- 10歳の子どもがいる親
- 子どもに教育資金を貯めたほうが良いか悩んでいる人
- 10歳から入れる学資保険加入のメリット・デメリットを知りたい人
- 学資保険加入を迷っている人
- 学資保険以外に教育資金を貯める方法があるのか知りたい人
- 学資保険の特徴
- 10歳から入れる学資保険のメリット・デメリット
- 10歳から学資保険に入るためのコツ2つ
- 学資保険以外で教育資金を貯める方法2つ
学資保険は一般的に産まれた直後など早い時点での加入が推奨されています。しかし、実は10歳からでも加入できる学資保険があることをご存知ですか。この記事では10歳からでも加入できる学資保険のメリットデメリットや選び方の注意点を解説します。
この記事の目次
- 【結論】10歳から加入できる学資保険はあるがおすすめできない
- 学資保険の特徴をかんたん解説
- 10歳から入れる学資保険のメリットとは
- メリット①払込免除特約が受けられる
- メリット②将来の教育資金を貯蓄可能
- 10歳から入れる学資保険のデメリットとは
- デメリット①月々の保険料が高くなる
- デメリット②返戻率が低くなり元本割れの可能性が高くなる
- 10歳からの学資保険選び方のコツを紹介!返戻率を上げるための注目ポイント
- 払込方法が短期や年払いのものを選ぶ
- 祝金がない型を選ぶ
- 学資保険は出産直後からの加入がおすすめ
- 出生前加入制度がある学資保険もある
- 学資保険以外で教育資金を貯める方法とは
- 方法①低解約返戻金型終身保険
- 方法②積立NIISA(2024年からは新NISA)
- まとめ:10歳からでも入れる学資保険の相談はマネーキャリアへ!
【結論】10歳から加入できる学資保険はあるがおすすめできない
結論からお伝えすると、10歳から加入できる学資保険はあります。
しかし、あまりおすすめはできません。
学資保険への加入は、基本は子どもが産まれた直後、もしくは数年以内が一般的です。
しかし、加入しなければと思いながらタイミングが過ぎてしまった方も中にはいるでしょう。
また、小学校に入学した子どもの将来の夢が現実を増してきて、学資金を準備した方が良いのではと思い始めた方もいるのではないでしょうか。
冒頭でもお伝えしましたが、10歳から加入できる学資保険はありまが、おすすめはできません。
この記事では、おすすめできない理由を解説します。
また、10歳からのほかの教育資金積立方法も紹介しますので、参考にしてください。
学資保険の特徴をかんたん解説
まずは、学資保険の特徴をかんたんに解説します。
学資保険は、親が子どもの教育費を貯蓄するために加入するものです。
契約者である親が死亡したり、高度障害状態になったときに以後の保険料支払いが免除になる保険料払込免除特約がついているので、万が一のときも安心です。
保険期間が長ければ長いほど返戻率は高くなるため、より長い期間かけるほうがお得といえるでしょう。
また、学資保険によっては、貯蓄の機能以外にも被保険者である子どもの死亡保障や入院保障が特約で付加できるものもあります。
学資保険は、生命保険料控除の対象です。よって、所得税や住民税の節税に繋がります。
もう少し詳しく解説すると、生命保険料控除対象の「一般生命保険」「介護・医療保険」「個人年金保険」のうち、学資保険は一般生命保険料控除として算出されます。
ただし、保険期間が5年以上であることなどの条件があるため、契約時には該当するか確認したほうが良いでしょう。
10歳から入れる学資保険のメリットとは
冒頭で10歳から入る学資保険はおすすめできないとお伝えしましたが、10歳からでも学資保険に入るメリットはあります。
メリットは、以下の2点です。
- 払込免除特約が受けられる
- 将来の教育資金を貯蓄することができる
メリット①払込免除特約が受けられる
最初のメリットは、払込免除特約が受けられることです。
払込免除特約とは、保険会社が定める一定の状態になったときに以後の保険料は払わなくて良くなる特約です。
学資保険においては、契約者が
- 死亡したとき
- 高度障害になったとき
- 身体障害状態になったとき
契約者である親が万が一の状態になったときに、子どもの教育資金が途中で貯められなくなることは不安ですよね。
特に10歳では、中学・高校への進学が目の前に迫ってきています。大学進学まで考慮すると、多額の教育資金が必要です。
貯蓄や学資保険以外で教育資金を準備するとなると、親が万が一の状態になったときに子どもの教育資金が足りなくなることが想定されます。
しかし、学資保険には払込免除特約が付帯されているため、親に万が一のことがあれば、保険料支払いが免除され、満期には学資保険金が受取れます。
払込免除特約が受けられることは、10歳からでも学資保険に加入するメリットの一つです。
メリット②将来の教育資金を貯蓄可能
2つ目のメリットは、将来の教育資金を貯蓄することが可能な点です。
毎月決まった金額を貯めることはなかなか難しいものです。
家計のやり繰りの中で、予期せぬ出費があれば、教育資金にと思って貯めようとしているお金も、ほかの支出に回してしまうことも出てくるでしょう。
また、お金があるとつい使ってしまい、なかなか貯金ができないという人もいるのではないでしょうか。
学資保険に加入することで、毎月決まった保険料が自動で引き落としとなるため、強制的に貯めることができます。
また学資保険の特徴に、保険期間の途中で解約すると元本割れを起こすことがあります。
せっかく貯めている教育資金が満期になるまで掛け続けないと、かけ損になることを考えれば、家計の支出項目の優先順位に上がるのではないでしょうか。
10歳から入れる学資保険のデメリットとは
- 月々の保険料が高くなる
- 返戻率が低くなり元本割れの可能性が高くなる
デメリット①月々の保険料が高くなる
最初のデメリットは、月々の保険料が高くなることです。
学資保険の満期は、多くは17歳や18歳です。
10歳で学資保険を加入するとなると、満期までの期間が短いため、月々の保険料は必然的に高くなります。
18歳のときに学資金を受け取れる契約では、子どもが0歳で加入したときと10歳で加入するのでは、支払い期間に10年の差が生じます。
単純に、子どもが18歳になったときに200万円貯まるように毎月いくら貯めると良いか試算しました。
結果が以下の表です。
契約年齢 | 月々貯める金額 |
---|---|
0歳 | 9,259円 |
10歳 | 20,833円 |
0歳のときから貯め始めるとときと、10歳から貯め始めるときとでは、2倍以上の差が産まれることがわかります。
学資保険に置き換えても同じことがいえるでしょう。
よって、10歳になって学資保険加入を検討するときは、高い保険料を毎月払い続けることができるかどうか考慮すべきでしょう。
デメリット②返戻率が低くなり元本割れの可能性が高くなる
返戻率とは、総払込保険料に対して、受け取れる満期金(学資保険では、学資金)の総額がどのくらいかを表した数字で、通常はパーセントで表します。
返戻率が100%を超えると、払い込んだ保険料より多く学資金を受け取れます。
逆に、100%を下回ると、払い込んだ保険料より受け取る学資金が低くなるため、元本割れとなってしまうのです。
また、学資保険には、満期までの期間が長いほど保険料を抑えられ、返戻率が高くなる特徴があります。
保険会社は、預かった保険料で運用を行なっているので、保険期間が短いと運用期間も短くなり、結果、返戻率が低くなるという仕組みです。
10歳で学資保険に加入すると、保険期間が短く返戻率も低くなり、元本割れの可能性が高くなってしまいます。
10歳からの学資保険選び方のコツを紹介!返戻率を上げるための注目ポイント
ここまで10歳から入れる学資保険のメリット・デメリットを解説しました。
次は、10歳から入れる学資保険選び方のコツを紹介します。
以下の2点が、10歳から入れる学資保険選び方のコツです。
- 払込方法が短期や年払いのものを選ぶ
- 祝金がない型を選ぶ
払込方法が短期や年払いのものを選ぶ
1つ目のコツは、払込方法が短期や年払いのものを選ぶことです。
保険料の支払い期間には、以下の3つがあります。
- 全期払い…保険期間中払い続ける
- 短期払い…保険料の払込期間を一定期間で終わらせる
- 一括払い…契約時に全額まとめて払う
祝金がない型を選ぶ
コツ2つ目は、祝金がない型を選ぶことです。
学資保険には、満期になったら一括で受け取れる「満期金」と、中学校や高校の入学のタイミングで受け取れる「祝金」があります。
中学校や高校進学時に、教科書代や制服・鞄代など出費がかさむことが想定されます。
進学のタイミングで祝金が受けとれるのは嬉しいですよね。
ただし、「祝金」が受けとれるということは、その分保険料が高くなるということです。
よって、返戻率も低くなる傾向になります。
学資保険の種類によっては、祝金を据え置くことができる商品もあります。
つまり、進学のタイミングで祝金を受けとらず、繰り越して満期金と一緒に受けとることが可能です。
据え置いた祝金を保険会社が運用するため、その都度祝金を受けとるよりも返戻率は上がります。
検討中の学資保険に祝金があるのか、祝金があっても据え置くことができるのか確認すると良いでしょう。
学資保険は出産直後からの加入がおすすめ
学資保険の検討するタイミングは、各家庭さまざまでしょう。
- 保険料が安い
- 返戻率が高い
- 妊娠中でも加入できるものがある
出生前加入制度がある学資保険もある
学資保険の中には、出生前加入制度があるものがあります。
出生前加入制度とは、出産予定日の何日か前から保険に加入できる制度のことです。
商品にもよりますが、予定日の140日前から加入できるものが多いです。
子どもが産まれてからは、忙しくて学資保険の検討や加入手続きをするタイミングがないかもしれません。
また、出生前に学資保険に加入後、契約者に万が一のことが起こったらどうなるのか気になりますよね。
保険会社によって対応方法は異なりますが、払込免除特約が付帯されていれば、以後の保険料支払いは免除され、満期時に学資金を受け取れます。
よって、出生前加入制度のある学資保険に出産前に加入するのもオススメです。
学資保険以外で教育資金を貯める方法とは
ここまで10歳で入れる学資保険について説明してきました。
学資保険は、早いうちから加入し長く掛けることで保険料が安く、返戻率もアップする特徴があります。
10歳で学資保険に加入すると、保険期間が短いため、保険料は高くなり、返戻率も低くなってしまい、元本割れする可能性もあります。
10歳での学資保険加入は、学資保険のメリットを十分に受け取ることができません。
ですので、ここでは10歳の子どもに学資保険以外で教育資金を準備する方法をご紹介いたします。
方法は、以下の2つです。
- 低解約返戻金型終身保険
- 積立NISA(2024年からは新NISA)
方法①低解約返戻金型終身保険
方法1つ目は、低解約返戻金型終身保険に加入することです。
低解約返戻金型終身保険とは、保険料を支払っている間の解約返戻金を通常の終身保険より抑える代わりに、保険料を安くした終身保険です。
ただし、保険料の支払いが終われば、通常の終身保険と同様の解約返戻金となります。
10歳で加入するとなると、保険料の支払い期間を7年や8年に設定すれば、大学進学のタイミングで解約返戻金を受け取れることになります。
メリットは、被保険者である親が万が一死亡したとき、死亡保険金として子どもに教育資金を残せることです。
また、保険料支払い後、解約返戻金は増え続けるため、必要な金額に達したときに解約返戻金を受け取ることもできます。教育資金以外の用途にも使えることもメリットといえます。
方法②積立NIISA(2024年からは新NISA)
方法2つ目は、積立NISAを利用することです。
積立NISAは、年間投資枠が40万円まで非課税となる資産運用方法です。
非課税期間が20年のため、最大800万円まで非課税で運用できます。
また、2024年からは年間の投資枠が360万円まで増え、非課税期間も無制限となります。
投資は長ければ長いほど運用成果があがり、リターンが大きくなるのがメリットです。
学資保険の返戻率よりも積立NISAの利回りが高いため、同じ期間同じ金額を積み立てたとしたら、積立NISAのほうが受け取る金額は多くなる可能性があります。
しかし、積立NISAはあくまでも「投資」なので、元本割れするリスクがあることは念頭に入れておきましょう。
まとめ:10歳からでも入れる学資保険の相談はマネーキャリアへ!
10歳から入れる学資保険をテーマに解説してきました。
この記事の内容をまとめると、
- 10歳からの学資保険加入はおすすめできない
- 10歳からの学資保険は保険期間が短いので、返戻率が低くなり元本割れのリスクがある
- 10歳から学資保険に加入するなら、払い込期間を短くしたり祝い金がないものを選ぶ
- 低解約返戻金型終身保険や積立NISAを利用して、教育資金を積み立てる方法がある