内容をまとめると
- 50歳前後では住宅ローンはいくらでも借りられるが、毎月の返済額と老後の状況を合わせて考える必要がある
- 50歳の方が住宅ローンを借りる際、将来が苦しくなりすぎないように、老後に必要な資金は確保したうえで頭金を検討する
- 50歳前後で住宅ローンを借りるリスクがあるため、事前に確認して対策する必要がある
- 退職後の収支バランスをしっかりとシミュレーションしたうえで、借入金額を考え、メリットとデメリットを踏まえて計画することが大切
- 50歳前後で住宅ローンを借りたいけれど不安があるという人は、お金のプロである専門家のアドバイスを受けるべき。 お金のプロに相談でき、LINEで簡単予約が可能なマネーキャリアが多くの人に選ばれている
監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
>> 井村 那奈の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 50歳前後では住宅ローンはいくら借りれる?計算してみた!
- 50歳世帯年収300万円で10年返済の場合【約1000万円】
- 50歳世帯年収300万円で15年返済の場合【約1000万円】
- 50歳世帯年収400万円で10年返済の場合【約1500万円】
- 50歳世帯年収400万円で15年返済の場合【約2000万円】
- 50歳世帯年収500万円で10年返済の場合【約1500万円】
- 50歳世帯年収500万円で15年返済の場合【約2500万円】
- 50歳世帯年収600万円で10年返済の場合【約2000万円】
- 50歳世帯年収600万円で15年返済の場合【約2500万円】
- 50歳でも住宅ローンは組むことができる
- 50代で住宅ローンを借りているのは全体の7.3%
- 住宅ローンを借りる人の平均年齢は?
- 50代の人は中古戸建住宅を選ぶことが多い
- 50代の住宅ローンにはいくらかかるのか詳しく解説!
- 50歳前後で住宅ローンを借りるメリット・デメリットは?
- 50歳から住宅ローンを借りた場合、返済するまでに何年必要?
- 50歳前後で住宅ローンを借りる際のリスクとは?
- 50歳の方の住宅ローン審査でチェックされるポイント
- 50歳の方が住宅ローンを借りるリスクについて
- 50歳の方が住宅ローンを借りる際に頭に入れておくべきこと
- 50歳の方が住宅ローンの審査に通るためのコツとその他重要な事項
- 返済期間を出来るだけ短くする
- 信用情報に傷がつかないようにする
- 35年ローンは組めないと考えておく
- 健康状態によっては団体信用生命保険に加入できない可能性がある
- 老後の収入減少も考慮した上で返済計画を立てる
- 50歳の方が住宅ローンを借りる際に気を付けること
- 今後の大きな支出も考えていくら借りるかを考える
- 退職金での繰り上げ返済も検討する
- 定年の年に完済できると経済的に厳しくなることは少ないと考えられる
- 頭金を多めに用意しておくのがおすすめ
- 返済が厳しくなった場合リバースモーゲージという選択肢も
- FPの無料相談窓口で住宅ローンの相談をしよう
- 50歳に住宅ローンを借りて住宅購入した場合、合計でいくらかかる?計算してみた!
- 50歳で2500万を10年完済【頭金なしの場合】
- 50歳で2000万を10年完済【頭金500万の場合】
- 50歳で1000万を10年完済【頭金1000万の場合】
- 50歳で1000万を15年完済【頭金1000万の場合】
- 全体としては50歳で多くの住宅ローンが残っている人は少ない
- 住宅ローンを50歳でも完済するために繰り上げ返済の利用を検討する
- 繰り上げ返済によって老後資金が少なくなる可能性もある
- 50歳からの住宅ローンを計画するなら専門家に相談しよう
- 住宅ローン相談におすすめのサービス:マネーキャリア
- まとめ:50歳前後では住宅ローンはいくら借りれる?
50歳前後では住宅ローンはいくら借りれる?計算してみた!
50歳の世帯で住宅ローンを利用する場合、いくら借りれるかを年収ごとにシミュレーションしてみました。
- 年収300万円
- 年収400万円
- 年収500万円
- 年収600万円
50歳世帯年収300万円で10年返済の場合【約1000万円】
年収300万円の場合、10年の住宅ローンでいくら借りれるかシミュレーションしてみます。
フラット25の元利均等返済で、年収をもとにいくら借りれるかシミュレーションしてみると、842万円の借入が可能でした。
一方、元金均等返済でフラット25を申し込むと、借り入れできる住宅ローンは795万円と借入可能額が減ってしまいます。
比較してみると、元金と利息が一定の返済額である元利均等返済の方が、少しでも多く住宅ローンで借り入れすることができます。
それぞれの返済額をシミュレーションしてみると、以下のようになります。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 7万5,000円 | 900万円 |
元金均等返済 | 8万円 | 848万円 |
50歳の方で年収300万円でも10年の住宅ローンを利用できますが、返済額を十分考慮して借入額を検討する必要があります。
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50歳世帯年収300万円で15年返済の場合【約1000万円】
フラット25 | 住宅ローン借入可能額 |
---|---|
元利均等返済 | 1,224万円 |
元金均等返済 | 1,126万円 |
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 7万5,000円 | 1,350万円 |
元金均等返済 | 7万5,000円 | 1,239万円 |
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50歳世帯年収400万円で10年返済の場合【約1500万円】
年収400万円では、10年の住宅ローンでいくら借りれるかシミュレーションしてみます。
元利均等返済でフラット25に申し込んだ場合のシミュレーションをしてみると、1,310万円を借り入れすることができます。
もし、毎回の返済額から同一の元金を返済する元金均等返済で申し込んだ場合は、借り入れできる住宅ローンは1,236万円となります。
元利均等返済と元金均等返済で比較すると、74万円の差があり元利均等返済の方が多く借り入れできることがわかります。
これらの住宅ローンを利用した場合の返済額は、以下のようになるので参考にしておいてください。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 11万7,000円 | 1,400万円 |
元金均等返済 | 11万7,000円 | 1,319万円 |
どちらも毎月の返済額は同じですが、元金均等返済で申し込んだ方が総額は返済総額が少なくなります。
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50歳世帯年収400万円で15年返済の場合【約2000万円】
年収400万円で住宅ローンの金額を多くしたいなら、返済期間を15年に延ばす必要があります。
返済期間を10年から15年に変更した場合、いくら借りれるのかシミュレーションしました。
フラット25で元利均等返済を申し込むと、1,904万円の借り入れが可能で、元金均等返済になると借り入れできるのは1,752万円となります。
これらの住宅ローンを15年間返済する場合、毎月の返済額は以下のとおりです。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 11万7,000円 | 2,100万円 |
元金均等返済 | 11万7,000円 | 1,927万円 |
元利均等返済と元金均等返済で比較してみると、元利均等返済なら173万円多く借り入れできますが、返済総額では21万円多くなっているデメリットがあるので、十分な検討が必要です。
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50歳世帯年収500万円で10年返済の場合【約1500万円】
年収500万円である50歳の世帯の方が10年の住宅ローンを利用した場合、いくら借りれるかシミュレーションしました。
フラット25で元利均等返済を利用した場合、借り入れできるのは1,638万円に対し、元金均等返済では1,545万円となります。
これらに対する毎月の返済額や返済総額は以下のとおりです。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 14万6,000円 | 1,750万円 |
元金均等返済 | 14万6,000円 | 1,648万円 |
住宅ローンで借り入れする金額が大きくなればなるほど、毎月の返済額は大きくなります。
返済額の負担を少しでも減らしたいなら、頭金の増額やボーナス払いを検討することで、毎月の負担を軽減することが可能となります。
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50歳世帯年収500万円で15年返済の場合【約2500万円】
返済期間を15年に延ばした場合、年収500万円の50歳が住宅ローンでいくら借りれるかシミュレーションしてみます。
元利均等返済なら2,380万円、元金均等返済なら2,191万円までフラット25で借り入れすることができます。
返済期間を5年延ばすことで、10年の返済よりも元利均等返済では742万円、646万円多く借り入れすることができるようになります。
フラット25の住宅ローン返済シミュレーションは、以下のとおりです。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン借入総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 14万6,000円 | 2,625万円 |
元金均等返済 | 14万6,000円 | 2,410万円 |
ただし、50歳で利用する住宅ローンの返済期間を延ばす場合、いつまで働き収入が得られるかということを十分留意してください。
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50歳世帯年収600万円で10年返済の場合【約2000万円】
50歳でフラット25を利用した場合、年収600万円の10年返済ならいくら借りられるかシミュレーションしてみます。
年収が高くなるほど10年の返済期間でも借り入れできる金額は多くなり、元利均等返済なら1,966万円、元金均等返済なら1,855万円まで利用することができます。
ただし10年という短期間であるがゆえに、返済額も大きくなるので返済シミュレーションが非常に大切です。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 17万5,000円 | 2,100万円 |
元金均等返済 | 17万5,000円 | 1,979万円 |
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50歳世帯年収600万円で15年返済の場合【約2500万円】
返済期間を15年にした場合、年収600万円の人は住宅ローンでいくら借りれるのでしょうか。
フラット25の元利均等返済では2,856万円、元金均等返済では2,629万円というシミュレーションとなります。
返済額は以下のとおりで、毎月の返済額は10年の返済期間と変わらないものの、借り入れする金額が大きい分、返済総額が大きくなってしまいます。
返済額 | 毎月の返済額 | 住宅ローン返済総額 |
---|---|---|
元利均等返済 | 17万5,000円 | 3,150万円 |
元金均等返済 | 17万5,000円 | 2,891万円 |
特に、50歳で15年間の住宅ローンを利用すると、60歳定年予定とするなら、定年後の5年間は毎月の返済額が厳しくなってしまいます。
退職金で繰り上げ返済をするなど、住宅ローンを申し込む前にシミュレーションしておくことが大切です。
50歳でも住宅ローンは組むことができる
50歳でも住宅ローンを利用することができます。
実際に50代から住宅ローンを利用している人や、シミュレーションなどをしながら、6つのポイントについて解説していきます。
- 50代で住宅ローンを利用しているのは全体の7.3%
- 住宅ローンを借りる人の平均年齢は?
- 50代の人は中古戸建住宅を選ぶことが多い
- 50代の住宅ローンにはいくらかかるのか詳しく解説!
- 50歳前後で住宅ローンを借りるメリット・デメリットは?
- 50歳から住宅ローンを借りた場合、返済するまでに何年必要?
50代で住宅ローンを借りているのは全体の7.3%
住宅金融支援機構住宅ローン利用者の実態調査「住宅ローン利用者調査(2023年4月調査)」を確認してみると、住宅ローン利用者1500人のうち、50代の人は7.3%の109人でした。
住宅ローン利用者 | 利用人数 | 割合 |
---|---|---|
20歳代 | 211人 | 9.1% |
30歳代 | 756人 | 54.7% |
40歳代 | 382人 | 28.5% |
50歳代 | 109人 | 7.3% |
60歳代 | 42人 | 2.8% |
フラット35 | 利用人数 | 割合 |
---|---|---|
20歳代 | 9人 | 11.5% |
30歳代 | 41人 | 52.6% |
40歳代 | 19人 | 24.4% |
50歳代 | 9人 | 11.5% |
60歳代 | 0人 | 0.0% |
住宅ローンを借りる人の平均年齢は?
住宅金融支援機構フラット35利用者調査「2022年度フラット35利用者調査」によると、フラット35を利用する人の平均年齢は年々上昇しており、最新の2022年度では42.8歳となっています。
フラット35の利用者 | 平均年齢 |
---|---|
2022年度 | 42.8歳 |
2021年度 | 41.5歳 |
2020年度 | 40.3歳 |
2019年度 | 40.2歳 |
2018年度 | 40.1歳 |
50代の人は中古戸建住宅を選ぶことが多い
国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」では、住宅取得世帯に対する世帯主の年齢が調査されており、50代では中古戸建住宅を選ぶ人が多くなっていることがわかります。
50代の住宅 | 割合 |
---|---|
注文住宅(新築) | 9.4% |
分譲戸建住宅 | 8.2% |
分譲集合住宅 | 12.2% |
既存(中古)戸建住宅 | 19.3% |
既存(中古)集合住宅 | 16.9% |
初めて住宅を購入する一次取得者である50代も、やはり既存(中古)戸建住宅が多く、次いで既存(中古)集合住宅となっています。
また、2回目にマイホームを購入する二次取得者となる50代でも、同じ結果となっているのです。
若い年代とは違い、返済期間の短い50代では、住宅ローンで借り入れできる金額が限られてしまい、比較的審査の通りやすい金額で販売されている、既存(中古)戸建住宅や集合住宅を選ぶ人が多いことが予想されます。
50代の住宅ローンにはいくらかかるのか詳しく解説!
国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査結果」では50代の平均年収が、以下のようになっています。
年齢階層別 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
50~54歳 | 664万円 | 328万円 |
55~59歳 | 687万円 | 316万円 |
それぞれの平均年収は、50~54歳で520万円、56~59歳で529万円となっており、50代の平均年収は500万円から700万円だと言えます。
そこで、一定の条件のもと、住宅保障機構株式会社「返済額の試算」を使って、住宅購入金額や借入金額、頭金や毎月の返済額、返済総額をシミュレーションしてみます。
- 金利:1%
- 借り入れ期間:20年
- 返済方法:元利均等返済
- ボーナス返済:なし
- 年収に対する返済負担率:18%
- 頭金:年収の約20%程度
年収500万円と600万円では、以下のような違いがあります。
シミュレーション | 年収500万円 | 年収600万円 |
---|---|---|
住宅購入金額 | 2,130万円 | 2,506万円 |
借入金額 | 1,630万円 | 1956万円 |
頭金 | 500万円 | 550万円 |
毎月の返済額 | 74,962円 | 89,955円 |
返済総額 | 1,799万951円 | 2,158万9,157円 |
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50歳前後で住宅ローンを借りるメリット・デメリットは?
50歳前後で住宅ローンを借りるメリットとデメリットを一覧にしてみました。
住宅ローン | メリット | デメリット |
---|---|---|
40代 | ・返済額のバランスが取りやすい | ・最長の35年ローンが利用できない可能性がある ・20代や30代と比べると返済期間が短く設定される ・月々の返済額が高くなってしまう可能性がある |
50代 | ・老後に向けた住宅の検討ができる ・住宅購入資金に余裕がでやすい | ・住宅ローンの審査が通らない可能性がある ・健康上の理由で団体信用保険に加入できない可能性がある ・老後資金に不安が出る |
50歳前後になると、子供が独立するなど夫婦の老後を考え始めるだけでなく、収支バランスや預貯金なども安定するため、住宅ローンの返済予定が立てやすいという大きなメリットがあります。
しかし、20代や30代では長く設定できる借入期間は、50歳前後になると短くなってしまう傾向にあり、毎月の返済額が高くなってしまうデメリットが目立ちます。
頭金を入れることで毎月の返済額を軽減することができますが、預貯金のほとんどを頭金に入れてしまうと老後資金に不安が出てきてしまうため、老後に必要な資金は確保したうえで頭金を検討することが望ましいと言えます。
50歳から住宅ローンを借りた場合、返済するまでに何年必要?
50歳で住宅ローンを利用する際に注意するべきものの1つに、返済期間があります。
たとえば2,000万円の住宅ローンを同じ金利1.0%で利用した場合、返済期間によって毎月の返済金額や返済総額は異なります。
ローン返済期間 | 毎月の返済金額 | 返済総額 |
---|---|---|
25年 | 7万6,000円 | 2,262万円 |
20年 | 9万2,000円 | 2,208万円 |
15年 | 12万円 | 2,155万円 |
返済期間が10年長くなると、毎月の返済額は4万4,000円、返済総額は107万円も多くなってしまいます。
一方で、50歳で住宅ローンを利用して75歳で完済する場合、定年後に住宅ローンが残り老後の家計を圧迫してしまう恐れがあるのです。
退職後の収支バランスをしっかりとシミュレーションしたうえで、借入金額を考える必要があると言えます。
50歳前後で住宅ローンを借りる際のリスクとは?
50歳前後で、住宅ローンを利用する場合のリスクについて考えてみます。
- 50歳の住宅ローン審査でチェックされるポイント
- 50歳の人が住宅ローンで借り入れするリスク
- 50歳の方が住宅ローン利用する時に頭に入れておくべきこと
50歳の方の住宅ローン審査でチェックされるポイント
50歳で住宅ローンを利用する際の審査では、特に3つのポイントを重視してチェックされています。
- 住宅ローンの完済が何歳になるのか
- 健康上、団体信用生命保険に加入できるかどうか
- 年収と返済負担率
50歳の方が住宅ローンを借りるリスクについて
50歳で住宅ローンを利用する場合、3つのリスクに気をつけてください。
- 借入期間が短くなることで、毎月の返済額が増えてしまうリスク
- 定年後も住宅ローンが残り、老後資金の収支バランスが崩れるリスク
- 健康状態によって団体信用生命保険に加入できず住宅ローンを利用できないリスク
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50歳の方が住宅ローンを借りる際に頭に入れておくべきこと
50歳で住宅ローンを利用するとき、年齢上いくら借りれるかと気になる人も多くいますが、借入金額だけではなく5つのポイントについて考えておかなくてはなりません。
- 定年後の老後資金を計算しつつ、住宅ローンを検討する
- 頭金を多く準備して、借入金額を軽減する
- 老後に必要な貯蓄は残したうえで、準備できる頭金を検討する
- 毎月の返済額を含めた収支バランスを検討しつつ、借入期間は短くする
- 他の借入があれば、住宅ローンを利用する前に完済しておく
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50歳の方が住宅ローンの審査に通るためのコツとその他重要な事項
50歳で住宅ローンを利用するためには、審査に通過することが大切です。
ここでは、審査に通るためのコツや、住宅ローンで覚えておくべきことを解説していきます。
- 返済期間をできるだけ短く検討する
- 信用情報に傷をつけない
- 35年の住宅ローンは組めないと考えておく
- 健康状態によっては団体信用生命保険に加入できない場合がある
- 老後の収入が減ってしまうことも考慮して返済計画を立てる
返済期間を出来るだけ短くする
借入期間の設定は、定年を迎える65歳までに完済できることが理想です。
50歳で住宅ローンを申し込むなら、借入期間が15年しかないため、短期間で返済することになります。
短期間で住宅ローンを利用するためには、以下のような方法があります。
- 頭金を多く入れて、借入金額を少なくする
- 毎月の返済額を多く設定する
- 無理のない借入金額となる物件を購入する
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信用情報に傷がつかないようにする
審査が通る状態でなければ、住宅ローンでいくら借りれるかとどれだけ考えていても、ただの皮算用となってしまいます。
住宅ローンの審査に通過するためには、信用情報に傷がつかないようにしておくことが大切です。
- 税金や公共料金などは口座引き落としを利用して、支払いを忘れないようにする
- 携帯代やクレジットカードなどの支払いは、遅れないようにする
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35年ローンは組めないと考えておく
50歳で住宅ローンを利用する場合は、35年ローンは利用できないと考えておくべきです。
フラット35など、35年の住宅ローンは借入金額を多くすることができますが、50歳で35年ローンを利用すると完済が85歳となり、現実的ではありません。
そのため多くの金融機関では、完済年齢を重視して住宅ローンの審査を行っているのです。
金融機関ごとに通過しやすい完済年齢の設定や、余裕のある返済計画を立てることで、住宅ローンの審査に通りやすくなります。
- 定年または65歳までの借入期間にする
- 返済負担率は20%~30%以内
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健康状態によっては団体信用生命保険に加入できない可能性がある
住宅ローンを利用する際に必要となることが多い団体信用生命保険ですが、健康状態に不安があると加入できない恐れがあります。
- 直近3年以内の病歴
- 過去の病歴
- 健康診断や人間ドックの結果
- 身体障害の有無
- 妊娠の有無
- 投薬の有無
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老後の収入減少も考慮した上で返済計画を立てる
ライフプランニングによって老後資金を計算すると、いかに収入が減ってしまうかということを知ることができます。
国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」では、50代以上の平均給与は60歳以上の高齢になると少なくなっていることがわかります。
年齢階層 | 男性の平均年収 | 女性の平均年収 |
---|---|---|
50~54歳 | 664万円 | 328万円 |
55~59歳 | 687万円 | 316万円 |
60~64歳 | 537万円 | 262万円 |
65~69歳 | 423万円 | 216万円 |
70歳以上 | 369万円 | 210万円 |
年収の減少とともに、返済負担率が上がってしまい老後の収支バランスを大きく崩してしまう恐れがあります。
住宅ローンを検討する際は、働いて収入を得ている現時点だけでなく、老後の収支がどれくらいなのかをライフプランニングで知り、大きな負担とならない返済計画が必須となるのです。
50歳の方が住宅ローンを借りる際に気を付けること
50歳で住宅ローンを利用するときには、6つのポイントに気をつける必要があります。
- 大きな支出も含めていくら借りれるか考える
- 退職金を利用して繰り上げ返済を検討する
- 定年時に住宅ローンを完済する経済的に厳しくなる可能性が低くなる
- 頭金は多めに準備しておく
- 返済が厳しくなったらリバースモーゲージという選択肢もある
- 住宅ローンはFPの無料相談窓口でプロへ相談することがおすすめ
今後の大きな支出も考えていくら借りるかを考える
50代の人のライフプランニングでは、子供の結婚資金や孫の誕生など、大きな支出を必要とするライフイベントが考えられます。
大きな支出があると預貯金の減少に繋がり、子供への仕送りなど継続するような支出があると収支バランスを見直す必要があります。
将来の収支バランスは、ライフイベント表をもとに考えることがおすすめです。
50歳の時点で考えられる将来の収支バランスは、ライフイベント表を作成することで予測することができるので、無理のない住宅ローンの返済計画を立てることができます。
- ライフイベント表から考えられる支出
- 医療費など予期せぬ支出
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退職金での繰り上げ返済も検討する
住宅ローンの返済中に定年を迎え、退職金が入るなら住宅ローンの繰り上げ返済も視野に入れるべきだと言えます。
また、住宅ローンでいくら借りれるか不安に感じているときは、あらかじめ繰り上げ返済を予定していた方が、住宅ローンの審査が通りやすいということもあるのです。
退職金を住宅ローン返済の一部に充てることで、退職後の返済額を軽減させることができます。
繰り上げ返済によって毎月の返済額が少なくなれば、収入が年金だけになっても老後の収支バランスが安定しやすくなるのです。
ただし、退職金を老後の生活資金として考えているなら、住宅ローンに充てる金額はどれくらいにするのかを早い段階で検討しておくべきだと言えます。
定年の年に完済できると経済的に厳しくなることは少ないと考えられる
住宅ローンを利用するなら、定年を迎えるまでに住宅ローンを完済しておく方が、老後の生活は厳しくなる可能性は少なくなります。
要件を満たしているすべての国民が受給できる老齢基礎年金ですが、日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」によると、令和5年4月分から67歳以下の基礎年金額は79万5,000円となっています。
月額にすると6万6,250円となり、老齢基礎年金だけを受給しながら住宅ローンを支払う場合、経済的に厳しくなってしまうのです。
上乗せで支払われる厚生年金や、私的年金などがあった場合でも、老後の生活資金は現役世代に比べて収入が減ってしまうため、少しでも支出を減らすことが理想的だと言えます。
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頭金を多めに用意しておくのがおすすめ
50歳の人は、住宅ローンでいくら借りれるか不安に思っているなら、頭金を多めに用意しておくことで審査に通過できる可能性が高くなります。
頭金が多ければ住宅ローンの借入金額も減り、毎月の返済額を軽減したり返済期間を短くすることができるのです。
一般的に、住宅ローンは定年までの収入がある間に完済するプランの方が審査に通りやすい傾向があるので、50歳で頭金が少ないと住宅ローンを利用できない可能性も考えられます。
頭金は住宅購入金額の10%~20%が必要と言われていますが、50歳なら最低でも20%以上の頭金を用意しておいた方が良いです。
住宅ローンの審査も通りやすくなり、毎月の返済や老後の負担も軽くすることができる言えるのです。
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返済が厳しくなった場合リバースモーゲージという選択肢も
住宅ローンの支払いが困難となった場合には、リバースモーゲージという選択肢もあるので覚えておいてください。
自宅を担保にして融資を受けることができるので、自宅を売却することなく住み続けることができるので、住宅ローンの返済ができず売却を検討しなければならないときにおすすめの制度です。
売却ではないので、自宅の所有権が変わることがなく、固定資産税は継続して支払う必要があるので注意してください。
また、利用した融資の返済は、借入れた人が死亡したときに売却されて借入金を返済することになる仕組みであるため、自宅を相続として遺族に残すことはできなくなります。
一般的に借入できる金額は、住宅評価額の50%~60%と言われており、55歳から申し込みできる金融機関が多くあります。
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FPの無料相談窓口で住宅ローンの相談をしよう
50歳で住宅ローンを利用するとき、悩みや心配を抱えることが多くあります。
- 住宅ローンの返済期間は何年にするのがベストなのか
- 退職金で繰り上げ返済するならどれくらいの金額が良いのか
- 現在の年収で購入資金をいくら借りれるのか
- 住宅ローンを利用したら老後の生活が不安
- 頭金をどれくらい用意するべきなのかわからない
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50歳に住宅ローンを借りて住宅購入した場合、合計でいくらかかる?計算してみた!
安心できる住宅ローンを選び、50歳で住宅ローンを利用した場合、借り入れた金額ごとに住宅取得金額の合計をシミュレーションしてみます。
- 50歳で2,500万円を10年で完済【頭金なしの場合】
- 50歳で2000万を10年完済【頭金500万の場合】
- 50歳で1000万を10年完済【頭金1000万の場合】
- 50歳で1000万を15年完済【頭金1000万の場合】
シミュレーションでは、価格.com住宅ローン返済額シミュレーションを使用し、借入金額と返済期間、頭金の有無でそれぞれ試算しているので、住宅ローン返済計画の参考にしてみてください。
50歳で2500万を10年完済【頭金なしの場合】
50歳で頭金はなく、2,500万円の住宅ローンを借入期間10年でシミュレーションしてみました。
なお、金利は年0.425%として、ボーナス返済は考慮していません。
費用 | 金額 |
---|---|
元金 | 2,500万円 |
利息 | 53万9,439円 |
諸費用 | 48万8,600円 |
毎月の返済額 | 21万2,829円 |
返済総額 | 2,602万8,039円 |
住宅取得費用 | 2,602万8,039円 |
2,500万円を10年の借入期間で設定すると、毎月の返済額は21万円を超えてしまいます。
60歳の時点で住宅ローンは完済しますが、それまでに大きな支出があった場合は、預貯金などから捻出する必要性が高まってしまいます。
ライフプランニングで収支バランスを確認し、無理のない返済かどうかを判断してから住宅ローンを申し込む必要があります。
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50歳で2000万を10年完済【頭金500万の場合】
50歳で500万円の頭金を用意した上で、住宅ローン2,000万円を借入した場合、10年の返済期間に設定すると住宅購入資金や毎月の支払額はどれくらいになるのかシミュレーションしてみました。
なお、金利は年0.425%として、ボーナス返済は考慮していません。
費用 | 金額 |
---|---|
元金 | 2,000万円 |
利息 | 43万1,551円 |
諸費用 | 42万5,880円 |
毎月の返済額 | 17万263円 |
返済総額 | 2,085万7,431円 |
住宅取得費用 | 2,585万7,431円 |
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50歳で1000万を10年完済【頭金1000万の場合】
50歳で1,000万円の頭金を用意し、10年の返済期間で住宅ローン1,000万円を借り入れした場合のシミュレーションをしてみます。
なお、金利は年0.425%として、ボーナス返済は考慮していません。
費用 | 金額 |
---|---|
元金 | 1,000万円 |
利息 | 21万5,776円 |
諸費用 | 26万8,440円 |
毎月の返済額 | 8万5,131円 |
返済総額 | 1,048万4,216円 |
住宅取得費用 | 2,048万4,216円 |
さらに頭金を増やして1,000万円にすると、500万円の頭金の場合と比べて、毎月の返済額は8万5,132が減り、約半分となることがわかりました。
返済総額となる住宅取得費用も、頭金なしと比べると約554万円、頭金500万円と比べると約537万円の差が出ています。
頭金を多く用意することで、毎月の返済額だけでなく、住宅取得費用も大きく軽減させることができることを覚えておいてください。
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50歳で1000万を15年完済【頭金1000万の場合】
50歳で頭金を1,000万円用意し、住宅ローン1,000万円を15年の返済期間で契約した場合、毎月の返済金額や住宅取得金額にどのような影響がでるのかをシミュレーションしてみました。
なお、金利は年0.425%として、ボーナス返済は考慮していません。
費用 | 金額 |
---|---|
元金 | 1,000万円 |
利息 | 32万3,907円 |
諸費用 | 30万2,820円 |
毎月の返済額 | 5万7,355円 |
返済総額 | 1,062万6,727円 |
住宅取得費用 | 2,062万6,727円 |
住宅取得費用と毎月の返済費用は、頭金と借入期間が大きく影響するので、老後資金に不安が残らないような返済計画が必要です。
全体としては50歳で多くの住宅ローンが残っている人は少ない
国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、令和4年度にマイホームを購入した人は、78.6%の人が住宅ローンを利用していました。
また、502人を対象としたマイナビニュース「50代、住宅ローンの残高はいくら?何歳で完済予定??」を見てみると、50代の住宅ローン残高は以下のようになっていました。
- 返済済み(47.1%)
- 500万円~1,000万円未満(15.9%)
- 500万円未満(10.5%)
- 1,000万円~1,500万円未満(8.4%)
- 1,500万円~2,000万円未満(7.2%)
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住宅ローンを50歳でも完済するために繰り上げ返済の利用を検討する
住宅ローンの支払いが50歳以降も残るなら、資金が確保できたら繰り上げ返済を行うことで、50歳までに住宅ローンを完済することができます。
繰り上げ返済には2つの種類があるので、ぜひ覚えておいてください。
- 期間短縮型:繰り上げ返済した金額に応じて返済期間が短縮される
- 返済額軽減型:繰り上げした返済金額に応じて毎月の返済額が軽減される
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繰り上げ返済によって老後資金が少なくなる可能性もある
繰り上げ返済には、手数料が必要となったり、返済額の最低金額などが設定されています。
一般的に、最低100万円から繰り上げ返済ができる住宅ローンが多く、まとまった資金が手元にあるなら、検討の余地があると言えます。
しかし、50代になると老後資金も考えなければなりません。
そのため、手元にある資金すべてを繰り上げ返済に充当してしまうことは避けるべきです。
予定している老後資金を切り崩して繰り上げ返済したあと、老後資金がなくなってしまっては本末転倒ですよね。
- 新たに老後資金を準備できるまでの期間はどれくらいか
- 繰り上げ返済をしても老後資金に影響が出ないか
これらをよく考えたうえで、住宅ローンの繰り上げ返済を検討してください。
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50歳からの住宅ローンを計画するなら専門家に相談しよう
ここまで、50歳からの住宅ローンを計画する際のの重要なポイントを解説してきましたが、やはり自分たちだけでライフプランニングから計画を立てるのは大変難しいと感じたと思います。
そもそも自分にどのような方法が最適なのか、何が必要なのかは、知識がなければ検討に多くの時間を使ってしまいます。
返済する際も、金利選択、返済期間、ランニングコスト、物件タイプ、収支の視点から、理想的な住宅ローンを組む方法が多岐にわたるので、どの方法を選択すれば将来困らないかということまで考えなければならないのは専門家の力を借りるに限ります。
したがって、住宅購入を検討する人や将来の財務計画を立てたい人にとって優秀なFPと計画していくことが必須となりますので、住宅ローン相談のプロである優秀なFPに「無料で何度でも」相談できるマネーキャリアがおすすめです。
マネーキャリアには、住宅ローンに特化した質の高いファイナンシャルプランナーが多く在籍しているうえ、相談満足度も98.6%であることからも「住宅ローンを組みたいけど何をどうしたらいいのか」などの漠然とした悩みも解決できます。
住宅ローン相談におすすめのサービス:マネーキャリア
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マネーキャリアのおすすめポイント
- お客様からのアンケートでの満足度や実績による独自のスコアリングシステムで、優秀なFPのみを厳選しています。
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マネーキャリアでは、プロのファイナンシャルプランナーに「無料」で「何度でも」相談できるので、相談開始から完了まで一切料金は発生しません。
まとめ:50歳前後では住宅ローンはいくら借りれる?
50歳前後になって住宅購入を考えたとき、住宅ローンを利用することは可能です。
若い年齢層の人のように35年ローンは難しいですが、10~15年など定年退職や年金開始までに完済できる予定があるなら、住宅ローンでいくら借りれるか確認すると良いです。
年収や返済期間、借入金額による審査だけでなく、50歳になると団体信用生命保険加入のために健康状態も大きく影響します。
また、50歳前後の住宅ローン検討時には、気をつけておきたいポイントが多くあるので、判断が難しいことがあれば、FPの無料相談で専門家の意見を参考にすることをおすすめします。
そこで、マネーキャリアなら専門家が生活状況に合わせたシミュレーションをしながらアドバイスをしてくれます。
無料登録は1分で完了するので、ぜひマネーキャリアを使い、理想の住宅に住む準備を始めていきましょう。