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「idecoをしているが仕組みが良くわからない」「非課税枠の上限を知りたい」このような悩みを抱えた人は多いでしょう。そこで本記事ではイデコの非課税枠や税制上のメリットを解説、nisa・つみたてnisaと比較してまとめます。ぜひ最後までご覧ください。

この記事の目次

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ideco(イデコ、個人型確定拠出)の非課税枠の上限はいくら?

こんにちは、マネーキャリア編集部です。 先日20代の男性の友人から、こんな相談がありました。
idecoでの資産運用を始めたのですが、非課税枠の上限や税制上のメリットがわからないので教えてほしいです
ここ数年、idecoの仕組みや非課税枠の上限、税金のメリット、nisa・つみたてnisaとの違いなど、idecoに関するご相談が非常に増えています。

「idecoの非課税枠の上限についてもっと早く知りたかった」

日本では、金融教育が不十分であるとの声を聞きます。
実際、日本証券業協会が実施した「中学校・高等学校における金融経済教育の実態調査」によると、金融経済教育の授業確保時間について約6割の教員が不十分であると回答しています。

今回は、idecoの非課税枠や税制上のメリット、nisa・つみたてnisaとの比較について体系的に解説していきます。

どのように非課税枠を活用すればいいのか、nisa・つみたてnisaとの違いはなんなのか、で悩んでいる方の道しるべになれば幸いです。

idecoの非課税枠の上限は職業によって違う

idecoの非課税枠の上限は職業(加入資格)などによって異なります。


毎月5,000円以上を積み立て、1,000円単位で掛金を増減させることは加入者一律で可能ですが、職業などに応じて掛金の上限は定められているのです。


そこでこの項目では、それぞれの掛金の上限について解説していきます。


解説する順番は、以下の通りです。

  1. 第1号被保険者(自営業者)
  2. 第2号被保険者
  3. 第3号被保険者(専業主婦、主夫)

それぞれ詳しく解説していきます。

第1号被保険者(自営業者)

第1号被保険者(自営業者)は、月額6.8万円まで掛金を拠出できます。


つまり、年間81.6万円までの非課税枠が設けられているのです。


ideco非課税枠の上限の中では、最高額が設定されています。

第2号被保険者

第2号被保険者は、企業型DCに加入しているか、DBに加入しているかなどによって非課税枠の上限が異なります。

加入資格掛金
会社に企業年金がない会社員月額2.3万円(年額27.6万円)
企業型DCに加入している会社員月額2万円(年額24万円)
企業型DCとDBに加入済みの会社員 or DBのみに加入の会社員月額1.2万円(年額14.4万円)
公務員など月額1.2万円(年額14.4万円)

※企業型DCとは、ideco(個人型確定拠出年金)の会社版として位置付けられており、企業が毎月掛金を拠出して、従業員が年金資産を運用する制度のこと。企業型確定拠出年金とも呼ぶ

※DBとは、確定給付企業年金、厚生年金基金などのことを指す


非課税枠の最高上限で、月額2.3万円(年額27.6万円)になります。

第3号被保険者(専業主婦、主夫)

第3号被保険者(専業主婦、主夫)は、月額2.3万円まで掛金を拠出できます。


つまり、年間27.6万円までの非課税枠が設けられているのです。


会社に企業年金がない会社員と上限は同額になります。

idecoの非課税枠とは?3つの税金メリットをおさらい

idecoの非課税枠の上限は職業によって違うことがわかりました。


では、idecoの税制上のメリットには何があるのでしょうか。


そこでこの項目では、idecoの税金メリットについて解説します。


税金メリットは、以下の3つです。

  1. 掛け金が全額所得控除
  2. 利益・運用益が非課税
  3. 受取時も一定額まで税制優遇

それぞれ詳しく解説します。

①掛け金が全額所得控除

idecoで毎月拠出した掛金は全額所得控除になります。


会社員は、給与から控除を差し引いた額が課税所得となり、その額に対して税率をかけて税金を計算します。


仮にidecoで毎月2万円を積み立てた場合、24万円を給与から差し引けることになるので、納める税金が軽減されるのです。


つまり、手元に残るお金を増やすだけでなく、効率的に資産を形成することができます。


※自分の銀行口座から掛金を引き落とす場合は、年末調整もしくは確定申告の手続きが必要です

②利益・運用益が非課税

idecoで金融商品を運用した場合は、利益・運用益が非課税になります。


通常の口座では、定期預金や投資信託などで運用して運用益が出ると20.315%の税金が発生しますが、idecoで運用した場合には運用益に対して税金がかかりません。

③受取時も一定額まで税制優遇

idecoは、原則60歳以降に引き出すことができますが、積み立てたお金の受け取り時も一定額まで税制優遇されます。


受け取り方法は「一時金(一括)」「年金(分割)」「一時金+年金」の3パターンです。


どの方法も各種控除の対象となるため、税金を漏れなく軽減できます。

受け取り方法控除の種類
一時金退職所得控除
年金公的年金等控除
一時金+年金退職所得控除+公的年金等控除

idecoの税制優遇!どれくらい税金が軽減されるの?

日本では、所得が高いほど適用される税率が上がる「累進課税」を採用しています。


idecoでどのぐらい税金が軽減されるかの前に、まずはそれぞれの税率を確認しておきましょう。

課税所得金額税率控除額
1,000円~194万9,000円5%0円
195万円~329万9,000円10%9万7,500円
330万円~694万9,000円20%42万7,500円
695万円~899万9,000円23%63万6,000円


では、次にidecoで運用した場合の税金の軽減額を職業ごとに見ていきます。

職業+年収毎月の掛金税制メリット
会社員(年収400万円)23,000円
年間41,600円(30年間で約125万円)
公務員(年収600万円)12,000円
年間29,100円(30年間で約87万円)
自営業(年収800万円)68,000円年間273,200円(30年間で約814万円)

※30歳からの運用で、運用利回り1.0%、扶養配偶者なし、受給開始年齢60歳と仮定


idecoを取り入れることで、ご覧の通り、年収や課税所得が多い人ほど所得控除のメリットを享受できるのです。


これだけの税制上のメリットがあるので、idecoの非課税枠を利用すべきだと言えます。

idecoの受け取りは退職金に注意!税制優遇の退職所得を解説

先ほど、idecoの受け取り方法は「一時金(一括):退職所得控除」「年金(分割):公的年金等控除」「一時金+年金:退職所得控除+公的年金等控除」の3パターンとお伝えしました。


60歳以降に受け取る際に、自分に適した受け取り方法を選ばないと手元に残るお金に差が生まれます。


確かにidecoには非課税枠が設けられており、掛金や運用益は非課税になりますが、受け取り時には税金が発生することもあるため、最適な受け取り方やタイミングを考えることが大切です。


この項目では、一番理解しておきたい「退職所得控除(一括で受け取る方法)」の計算式について解説します。


※年金として分割で受け取る公的年金控除等(雑所得)の説明は省きます


退職所得の計算式は以下の通りです。

(収入金額ー退職所得控除)×1/2=退職所得

上記の計算式に必要な退職所得控除額は、勤続年数によって異なります。

勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円×勤続年数
※80万円に満たない場合は80万円
20年超え800万円+70万円×(勤続年数-20年)

例えば、勤続年数が10年の人の場合は400万円となり、30年の人の場合は1500万円が退職所得控除の金額になるのです。


※ちなみに年数の端数は切り上げるので、勤続年数が20年5ヶ月の人の場合は、「21年」になります


退職所得には、idecoの一時金だけでなく、会社から支給される退職金も含まれます。


そのため、退職所得控除を大幅に上回ることも考えられ、税金もそれ相応に収めなければならなくなるのです。


idecoで積み立てた額と退職金を事前に把握して、最適な受け取り方やタイミングを考えましょう。

idecoの非課税枠をnisa・つみたてnisaと比較

idecoの非課税枠とよく比較されるのが、nisaつみたてnisaです。


ideco同様に、nisaとつみたてnisaも節税効果が期待でき、効率よく資産運用を行うことができます。


しかし、具体的にどのような違いがあるのかわからない人も多いでしょう。


そこでこの項目では、ideco、nisa、つみたてnisaの違いについて比較していきます。

運用金額・加入期間を比較

idecoとnisaの最低運用金額や運用可能期間などは、以下の通りです。

ideconisa・つみたてnisa
最低運用金額月々5,000円なし・なし
非課税の上限14.4万円~81.6万円 年間120万円・年間40万円
非課税期間(運用可能期間)60歳まで最長5年・最長20年
運用商品定期預金、保険、投資信託株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)など

idecoと違って、nisaとつみたてnisaは最低運用金額を設けられていません。


nisaの場合、非課税の上限は年間120万円で最長5年間の非課税期間があるので、最大600万円まで非課税で運用できることになります。


一方、つみたてnisaの場合、非課税の上限は年間40万円で最長20年間も積み立てられるので、最大800万円まで非課税で運用可能です。


ちなみに、前年の非課税枠の余りは翌年に繰り越すことができませんので、注意しておきましょう。

運用・拠出資金の管理や引き出しの可否を比較

idecoとnisaの運用・拠出資金の管理や引き出しの可否は、以下の通りです。

ideconisa・つみたてnisa
運用・拠出資金の管理運営管理機関金融機関
引き出し 60歳まで不可いつでも可能

idecoと違って、nisaとつみたてnisaは好きな時に運用中の金融商品を売却してお金を引き出すことができます。


一方、idecoは原則60歳以降までお金を引き出すことができません。


ただし、金融商品を種類や配分を変更することは可能なので、覚えておきましょう。

税制上の優遇について比較

idecoとnisaの税制上の優遇は、以下の通りです。

ideconisa・つみたてnisa
拠出時全額所得控除なし
運用時非課税非課税
受取時退職所得控除、公的年金控除等なし

idecoと違って、nisaとつみたてnisaは運用益のみ非課税になります。


拠出した掛金受け取り時のお金は非課税にならないので注意が必要です。

非課税枠の活用法!資産形成のためにidecoとnisa併用がおすすめ

ideco、nisa、つみたてnisaにはそれぞれ非課税枠が設けられており、上手に活用することで効率的に資産を形成できます。


一般的に、idecoは将来の年金を、nisaやつみたてnisaは子供の教育資金住宅購入資金などを蓄える目的で利用されているのが現状です。


そのため、idecoとnisaを併用することによって、将来起こり得るお金の不安を解消することができ、ライフプランの実現性を高めることができます。

idecoとつみたてnisaを併用

idecoは、年額14.4万円から81.6万円までを上限としたお金(公的年金や企業年金などの加入条件によって異なる)を、加入から60歳まで運用することができます。


掛金は全額所得控除となり、運用益は非課税で、受け取り時も退職所得控除や公的年金控除等で税金を軽減することが可能です。


そしてつみたてnisaは、年間40万円・最長20年間で最大800万円分の運用益を非課税にすることができます。


idecoとつみたてnisaを併用することで、長期的かつローリスクな資産運用を実現できるでしょう。

idecoとnisaを併用

idecoとnisaを併用することで、idecoの掛金が全額所得控除、運用益は非課税、受け取り時も税金を軽減できる上に、nisaの金融商品の運用益、配当金、分配金などを非課税にできます。


nisaは、年間120万円・最長5年間で最大600万円分の運用益などを非課税にできるので、銀行口座に十分なお金を眠らせている場合は、利用する価値があるでしょう。

idecoとnisaを併用して運用するときのポイント

idecoとnisaを併用して運用するときのポイントは、運用の目的を定めて、リスクを理解・調整することです。


「どのぐらいの資産を形成するためにどの程度のリスクを背負って資産運用を行うのか」を最初に決めておかなければ、一時的な損失に投資マインドを乱されて結果的に損をしかねません。


一般的に、ハイリスクの金融商品ほどリターンは大きくなりますが、そのぶん大きな損失を被る恐れもあります。


一方、ローリスクの金融商品は大きな損失を被る確率が低くなりますが、十分な資産を形成できない可能性があるのです。


確かに運用益は非課税になりますが、運用によって損をしては元も子もないので、リスク水準をうまく調整することが大切になります。

運用の目的や運用できる期間を確認

資産運用を始める前に、運用の目的や運用できる期間を確認しておきましょう。


目的を定めておけば、その目的を達成できそうな資産だけを選定して運用することができます。


運用できる期間もかなり重要で、運用期間が長ければ長いほどリスクをとった資産運用が可能です。


なぜなら、損失を補填できるだけの十分な期間を確保することができるからです。


しかし、運用期間が短ければ、損失を補填できるチャンスがあまり残されていないということになるので、大きなリスクを避けた運用を心がける必要があります。

リスクの水準を調整

リスクの水準を調節することも大切です。


その上で重要なのは、資産をできるだけ分散させて長期間積み立てることです。


つまり、同じ金融商品に集中投資するのではなく、金融商品を分けて分散投資することがリスク軽減につながります。


一般的に長期運用での場合は、ハイリスク・ハイリターンを狙うなら「株式ファンド」で運用、少しリスクを下げて運用したいのなら株式の比率が高い「バランスファンド」がおすすめです。


自分の目的や期間にあったリスクになるよう調整しましょう。

資産運用について迷ったらお金のプロに相談すべき理由

ここまでで、idecoの非課税枠やnisa・つみたてnisaの非課税枠、非課税枠の活用方法、idecoとnisaを併用して運用するときのポイントなどについて解説してきました。


しかし、いきなり自分で金融商品を選んで資産運用をすることは難しいでしょう。


「資産運用をしたことないけどidecoで運用できるかな…」「そもそも自分に合う金融商品がわからない…」と不安に感じる人も少なくないはずです。


そこでおすすめなのが「マネーキャリアの無料FP相談サービス」です。


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まとめ:idecoの非課税枠をフル活用しよう

この記事では、idecoの非課税枠の上限やnisa・つみたてnisaの非課税枠の上限、非課税枠の活用方法などについてお伝えしてきました。

  • ideco非課税枠の上限は、公的年金や企業年金などの加入状況によって異なり、最低は年額14.4万円で最高が年額81.6万円になる
  • idecoの税制上のメリットは、「1.掛け金が全額所得控除」「2.利益・運用益が非課税」「3.受取時も一定額まで税制優遇」の3つ
  • idecoの受け取り方法は「1.一時金(一括):退職所得控除」「2.年金(分割):公的年金等控除」「3.一時金+年金:退職所得控除+公的年金等控除」の3つ
  • nisaは、年間120万円・最長5年間で最大600万円分の運用益などを非課税にでき、つみたてnisaは、年間40万円・最長20年間で最大800万円分の運用益を非課税にできるので、idecoと併用すべき

老後の資金や教育資金、住宅購入資金などを蓄えておくのなら、idecoやnisaなどの非課税枠をフル活用しましょう。


もちろん、運用前に金融商品について理解しておく必要がありますが、誤った知識を身につけたり覚えるまでに時間がかかったりするので、お金の専門家に頼ることも大切です。


お金の不安を少しでも解消して、人生を有意義に過ごしましょう。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。