
内容をまとめると
- パート勤務の方が住宅ローンを組むのは難しい面もあるが、資産状況や返済計画によっては審査通過の可能性も十分ある。特にフラット35のような商品は、パートにも門戸が開かれている住宅ローンの一例。
- 審査を通過しやすくするためには、「返済負担率を下げる」「信用情報を整える」「条件に合う金融機関を選ぶ」などの工夫が必要。加えて、共働き世帯であれば、収入合算やペアローンを活用することで借入可能額を増やすことも可能。
- 住宅ローンは制度が複雑なため、自分に合った選び方を見つける必要がある。そんな住宅ローン選びにおいて、お金の専門家であるFPに無料で何度でも相談できる「マネーキャリア」を利用する人が増えている。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
パートだと住宅ローンを組むのは難しい?
結論からお伝えすると、パート・アルバイトの方は、正社員と比べて住宅ローンを組むのが難しい傾向にあります。
その主な理由は以下のとおりです。
- リストラの対象になりやすい
- 減収の可能性が高い
- 長期間の雇用が見込めない
一般的な住宅ローンは20年〜30年と返済期間が長いため、審査では雇用形態が重視されます。
そのため、たとえパートでも正社員と同程度の年収があったとしても、審査に通過するハードルは高くなります。
とはいえ、「パートだから絶対に住宅ローンが通らない」というわけではありません。以下のような条件を満たせば、審査に通る可能性もあります。
- 預貯金などの資産がある
- 借入額が少ない
- 頭金を多く入れる
フラット35ならパートでも住宅ローンを組める可能性がある
パートでも住宅ローンを組みたいと考えている場合、「フラット35」なら審査を通過できる可能性があります。
住宅金融支援機構が主体となって各金融機関と連携しているフラット35は、一般的な住宅ローンとは審査基準や制度が異なっているのが特徴です。
以下は、フラット35と一般の住宅ローンの主な違いです。。
比較 | フラット35 | 一般の住宅ローン |
---|---|---|
審査基準 | ・比較的ゆるやか ・返済負担率 | 年収や勤続年数など厳しい |
金利のタイプ | 全期間固定金利 | ・変動金利 ・期間選択型固定金利 ・全期間固定金利 ・ミックス型 |
使途 | 親族居住用なども可能 | 一般的に自己居住用のみ対象 |
団体信用生命保険の加入 | 強制ではない | 一般的に強制 |
保証人 | 不要 | 必要となることが多い |
保証料 | 無料 | 必要となるケースが多い |
フラット35はパートでも利用できる可能性がありますが、返済負担率(収入に対する返済額の割合)はしっかりと審査されます。
また、フラット35を利用するには、購入する住宅が一定の基準を満たしている必要があり、建築基準法に基づく「検査済証」が交付されていることが求められます。
フラット35を利用してマイホームを検討する場合は、25%以内の返済負担率を基準に借入金額を検討しておくのがおすすめです。
住宅ローンの審査をパートの妻名義で申請した場合は通る?
住宅ローンをパートの妻名義で申請する場合、審査に通るのは難しくなる傾向があります。
各金融機関の審査基準は公開されていませんが、一般的に重視される審査項目は次のとおりです。
- 完済時の年齢
- 健康状態
- 借入時の年齢
- 年収
- 勤続年数
- 土地や不動産の担保評価
- 返済負担率
パートでも住宅ローンの審査を通りやすくするには?
一般的に、パート勤務では住宅ローンの審査が難しいと言われていますが、以下の条件を満たすことで審査に通過できる可能性があります。
- 信用情報に傷がつかないようにする
- 返済負担率が高くならないようにする
- 頭金を十分に用意する
- 審査が通りやすい金融機関を選ぶ
- 今の勤務先で正社員になる
- スキルアップして正社員で働ける企業へ転職する
信用情報を健全な状態にする
車のローンやクレジットカードなどで「金融事故」を起こすと、信用情報に傷がつき、住宅ローンの審査に通らなくなる可能性があります。
例えば、以下のようなケースは審査落ちの原因となります。
- 携帯代を支払っていない
- 公共料金を支払っていない
- クレジットカードや他のローンの支払いを遅延していた
住宅ローンの申請を考えているなら、まずは信用情報に傷をつけないことが大前提です。
返済負担率を下げる
住宅ローンの審査で特に重要とされるのが「返済負担率」です。
審査に通るには、この負担率を適正な範囲に抑える必要があります。
年収に対して返済額が多すぎると、「返済に無理がある」と判断され、審査に落ちる可能性が高くなります。
返済負担率の計算式は以下のとおりです。
返済負担率(%)=住宅ローンの年間返済額÷年収×100
理想とされる返済負担率は、一般的に20~25%とされています。
たとえば、年収が250万円のパート勤務者が、毎月52,000円の返済を行う場合、返済負担率は24.96%となり、審査に通る可能性も見込めます。
返済負担率を下げたい場合は、以下の2つの方法が効果的です。
- 頭金を多く入れる
- 住宅ローンの借入額を減らす
条件が合う借入先を見つける
審査に通りやすい金融機関を選ぶことも、住宅ローンを成功させる大きなポイントです。
実際、金融機関ごとに審査基準は異なるため、ある金融機関では審査に落ちたとしても、別の金融機関では通るというケースも珍しくありません。
たとえば、A社とB社での基準は次のように異なることがあります。
審査基準 | A社 | B社 |
---|---|---|
雇用形態 | 正社員または契約社員 | 問わない |
勤務年数 | 2年以上 | 問わない |
年収 | 前年度の年収が300万円以上 | 安定かつ継続した収入がある |
金融機関の審査によって借り入れできる金額や金利も異なってくるので、比較して検討する際は十分確認が必要。
なお、住宅ローンの審査には時間がかかるため、難しいと判断したら早めに他の金融機関で審査を受けることをおすすめします。
共働き夫婦が住宅ローンを組むなら収入合算やペアローンも検討しよう
共働きで住宅ローンを検討する場合は、夫婦で住宅ローンを活用する方法を検討するのがおすすめです。
- 借入額を増やすために夫婦の収入を合算する「収入合算」
- 夫婦が個別で住宅ローンを組んで借入額を増やす「ペアローン」
収入合算とは?
「収入合算」とは、夫婦の年収を合算して1つの住宅ローンを契約する仕組みです。
パート勤務で収入が少ない妻でも、夫の収入と合算することで借入額を増やしやすくなるというメリットがあります。
世帯収入をもとに審査されるため、単独では通らないような借入額でも、審査に通る可能性が広がります。
なお、収入の合算方法は金融機関によって異なり、
- 配偶者の年収の半分だけを合算
- 配偶者の年収を全額合算
などのパターンがあります。
収入合算を利用する際は、あらかじめ金融機関に合算ルールを確認することが重要です。
また、収入合算では夫婦のどちらかが連帯責任を負う必要があり、以下のいずれかの契約形態を選ぶことになります。
- 連帯債務:夫婦が同等に返済義務を負う
- 連帯保証:契約者が返済できない場合、もう一方が全額を返済する義務を負う
希望する借入額に届かない場合は、夫婦で1本のローンを組み、共同で返済する収入合算の活用も検討するとよいでしょう。
ペアローンとは?
「ペアローン」は、1つの住宅に対して、夫婦がそれぞれ個別に住宅ローンを組む方法です。
たとえば、パート勤務で妻の借入可能額が少ない場合でも、夫も別途ローンを組むことで、2人分の借入額を合算し、希望額に近づけることができます。
また、夫婦がそれぞれの年収に応じたローンを組み、お互いが連帯保証人になることも可能です。
ペアローンのメリットの一つとして、夫婦それぞれが住宅ローン控除(住宅ローン減税)を受けられるという点もあります
これにより、節税効果も期待できます。
ただし、デメリットもあるため注意が必要です。
- 2本のローンを組むため、契約時の諸費用が2倍になる
- どちらかが退職しても、返済は継続される
- 離婚時には、家が共有財産となるため、名義やローンの扱いを整理する必要がある
特に離婚時には、共有名義をどちらかに変更し、残っているローンをその人名義で借り換えられるかどうかが大きな課題になります。
こうした点を踏まえ、ペアローンを利用する場合は慎重な検討が必要です。
パートでの住宅ローンについて相談したい人におすすめのサービス
以下では、「パートでも住宅ローンは組めるのか」と疑問に感じている人におすすめのサービスを紹介します。
パートの方が住宅ローンを組むためには、返済負担率を下げたり頭金を多く貯めておいたりすることが有効です。
そうはいっても返済負担率を下げるための具体的な方法や、頭金の適切な金額を自分で考えるのは非常に難しいです。
そのため、少しでも分からないと感じた方はお金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談するのがおすすめです。
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まとめ:パートだと住宅ローンを組むのは難しい?住宅ローンの審査をパートの妻名義で申請した場合は?
ここまでパートの方が住宅ローンを組む際のポイントや注意点を見てきました。
結論として、パートの方が住宅ローンを組む難易度は高いですが、返済負担率を下げたり多めに頭金を用意することで通過する可能性を上げることができます。
夫婦どちらかの年収では希望する借入額に届かないなら、収入合算やペアローンを利用して借入額を増やすことも検討すべきです。
とはいえ、パートでの住宅ローンではローンの種類や頭金の貯め方、住宅購入予算の決め方など一人で考えるのは難しい点がほとんどです。
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