内容をまとめると
- 特定口座とNISA口座の違いは、「特定口座」は手間を省いて安定した運用ができ、「NISA口座」は非課税で効率よく資産を増やせるのが違いです。
- 特定口座からNISA口座に移管する場合は、運用している商品を一度売却し、改めて新NISAで購入する必要があります。ただし、売却時の手数料や税金が発生します。
- 一般口座は投資家が自身で取引の管理と確定申告を行う必要がありますがNISA口座はその必要がありません。
- 売却は含み損があるか含み益があるかでベストなタイミングが異なるため、専門家に相談することが重要です。
- 特定口座とNISA口座の疑問はマネーキャリアの「資産運用の無料相談窓口」に相談!口座の特徴からシミュレーション、適切な売却タイミングを知れます。
この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
証券口座の種類は3つ
証券口座には「一般口座」「特定口座」「NISA口座」の3種類があり、それぞれ特徴や税制面でのメリットが異なります。
資産運用を始めようと考えたとき、まず迷うのが「証券口座ってどんな種類があるの?」という点ではないでしょうか。
初めての方には「どれが自分に合っているのか分からない…」「最適な口座を選ばないと損をするかも」と不安に思うこともあるでしょう。
しかし、知識がないと確定申告が必要になったり、せっかくの利益が思った以上に減ってしまったりすることも考えられます。
逆に、自分にぴったりの口座を選べば、運用がぐっと楽になり、節税の効果も期待できます。では、どの口座を選べば最もメリットを活かせるのでしょうか?
この記事では、一般口座、特定口座、NISA口座の違いを詳しく解説し、あなたに最適な選び方をサポートします。投資を始める前に、ぜひ最後までお読みいただき、資産運用の第一歩を成功させましょう。
特定口座とは?
特定口座は、投資初心者にとって管理しやすい証券口座の一つです。
投資において利益が発生すると、確定申告が必要ですが、特定口座を使うことでその手間を大幅に省くことができます。
中でも「源泉徴収あり」の特定口座を選べば、証券会社が利益から税金を自動的に控除してくれるため、確定申告が不要になる点が大きな魅力です。
たとえば、年間を通して複数の銘柄を取引した場合、個別の取引の損益計算が複雑になりますが、特定口座では証券会社が取引報告書を作成し、年間取引の損益も一括で計算してくれるため、管理が非常に簡単です。
特定口座について、以下の違いを理解しておくことが大事です。
源泉徴収とは
源泉徴収とは、投資で得た利益に対して税金を自動的に差し引く仕組みのことです。
通常、株や投資信託などの金融商品で利益が発生すると、確定申告を行い納税する必要がありますが、「源泉徴収あり」の特定口座を選択することで、この手続きを省略できます。
たとえば、金融商品の取引を行い利益が出た場合でも、証券会社が利益から20.315%の税金を自動で差し引いて納付してくれます。このため、確定申告をする必要がなく、投資家にとって大きな手間が軽減されます。
また、給与所得がメインの方で、副収入が一定金額を超えない場合、確定申告の必要もありません。
源泉徴収は投資の管理を簡単にし、特に初心者や多忙な方にはおすすめです。手続きが不要になるため、投資のハードルが下がり、安心して資産運用に取り組むことができるでしょう。
源泉徴収ありと源泉徴収なしの違い
投資口座を選ぶ際、「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の違いは重要なポイントです。
源泉徴収あり
利益が出たときに証券会社が自動的に税金を控除する仕組み
源泉徴収なし
利益が出た場合に投資家自身が確定申告を行う必要がある仕組み。
たとえば、源泉徴収ありの口座では利益が出た時点で20.315%の税金が自動的に差し引かれるため、確定申告が不要です。副収入が少なく、給与所得がある方には特に便利です。
一方で、源泉徴収なしの口座を選ぶと、年間の損益を自分で管理し、税金の申告も行う必要がありますが、利益が出なければ申告の手間がかからないのがメリットです。
このように、「源泉徴収あり」は手間が少なく初心者におすすめですが、申告手続きを通じて節税を狙う場合は「源泉徴収なし」も検討の価値があります。
特定口座と一般口座の違い
特定口座は証券会社が税金の計算や報告書作成を代行してくれるのに対し、一般口座は投資家が自身で取引の管理と確定申告を行う必要があります。
投資を始める際に選べる特定口座と一般口座ですが、この違いを理解することで、より便利で手間のかからない投資が可能です。
具体的には、特定口座で源泉徴収ありを選んだ場合では、利益が出た際に証券会社が税金を差し引いてくれるため、確定申告が不要です。忙しい方や投資初心者にとって、手間がかからない点が大きなメリットです。
一方、一般口座では自分で年間の損益を計算し、確定申告を行う必要がありますが、投資の自由度が高い点が特徴です。
年間取引報告書とは
年間取引報告書は、証券会社が投資家に発行する書類で、その年の取引内容や利益・損失が一覧で記載されています。
特定口座を利用している場合、証券会社が取引をまとめて管理し、この報告書を作成してくれるため、確定申告の手間が大幅に軽減されます。一般口座では年間取引報告書は作成されません。
具体的には、年間取引報告書には配当金や売買益の詳細が含まれ、さらに「源泉徴収あり」の特定口座を選択していると、報告書を基に証券会社が税金を自動的に差し引くため、確定申告が不要になります。
これにより、投資家は税務申告の負担を減らし、税金の計算ミスも防げるため、投資初心者にも安心です。
年間取引報告書は投資の管理をシンプルにし、確定申告の手間を省くため、特に多忙な方や投資に慣れていない方にとって大変便利なツールです。
証券口座の選択時には、この報告書のメリットも考慮して、効率的な資産運用を目指しましょう。
特定口座とNISA口座の違い
特定口座は手間を省いて安定した運用ができ、NISA口座で非課税で効率よく資産を増やすことができることが2つの違いです。
資産運用を始める際、「特定口座」と「NISA口座」のどちらを選ぶかで節税効果や運用の自由度に違いが生じます。
どちらも投資家にとってメリットがありますが、その特徴を理解することで自分に合った口座選びが可能になります。
その中のNISA口座は、2024年1月から新NISAとして衣替えし、制度が大きく拡充されました。旧NISAを利用していた方は併用も可能なため、違いを理解しておくことが今後の資産運用には大切です。
それぞれ詳しく見ていきましょう
旧NISA(つみたてNISAと一般NISA)の概要
旧NISA制度は、個人投資家が少額から投資を始めやすくするために設けられた非課税制度で、投資で得た利益が一定の期間、非課税になる仕組みです。
投資信託や株式などで発生する通常20.315%の税金が免除されるため、資産形成を目指す方に人気があります。 具体的には、旧NISAは「一般NISA」と「つみたてNISA」に分かれます。
一般NISA
年間120万円まで、最長5年間にわたって非課税で運用可能で、幅広い商品が対象です。
つみたてNISA
年間40万円まで、最長20年非課税という長期的な制度で、主に安定した成長を期待できる投資信託が対象です。
旧NISAは既に新規取り扱いは停止していますので、これから新しくNISAを活用される方は、新NISAの仕組みを理解しておくことが大切です。
新NISA(つみたて投資枠と成長投資枠)の概要
2024年からスタートした「新NISA制度」は、旧NISA制度を見直し、非課税枠や運用期間
がさらに充実した個人向けの少額投資非課税制度です。
この制度により、個人投資家はより多くの資産を長期間非課税で運用できるようになり、効率よく資産を増やすチャンスが広がります。
新NISAは、年間の非課税枠がつみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)に分かれており、両方を合わせて最大360万円まで非課税で運用できます。
さらに、非課税保有期間は無期限に延長され、投資資産を長期的に安心して運用できるのが特徴です。
新NISAは、少額から積み立てる方も、成長を狙う方にも適した制度です。非課税の枠が増えたことで、初心者から経験者まで効率よく資産形成できるため、自分に合ったプランで資産運用をスタートしましょう。
特定口座から新NISA口座への移管はできない?
資産運用で節税効果を最大化したい方にとって、特定口座から新NISA口座への移管は有効な手段です。
特定口座では、投資利益に対して一律20.315%の税金が課されますが、新NISA口座に移管することで、非課税枠内での運用が可能になり、節税効果が期待できます。
具体的には、保有する銘柄や投資信託を一度売却し、資金を新NISA口座に移す形が一般的です。新NISAは年間最大360万円の非課税枠があり、つみたて投資と成長投資の両方に活用できるため、自分の運用スタイルに合わせて効果的に資産を増やすことができます。
しかし、移管時の資産の状況によってベストな選択肢は異なってきます。
特定口座から新NISA口座へ移管するべき?
特定口座から新NISA口座へ移管するべきかは、「非課税で運用できる」をメリットと感じるかどうかで決めましょう。
特定口座から新NISAに移管するには、運用している商品を一度売却し、改めて新NISAで購入する必要があります。
ただし、売却時の手数料や税金が発生する可能性があるので注意が必要です。
特定口座での運用損益が少額の場合
特定口座の運用損益が少額の場合、新NISAに移管するメリットは大きいと言えます。
特定口座で少額の運用をしている場合、非課税メリットのある新NISAに移管すべきか悩んでいる方も多いでしょう。
新NISAに移管することで、将来の運用益が非課税となります。少額であっても、長期的に運用することで大きな差が生じる可能性があります。
特定口座で含み損がある場合
含み損がある銘柄を売却して新NISA口座に移管すると、特定口座で発生した損失を確定でき、他の利益と相殺(損益通算)することが可能になります。
これにより、税負担を軽減できるため、売却して移管する価値がある場合があります。
たとえば、特定口座で損失を確定した後、その資金で新NISA口座で再度買い直すことで、今後の利益が非課税枠で運用できるメリットが得られます。
特定口座に含み損を抱えている状態で新NISA口座への移管を検討している場合、その損失をどう扱うかは重要なポイントです。
ただし、売却時には株価の変動リスクもあるため、再投資のタイミングには注意が必要です。
このように、含み損がある場合でも移管を活用することで、税制上のメリットを得つつ非課税運用が可能になります。
特定口座で含み益がある場合
特定口座に含み益がある状態で新NISA口座へ移管を検討する際には、タイミングと税負担に注意が必要です。
特定口座の含み益が確定利益となると、約20.315%の税金がかかるため、そのまま移管すると税負担が増える可能性があります。
たとえば、特定口座で含み益のある銘柄を売却して移管すると、売却時に課税が発生し、利益の一部を税金として納める必要があります。
そのため、長期的な非課税運用を目的とする場合は、含み益の発生が少ない銘柄を優先的に移管するか、あるいは市場の動向を見ながら売却時期を慎重に判断するのが得策です。
特定口座から新NISA口座への移行はいつがベスト?
特定口座から新NISA口座へ移管する際、最適なタイミングを見極めることが重要です。特定口座で保有する資産の売却が必要なため、売却時に利益が出ていると課税が発生します。
そのため、移管のタイミングを工夫することで、税負担を抑えつつ非課税枠を効果的に活用できます。
たとえば、株価が下落して含み益が小さい、または含み損の状態のときに移管を行うと、課税を最小限に抑えられます。
また、年末のタイミングは、年間の利益や損失を見直すのに最適で、含み損がある場合には損益通算を行いながら移管することも可能です。
こうすることで、税制上のメリットを得ながら、新NISA口座での非課税運用に切り替えることができます。
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特定口座とNISA口座の違いまとめ
ここまで、特定口座とNISA口座の違いのまとめから、おすすめの相談先までに紹介しました。
特定口座で運用していた資金を、NISA口座に移管することで、利益についての税金を抑えるメリットがあります。
しかし、特定口座での売却には税金や手数料もかかるため、事前に現在の資産状況を把握してから、行動を起こすこと大切です。
このような手続きには専門知識が必要であり、どの選択肢が最適かを判断するのは容易ではありません。
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