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▼この記事を読んで欲しい人
  • 50代の人
  • がん保険を新規もしくは見直しで検討している人
  • どうやってがん保険を選べばよいかわからない人
 ▼この記事を読んでわかること 
  • がん保険の選び方
  • がん保険の必要性
  • がん保険を選ぶときの注意点

50代に入り健康面が気になる反面、子どもの独立などの環境の変化から保険はいらないと考えていませんか。2人に1人ががんになる時代で、各保険会社から次々に新商品が販売されています。この記事では、50代の人向けにがん保険の選び方を流れに沿って解説します。

この記事の目次

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50代のがん保険の選び方


がん保険を検討する際、ポイントにわけてどのように選べばよいかを紹介します。ひとつずつ考えてイメージしてみると、どんながん保険にしたいかわかってくるでしょう。


もしイメージができなかったり、判断がつかなかったりしても問題ありません。次のポイントを考え、最終的にイメージできない部分をあとから検討してみてください。


がん保険の必要性もあわせて紹介するので、なぜがん保険が必要なのか、50代に必要ながん保険はどんなものか確認します。

まずはがん保険の必要性を考えよう

そもそもがん保険は不要か必要かをまずは検討していきましょう。


50代は男女どちらもがんの罹患率が高い世代です。


男性
女性
1位精神疾患精神疾患
2位循環器の疾患がん
3位がん循環器の疾患

ほかの病気と比べて、男女どちらも入院する可能性が高い病気です。もちろんほかの病気のリスクも上がっているため、50代の医療保険加入率は約8割にも及びます。

今後年齢とともに病気のリスクも上がり、長期的に治療費がかかることも想定されます。

がんのリスクも上がることから、がん保険は医療保険の次に必要な保険と言えるでしょう。がん保険は医療保険ではカバーできない部分を補える保険だからです。

例えば、がんに罹患し入院手術を行った場合、医療保険でも保障されます。しかし、通院治療に切り替わったら対象となる保障がなくなるため保険金の受け取りができません。

がんのステージや状況によっては、通院から治療が始まる可能性もあります。その場合、入院していないので医療保険からの支払いもできません。

よってがんの治療については、医療保険で対応できない部分をがん保険でカバーすることが重要となります。

独身の方や夫婦のみの家族構成であれば、医療保険とがん保険は老後にも必要となる保険です。

子どもがまだ独立していない夫婦であれば、独立するまでの教育費や生活費の死亡保障が優先的に必要です。あわせて自分たちの医療保険とがん保険も検討しましょう。
がん保険は不要?必要?のサムネイル画像

がん保険は不要か?必要か?がん保険いらない派の不要論をプロが検証

必要な保障と保険料の目安を決めてから商品を選ぼう

日々新しいがん保険が販売されており、数が多すぎて商品をいきなり決めるのは難しいでしょう。個人の考えやすでに加入している保険によって、どのがん保険を選ぶのかは変わってしまいます。


そこで、まずはがん保険の保険料の目安や必要な保障を検討しましょう。どんな内容のがん保険でいくらの保険料なら納得できるのかを考えます。


数多くの中から希望にあう商品を見つけるには、優先順位を決めてどんながん保険にしたいのかを考えるとよいでしょう。


以降がん保険の内容を考えるステップに入るため、それぞれの項目についてどんな保険にしたいのかを考えてみます。

がん保険で必要な保障は?のサムネイル画像

がん保険に必要な保障は?データから考える保障選び

大まかながん保険のタイプを決めよう

がん保険と一言で言っても、さまざまなタイプがあります。

診断給付金型
特徴がんと診断されたら給付金が受け取れる
メリット50~200万程度のまとまった保険金を受け取れる
使用用途は自由
治療費や生活費など好きに使える
デメリット長期的な治療になると保険金が足りなくなる可能性がある

治療給付金型
特徴放射線治療や抗がん剤治療受けた月や年に受け取れる
メリット治療毎に受け取れるので無駄なく保障を持てる
治療毎に受け取れるので治療費が不足しない
デメリット放射線治療や抗がん剤治療がメインの治療方法ではなくなると
保険も使えなくなる

実費補償型
特徴治療にかかった費用を補償できる保険
メリット入院や通院にかかった治療費
(差額ベッド代や交通費などは除く)を
かかった費用分補償する
自由診療の高額な治療も補償対象
デメリット5年更新なので保険料が上がる

50代で保険料がアップしてもいいから、実費補償してほしいという人以外は診断給付金型か治療給付金型がおすすめです。


まとまったお金を最初に受け取るか、治療の都度受け取るかどちらが考えに合いそうかイメージしてみましょう。

入院保障と通院保障の金額を決める

入院・通院の保障をつけたい場合は、1日あたりいくら受け取りたいかを決めます。医療保険で入院保障を持っている人は大きく保障を持つ必要はありません。


入院・通院保障日額:5,000~10,000円


上記の金額を目安に検討しましょう。入院日額の理由は、差額ベッド代や食事代などの全額自己負担になるものに備えるためです。差額ベッド代は1日あたり平均で6,000円程度します。


通院日額の理由は主に交通費です。体調面を考慮してタクシーを使うと公共交通機関より費用はかかります。家族に送り迎えをしてもらうとしても、家族が仕事を休んで収入減につながることも想定されます。


それぞれ必要に感じる目安の金額を決めた後、保険料を見てバランスを考えましょう。

診断給付金(一時金)の保険金額・内容を決める

診断給付金はがんと診断されたらまとまったお金を受け取れる保障です。保険金額は50~200万円で設定することが多く、使用用途は自由です。


診断給付金の保険金額を設定することは重要ですが、以下の項目も確認するポイントになるため、商品比較するときは必ず確認しましょう。


確認するポイント
受取要件初回の受取はがん(悪性新生物)と診断確定
2回目以降は「治療のための入院手術が必要」など
受取要件が各社違う
2回目以降の受取要件がより緩やかな条件を選ぶ
受取回数回数制限あり
無制限
受取頻度1年~3年に1回の受取

がんは長期治療だけでなく、転移や再発の可能性もあるため費用がかかります。より保険金が受け取りやすい条件かどうかがポイントです。


女性は子宮頸部や子宮、乳房などで見つかる確率が高い上皮内がんでも保障が受けられるのかチェックしておきましょう。上皮内がんとは、悪性のがんになる前に見つかったがんのことです。


上皮内がんは基本的には切除して治療継続のないがんですが、状況に応じて通常のがんと同じような治療をするケースもあります。上皮内がんでも保障対象となるものを選びましょう。

終身タイプにするか定期タイプにするか決める

終身のがん保険が必要かは皆さんが悩む項目の一つでしょう。


結論からお伝えすると50代のがん保険は終身タイプをおすすめします。理由は50代で定期タイプのがん保険を選ぶと、将来更新時に保険料が高くなるためです。見直しをしたくても健康状態によっては保険に入れないかもしれません。


終身タイプと定期タイプのメリット・デメリットを紹介します。どちらのタイプが自分にあっているでしょうか。

メリット
デメリット
終身タイプ保険料が変わらない
一生涯の保障
定期タイプと比較し保険料が高い
定期タイプ
保険料を抑えて加入できる
健康状態によっては更新時に見直しがしやすい
保険料が将来高くなる
一生涯の保障が持てない

一時的に保障を手厚く持ちたい人や、新しいがん保険に見直ししながら保険に入りたい人は定期タイプがあっています。

がん保険は終身タイプ?定期タイプ?のサムネイル画像

終身のがん保険は必要か?定期型とどっちがいい?違いも解説

がん先進医療特約を付けるか決める

保険において先進医療特約が必要かどうかもよく迷われる項目の一つです。


がん先進医療特約とは、厚生労働省が定めた最先端の医療技術を使って治療を受けたときに、かかった治療費を保障してくれる特約です。


【主ながん先進医療の種類】

陽子線治療重粒子線治療
技術料の平均額2,649,978円3,186,609円
平均入院日数15.7日5.2日
年間実施件数1,285件683件

(出典:生命保険文化センター 先進医療とは?どれくらい費用がかかる?)


がん先進医療は治療費が高額であることや、治療できる病院も限られることから、一般的に行えるものとは言えません。しかし副作用が少ないことや治療効果が見込めることから、治療の選択肢として検討できるようにしておきたいところです。


保険会社によるが数百円で加入できる特約なので、ぜひ加入を検討しましょう。

先進医療特約は必要?のサムネイル画像

医療保険の先進医療特約は必要?不要?先進医療保障の必要性を解説

支払える保険料の目安を決める

各個人差があるのでいくらが目安になるなどの具体的な金額はありません。


終身タイプなら保険料の変動がなく、契約したときの保険料が一定であるため将来も支払い続けられるか検討しやすいと言えます。

※ただし更新型の特約があれば、数年に1度保険料が変動する商品もあるので注意が必要です。


現役のうちは支払える保険料でも、老後に支払えるかを考えなければいけません。ずっと支払いが続くものなので、大きな保険料になりすぎないように注意しましょう。


定期タイプは保険料が上がっていく可能性が高いので、何歳でいくらくらいの保険料になるか目安を知っておくことをおすすめします。

条件に合うがん保険を探して加入する

どんながん保険にしたいか目処がたったら、商品を検討できる段階にあります。


各社商品をひとつひとつ比較するのは大変な作業となるため、かんたんに比較ができるがん保険の比較サイトを使いましょう。自分の希望する条件に沿って検索していけば、一定数の保険商品まで絞り込めます。


例えば、マネーキャリアでは以下のような項目で条件を絞り込みして希望の商品を見つけられます。

  • 一時金複数回
  • 死亡保障あり
  • ネット申込OK
  • クレジットカード払い
  • 掛け捨て
  • 掛け捨てじゃない
  • 終身払
自分にあっている商品が一覧で確認できて、かんたんな商品概要や保険料も一画面で見えるため、より気になる商品が見つけやすいです。


自分だけでは判断ができない、細かい部分が分かりにくい、などあればオンラインで保険のプロに相談もできます。

がん保険を選ぶなら保険の専門家に相談するのが一番おすすめ

「いくらの保障にすればいいかわからない」

「自分だけではどんながん保険にすればいいか決められない」

「がん保険の絞り込みまでできたが、どの保険にすればいいかわからない」


など、一人では決められないことやわからないことも多いでしょう。


そんなときは保険のプロの意見を聞くことをおすすめします。無料で相談ができるサービスが多いので、一人で悩まず相談してみましょう。


「年齢があがり保険料が高くなってしまった」「がんに罹患してしまって加入できなくなった」などタイミングによっては後悔することもあります。


悩んでいることを保険のプロならすぐに解決できるかもしれません。


保険のプロに相談するならマネーキャリアがおすすめ。無料で何度でもFPに保険や家計の話を相談することが出来ます。

マネーキャリアで無料相談

50代の方ががん保険を選ぶ際の注意点

保険選びをするときは以下の3つの点に注意してください。

  • 通院治療の保障を重点的に付けるのがおすすめ
  • 他の保険の保障の重複に注意
  • 持病をお持ちの方は加入が難しい場合も

事前に知っておくことで間違った選び方を防げますし、あとから損をしたり後悔したりしないようにできます。

大事なポイントになるので、しっかりと読んでおきましょう。

通院治療の保障を重点的に付けるのがおすすめ

現代のがん治療は通院治療が多く、入院日数も少なくなっている傾向があります。入院の保障をメインにしてしまうと、思っていたほど保険金が出ず「せっかく加入していたのに保険が受け取れない」ということになりかねません。


通院日額の保障を付ける場合は、どんな要件で受け取りができるのかをしっかり確認しておきます。例えば、入院前後の通院でも受取事由になっているか、検査のための通院は対象となるかなどです。


ただし通院日数を確保できないと保険金が少額となり、治療費の備えてとしては不十分になります。よって治療給付金も検討し、放射線・抗がん剤治療したら受け取れるようにすると安心感があるでしょう。

他の保険の保障の重複に注意

がん保険以外に加入している保険があれば、加入中の保険も確認しましょう。

  • 入院・手術
  • 通院
  • 先進医療
上記の保障をがん保険で備えると、がんのみの保障となります。医療保険なら病気・ケガも幅広く対応可能です。

医療保険に加入している場合は、入院や手術の保障が基本保障でついているので、がん保険でつけなくてもよいと考えます。

先進医療も医療保険についていればがん保険でつけなくてよいでしょう。ただし、しばらく医療保険を見直していない人は、医療保険の先進医療特約がどんな内容か確認してください。

持病をお持ちの方は加入が難しい場合も

がん保険に加入するとき、必ず告知という健康状態の申告が必要です。これまでにがんに罹患したことがある人や、がんに関係のある病気を罹患している人は加入できない場合があります。


どうしてもがん保険に入りたいがために、虚偽の申告をして加入することは絶対にしないでください。あとから虚偽の内容が発覚すれば、契約解除かつ保険金の受け取りもできず、支払った保険料も戻りません。


もし申告が必要な病気や健康状態があったら、嘘はつかずに加入できる保険会社を探しましょう。引受の基準は会社によって違うので、加入できる商品があるかもしれません。

一般の方では引受基準や加入できる商品かどうか判断はできないので、保険のプロに相談してください。

まとめ:50代のがん保険の選び方

がん保険を選ぶときは以下のポイントを決めましょう。

  1. 大まかながん保険のタイプ
  2. 入院保障と通院保障の金額
  3. 診断給付金の保険金額・保障内容
  4. 終身タイプか定期タイプ
  5. がん先進医療特約の付帯
  6. 支払える保険料の目安
  7. 条件に合うがん保険を探す
選ぶときの注意点は3つあります。
  1. 通院保障を手厚くする
  2. 重複する保障がないかを確認する
  3. 商品を決める前に告知事項(健康状態の申告)に該当するものがないか確認する
  さまざまながん保険があり、自分だけではわからない人・選べない人は無料相談してみましょう。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。