ったらFPに相談しよう

この記事でお伝えしたように、フラット35で2000万円ローンを組むと、借入期間35年では月々約6万6000円を返済することになります。
シミュレーション結果によると、2000万円ローンを借りるのに必要な年収は300万円、無理のない返済ができる年収は400万円でした。
自分の年収でローンの審査に通るのかどうか、家計に合わせて無理なく返済するにはどうしたらいいか、といったお悩みはマネーキャリアのFP相談で解決しましょう。
ローン契約時だけではなく、返済期間中のお悩みにも長期的に寄り添ってサポートします。
