「認知症保険は必要ない?」
「認知症保険の必要性を知ったうえで検討したい」
とお悩みではないでしょうか?
結論、認知症保険は認知症と診断された場合や要介護状態になった場合に保障される保険で、必要性は以下の要素によって異なります。
- 希望する保障内容
- 年齢
- 月々に支払える保険金額
認知症保険の特徴やメリット・デメリットを把握したうえで加入する必要がないのか検討することが大切です。
この記事では、認知症保険が必要ないのかについて紹介します。
メリット・デメリットや選び方についても解説するのでぜひ参考にしてください。
この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 認知症保険は必要ない?保障内容と対象年齢について解説
- 認知症保険のデメリット
- 保険料が高額になりやすい
- 認知症保険の多くが掛け捨て型
- 認知症保険に加入するメリット
- 指定代理請求制度を利用できる
- 経済的負担を軽減できる
- 認知症保険に加入する前に知るべきポイント
- 認知症になったときにかかる月々の費用
- 認知症保険と介護保険の違い
- 認知症保険の加入がおすすめな人
- 第三者への損害によるトラブルに備えたい人
- 認知症の親の介護費用に不安がある人
- 70歳以上の人
- 認知症保険に関する悩みは無料のオンライン相談がおすすめ
- マネーキャリアは保険に関する悩みを無料で短時間で解決
- 認知症保険に関するよくある質問
- 認知症になった場合、現在加入している生命保険はどうなる?
- 認知症保険の加入率はどのくらい?
- 認知症保険の必要性・適用対象と加入の検討基準まとめ
認知症保険は必要ない?保障内容と対象年齢について解説
認知症保険が必要ないかどうかは、自分や家族が認知症になった場合の金銭的な備えがあるか否かで変わります。
認知症保険の保障内容は保険会社や保険商品ごとに異なりますが、一般的に以下のような一時金・給付金が保障に含まれます。
- 認知症診断一時金
- 認知症介護年金
- 軽度認知障害(MCI)診断給付金
- 認知症予防給付金
認知症保険のデメリット
ここでは、認知症保険のデメリットについて解説します。
具体的なデメリットは、以下の2つです。
- 保険料が高額になりやすい
- 認知症保険の多くが掛け捨て型
保険料が高額になりやすい
1つめは、保険料が高額になりやすい点です。
例えば、加入年齢が上がるほど保険料が以下のように上昇することになります。
加入年齢 | 保険料の例 |
---|---|
40歳 | 3,000円 |
50歳 | 5,000円 |
60歳 | 10,000円 |
※あくまで例のため実際の保険料は各保険会社によって異なります
年齢ごとの具体的な保険料は認知症保険ごとに異なるものの、一般的には加入年齢に応じて保険料がどんどん上がっていきます。
デメリットを緩和するためにも、若いときから認知症保険への加入を検討することが必要です。
認知症保険の多くが掛け捨て型
2つめは、認知症保険の多くは「掛け捨て」である点です。
保険期間中に支払事由に該当しなかったとしても、貯蓄型の保険と違って支払った保険料は戻ってきません。
長期間加入すると支払う保険料も相当な金額になるだけでなく、老後も同じ保険料を負担し続けることが難しい可能性もあります。
認知症保険に加入する前に、定められた期間ずっと保険料を支払っていけるかを事前にシミュレーションしておくことが大切です。
認知症保険に加入するメリット
ここでは、認知症保険のメリットについて解説していきます。
具体的なメリットは、以下の2つです。
- 指定代理請求制度を利用できる
- 経済的負担を軽減できる
指定代理請求制度を利用できる
1つめのメリットは、「指定代理請求制度」を利用できる点です。
指定代理請求制度とは、認知症の影響で被保険者が保険金請求の意思表示ができないとしても、事前に指定した指定代理請求人が保険金を受け取れる制度を指します。
指定代理請求人として設定できる人物には、以下の2パターンがあります。
- 被保険者の配偶者
- 被保険者の3親等以内の親族
指定代理請求制度を利用することで、被保険者の認知症の進み具合や要介護度に関係なく保険金や給付金を受け取り、被保険者の介護費用に充てることが可能です。
経済的負担を軽減できる
2つめのメリットは、認知症になったときの経済的な負担を軽減できる点です。
認知症保険では、認知症と診断された場合や要介護状態に該当した場合などに、一時金や年金形式の給付金を受け取ることができます。
一時金や給付金を受け取ることで介護費用を補填でき、家族の金銭的な負担軽減につながります。
認知症保険なら、住宅改修費用や介護用品の購入費など、公的な介護保険で保障されない部分までカバーされる点もメリットです。
認知症保険に加入する前に知るべきポイント
ここでは、認知症保険に加入する前に知るべきポイントについて解説します。
具体的に知っておきたいポイントは以下のとおりです。
- 認知症になったときにかかる月々の費用
- 認知症保険と介護保険の違い
認知症になったときにかかる月々の費用
認知症になったときにかかる月々の費用は、症状の進み具合や介護の形態によって大きく変わります。
まず、認知症の月々の介護費用の平均は約8.3万円(※)です。
また、介護を始めたてのときは住宅のリフォームや介護用ベッドの購入などに約74万円の費用がかかります。
介護期間が平均5年1ヵ月(61.1ヵ月)かかるとされており、介護費用の総額は約580万円になると計算できます(※)。
認知症保険に加入しておくと、認知症になった場合でもまとまった一時金や年金形式の給付金を受け取れ、上記の経済的な負担を軽減することが可能です。
認知症保険と介護保険の違い
認知症保険は、認知症と診断されたときや、認知症が原因で要介護状態になった場合に一時金や給付金が受け取れる保険です。
一方、介護保険は原因に関係なく、要介護状態になった場合に給付金を受け取れます。
2つの保険の大きな違いは「保障範囲」です。
認知症保険は認知症への保障に特化しており、被保険者が要介護になったとしても原因が認知症以外であれば保障はされません。
介護保険は要介護になった原因に関係なく保障されるため、認知症保険よりも保障範囲が広いです。
ただし、介護保険は要介護状態が一定継続することが保障の条件であることが多く、認知症の初期では保障されない可能性があります。
認知症になったことで素早く一時金を受け取るなら、認知症保険で備えることをおすすめします。
認知症保険の加入がおすすめな人
認知症保険がおすすめな人の特徴には、以下の3つがあります。
- 第三者への損害によるトラブルに備えたい人
- 認知症の親の介護費用に不安がある人
- 70歳以上の人
第三者への損害によるトラブルに備えたい人
1つめは、第三者によるトラブルに備えたい人です。
認知症の方が外出した際に事故を起こしたり、第三者に損害を与えたりする可能性が少なからずあります。
過去には認知症で徘徊していた自男性が列車と接触して死亡し、遺族が鉄道会社から数百万円の損害賠償を請求されたケースがあります、
認知症保険に加入していれば、認知症と診断された場合に100~300万円または最大1,000万円程度の一時金を受け取ることができ、万が一の損害賠償にも備えられます。
認知症の親の介護費用に不安がある人
2つめは、認知症の親の介護費用に不安がある人です。
主な介護費用として、介護開始時のリフォームやベッド購入に74万円、毎月の介護費用で8.3万円、平均5年1ヵ月の介護期間で約580万円の費用が発生します(※)。
このような大金を親自身が貯金していれば問題なく支払えますが、親に貯金がない場合には子どもが負担しなければいけない可能性もあります。
ただ、親の介護以外にも日常生活や子どもの教育費用など、子どもが独立していないうちは多額の生活費がかかります。
万が一親が認知症になったときの費用に不安があるなら、認知症保険に加入する必要性は高いです。
70歳以上の人
3つめは、70歳以上の人です。
高齢者の方が認知症になった場合、入院が長期化することも珍しくありません。
70歳以上の平均在院日数は約42日、75歳以上は約45日と年齢が上がるほど入院日数は長くなる傾向があります。
また、血管性及び詳細不明の認知症に関して、0~75歳以上の方の入院日数は平均で300日以上です(※)。
長期間にわたる入院では仮に自己負担が1~3割でもかなりの金額になるため、長期入院に備えるためにも70歳以上の方の認知症保険の重要性は高いです。
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無料オンライン相談がおすすめな理由は以下のとおりです。
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ひとくちに認知症保険といっても保障内容はさまざまなため、自分に合う認知症保険に出会うためにも専門家に相談しましょう。
- 将来の認知症に備えられる保険を探せる
- 自分やご両親の希望条件に合う最適な認知症保険が見つかる
- 認知症保険の専門家に無料で相談できる
認知症保険に関するよくある質問
- 認知症になった場合、現在加入している生命保険はどうなる?
- 認知症保険の加入率はどのくらい?
認知症になった場合、現在加入している生命保険はどうなる?
認知症になった場合、現在加入している生命保険の種類によっては、加入している生命保険から保険金や給付金が支払われることになります。
例えば、死亡保険の受け取り条件に「所定の高度障害状態に該当した場合」などと記載があれば、死亡保険金を受け取ることおも可能です。
また、保険の種類によっては、今後の保険料の払込が費用になるケースに該当する場合もあります。
すでに生命保険に加入している場合、認知症が保障対象に含まれるか、発症した場合はどのように保険金が給付されるか、早いうちに確認しておくことをおすすめします。
認知症保険の加入率はどのくらい?
生命保険文化センターの2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、認知症保険(認知症特約)の世帯加入率は、平均で6.6%です。
ただし、ここでいう認知症保険は、「所定の認知症状態になったときに一時金や年金が受け取れるもの」を指し、民間の介護保険や介護特約は対象外になっています。
一方、認知症で介護が必要となったときの備えとして民間の介護保険(介護特約)に加入している世帯の比率は平均で16.7%です。
介護保険と比較しても認知症保険は歴史が浅く加入率もまだ低めですが、要介護人口の増加が予想されるなかで今後の注目度は大きく上がる可能性があります。
認知症保険の必要性・適用対象と加入の検討基準まとめ
この記事では、認知症保険の必要性やメリット・デメリットなどについて紹介してきました。
内容をまとめると以下のとおりです。
- 認知症になったときの金銭的な備えがない場合は認知症保険の必要性は高い
- 認知症保険は保険料が割高かつ掛け捨て型の保険が多いデメリットがある
- 指定代理請求制度を利用できたり、認知症になったあとの経済負担を軽減できた利するメリットがある
- どの認知症保険に加入するか困ったときは、保険のプロであるFPに相談する