
- がん保険の加入を検討している人
- がん保険の終身型と定期型の違いを知りたい人
- 終身型と定期型でどちらがいいのかわからない人
- 終身がん保険の特徴とメリット、デメリット
- 定期がん保険の特徴とメリット、デメリット
- 終身型、定期型のどちらがおすすめなのかということ
がん保険が必要かどうかということから、終身型と定期型の特徴や違い、メリット、デメリットについて解説しています。また、メリット、デメリットを踏まえておすすめな人はこんな人ということについても解説している記事です。
終身のがん保険は必要か?
皆さんはがん保険に加入しているでしょうか。
国立がん研究センターがん情報サービスによりますと、がんは、昭和56年より日本人の死因の第1位となっており、現在では年間38万人以上の方ががんで亡くなっています。また、一生涯でがんにかかる可能性は、男性65.5%(2人に1人)、女性51.2%(2人に1人)と言われており、私たちにとっても身近な疾患となっていて誰でも発症のリスクがあると言えます。
そんながんにかかった場合に一時金を受け取れたり、入院、手術の保障をしてくれるがん保険とは通常の医療保険とは異なり、がんに特化した保険です。今はがんは不治の病ではなくなってきているところもありますので、早く適切な治療を受けるにはがん保険は大きな助けとなることから加入する人も多くなってきているのではないでしょうか。
がん保険に加入する、検討する際に定期のがん保険を選ぶか終身のがん保険を選ぶかを決めなくてはなりません。それぞれメリット、デメリットがあるのでおすすめな点などを解説していきたいと思います。
がん保険は終身型と定期型はどっちがいい?
がん保険には先ほど触れたように一生涯の終身保険タイプと、更新をしていく定期保険タイプがあります。
どちらがいいのかいきなり決めるのは難しいですね。終身型、定期型にはそれぞれにメリット、デメリットがあります。
加入する年齢や考え方など人それぞれ向いているタイプがありますので、詳しく解説していきたいと思います。
そもそもがん保険の終身型と定期型の違いは?
まずはじめにそもそも終身型と定期型の違いについて整理しておきたいと思います。
まず終身型ですが、以下の特徴があります。
- 保険期間は文字どおり一生涯の保障
- 保険料が加入時から変わらない
定期型は以下の特徴があります。
- 保険期間は5年、10年、15年など期間が決まっている
- 更新時には保険料が上がる
主な違いは保険期間と保険料となります。
終身型には更新というものが存在しないので加入時からずっと同じ内容で保障が継続します。それと比べて更新型はあらかじめ決めた保険期間が満了となると更新されて保障が継続します。更新時には基本的に手続きが不要なことが多く、健康状態の審査などもありませんが、一生涯更新できるということではなく、更新限度がありますので一定の年齢になると、更新ができず、保障は終了します。
また、更新時の年齢で保険料は再計算されるため、更新時に保険料が高くなるのが一般的です。終身型については先ほどもお伝えしたとおり、内容に変更はないため保険料も一生涯変わりません。
終身がん保険のメリット
まずは終身がん保険のメリットについて考えていきましょう。
メリットの一つ目は払込期間中の保険料がずっと変わらないため、保険料を計画的に支払いやすいという点です。
終身型は加入時から保険料が一生涯変わりません。保険料が変わらないので、どのくらい今後も保険料を払い続けていかなくてはならないかがある程度見通しがつきます。
また、保険料の払込期間を短期払いにしておくことで、現役時代に保険料の払い込みを完了させることでその後の保険料の心配が不要になるという点もメリットの一つと言えるでしょう。
メリットの二つ目は、一生涯のがんの保障をつけられるという点です。
2人に1人ががんになる時代と言われていますが、高齢になればなるほどがんに疾患するリスクは高まりますので、一生涯のがんの保障は安心できる点と言えますね。
終身がん保険のデメリット
続いて終身がん保険のデメリットについて見ていきましょう。
デメリットに一つ目は契約から一定期間の保険料は定期型に比べて割高という点です。
終身型は更新がないため、加入時から保険料は上がりません。その分契約当初は定期型に比べて保険料は高くなる傾向があります。また、途中で解約してしまった場合などでは割高で支払っていた保険料が無駄になってしまいます。がん保険では貯蓄性はありませんので、解約払戻金はないのが一般的です。
デメリットの二つ目は、がん治療の進歩に保障が追いつかない可能性があるという点です。
終身型となると加入時に契約内容が一生涯継続しますので、例えば新しい治療が今後出てきた場合に対象にならないといったことがあるかもしれません。
その点はデメリットとして認識しておく必要がありそうです。
定期がん保険のメリット
ここからは定期型について考えていきたいと思います。
定期型のメリットに一つ目は、毎月の保険料を安く抑えることができるという点です。定期型は保障が定められた期間のみになりますので、終身型と比較しても保険料は一般的にはやすくなる傾向です。今多くのお金はかけられないけど保険には加入したいという方にはメリットと言えるでしょう。
定期型のメリットの二つ目は更新のたびにがん治療の進歩に保障が対応するという点です。
更新型であれば期間が満了後は自動更新になりますが、保障内容が変更されていれば新しい内容が適用されるようになります。新たな治療が対象になることがあれば、更新によって加入している保険も適用になるのはうれしいポイントになりますね。
定期がん保険のデメリット
最後に定期型のデメリットについて考えてみたいと思います。
定期型のデメリット一つ目は、更新時に保険料が上がってしまうことです。
更新型では更新時の年齢で保険料を再計算することになります。そのため、更新の際は今まで支払っていた保険料より高くなるのが一般的です。また、がん保険では60代以降になるとさらにがんにかかるリスクが増加するため保険料もますます高くなってきます。
若いときに保険料を安く抑えられる反面このようなデメリットも理解しておく必要がありますね。
またデメリットの二つ目は、一定の年齢を超えると更新できなくなるという点です。
更新型でも永遠に更新できるということではありません。例えば更新限度は80歳までなど更新型は更新可能な年齢が決まっています。そうすると一定の年齢を超えた後は保障がなくなってしまうこともあることを知っておく必要があります。
終身がん保険の方がおすすめな人
終身型と定期型のがん保険のメリットとデメリットをそれぞれ解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。それぞれのメリット、デメリットを把握できたところで自分にはどちらが向いているのだろうか、と考える方もいるかと思います。
まずは終身がん保険がおすすめな人はどのような人なのかについて解説したいと思います。
一生涯のがんの保障が欲しい人
終身がん保険の方がおすすめな人のポイントの一つ目は一生涯のがんの保障が欲しい人です。
さきほどの定期型のデメリットでもお伝えしたとおり、更新はいくらでもできるのではなく、一定の年齢までしか更新できないようになっています。せっかく長く保険をかけてきても満了で終わってしまい、その後の保障がないようですと心配だと考える人もいるのではないでしょうか。
また、高齢になってから定期型を解約して終身型に加入し直すとなると終身型の場合は保険料が高かったり、すでに持病などが原因で加入できなかったりする場合もありますので注意が必要です。
そのような方は最初から一生涯の保障でる終身がん保険の方が安心できるのでおすすめですね。
公的保険が改悪される可能性が高いと考える人
終身がん保険の方がおすすめな人の特徴の二つ目は公的保険が改悪される可能性が高いと考える人です。
現在の日本では、高額療養制度などの公的な保障が割と充実していますので、場合によってはがん保険そのものも不要と考えている方もいるかもしれません。しかしながら、公的保障というものは日々改変を繰り返していきますので、今の保障が20年後、30年後もそのままであるということは考えにくいですね。
この先の将来、社会保障の負担が重くなり公的保障が改悪されてしまい、今のような制度で無くなってしまったとしたらがん保険は必要性がますます上がりますね。
そのなった場合は、一生涯の終身がん保険に保険料に安い若い世代のうちに加入しておくと有利と考えられるかもしれません。先のことはわかりませんが、起こり得るかもしれない先のことに備えておきたい人にはおすすめと言えるでしょう。
定期がん保険の方がおすすめな人
終身がん保険がおすすめな人について解説してきました。続いて定期がん保険の方がおすすめな人について解説したいと思います。
各個人の目的やライフステージ、家族構成などによってもおすすめはどちらになるのか変わってきます。加入後に入り直しになるなどでは保険料も無駄になってしまいますから、しっかりと自分に合った保険を見つけていきましょう。
一定期間だけがんの保障が欲しい人
定期がん保険の方がおすすめな人の特徴の一つ目は一定期間だけがんの保障が欲しい人です。
子供が成人するまでや必要な貯蓄が貯まるまでなどの一定期間だけがん保険があればいいと考える方には定期型の方がおすすめです。
通常のの医療保険は必要と考える人が多いですが、がん保険はがんに関してだけですので、やや保障が限定的であるということや、公的保険が充実しているため一定金額の貯蓄がある人はがん保険まではいらないという考え方もあります。
そのためどうしてもこの期間でがんになって治療が必要となった場合に備えておくという人は定期型のがん保険で保険料を抑えながら保障を確保できた方がよいという方にはおすすめであると言えるでしょう。
がん治療の進歩に対応した保険に更新していきたい人
定期がん保険の方がおすすめな人のポイントの二つ目はがん治療の進歩に対応した保険に更新していきたい人です。
定期型のメリットでもお伝えしたとおり、更新するたびに保障内容も現在の内容に更新されていきます。そのため、保険会社が新しいがんの治療を保障の対象にすればその恩恵を受けられるというわけです。
一昔前前まではがんは不治の病とされ、罹患したらいつ死ぬのか、余命はどのくらいだと絶望するものでした。それが今は延命のための治療ではなく、完治に向けた治療が非常に進歩しています。
医療技術の進歩は目まぐるしいものです。今後数年で大きく変わる可能性も大いにあります。保障についても今後も変わることを期待されている方は定期タイプがおすすめと言えるでしょう。
まとめ:終身のがん保険は必要か
終身のがん保険は必要かということについて、終身型と定期型との違い、メリットやデメリット、どのような人におすすめなのかという軸で解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
保険はどちらが正解で一方が不正解ということではありません。自分に合っているか、継続していけると納得できる保険なのかということが重要になってくると思います。
こちらの記事を読んでがん保険の終身型、定期型で悩んでいる方の検討の一助になれば幸いです。