- 現在独身で老後資金に不安を抱えている人
- 老後資金問題についてよくわからない独身の人
- 独身女性に必要な老後資金が知りたい人
- 老後資金の貯め方を知りたい人
内容をまとめると
- 独身男性の場合、老後資金に最低限約940万円必要
- 独身女性の場合、老後資金に最低限約1,420万円必要
- 老後生活は、生活費以外にも介護・医療費や持ち家がない場合は賃貸費が必要!
- 老後に向けて賃貸よりも持ち家購入を考えてみるのもおすすめ
- 老後資金を貯めるためにNISAなどの資産運用や節税対策が有効
- お金についての相談なら顧客満足度98.6%のマネーキャリアがおすすめ!
- マネーキャリアはスマホで簡単に無料相談ができるので、ぜひこの機会に老後資金の悩みを解決しましょう!
近年は独身で老後を過ごす方も増えてきています。独身といっても、持ち家なし・有りか、男性・女性で必要な老後資金が異なります。この記事では、持ち家の有無や男女ごとに必要な老後資金額、40代や50代からでも間に合う老後資産形成方法をわかりやすく紹介します!
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 【男女別】独身者の老後資金がいくら必要か解説!
- 独身男性に必要な老後資金額は?
- 独身女性に必要な老後資金額は?
- 【平均値・中央値】独身の貯蓄額
- 老後に必要となる生活費以外の支出とは
- ①介護費
- ②葬儀費用
- ③賃貸費:独身で持ち家なしの場合にかかる支出とは
- 独身者が老後生活で持ち家・賃貸に住むメリット・デメリットとは?
- 独身者が老後資金に備えるために見直したいポイント
- ポイント①家計の見直しをする
- ポイント②年金受給額を確認する
- 老後資金を少しでも増やすコツ3選
- コツ①年金の繰下げ受給
- コツ②個人年金保険などの保険に加入する
- コツ③資産運用を始める
- 老後資金に備えるための3つの節税・資産運用制度
- 制度①新NISA制度の利用
- 制度②iDeCoの利用
- 制度③ふるさと納税の利用
- まとめ:老後資金で悩む独身の方はマネーキャリアで無料相談を!
【男女別】独身者の老後資金がいくら必要か解説!
老後30年間で2,000万円が必要だと試算された「老後2,000万円問題」をご存じでしょうか。金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が発表したものなのですが、これは夫婦2人の場合を想定し試算されています。
では、独身の場合は半分の1,000万円が必要なのでしょうか?
同じおひとりさまでも男女で平均寿命や平均収入が異なるため老後資金がいくら必要かは異なります。
今回は平均寿命や平均収入を踏まえながら、男女別おひとりさまの老後に必要な老後資金を解説していきます!
ここでの前提条件は以下とします。(参考:厚生労働省)
- 男性平均寿命:81.05年
- 女性平均寿命:87.09年
- 持ち家なし:家賃6万円
ではさっそくみていきましょう
独身男性に必要な老後資金額は?
総務省統計局が実施した「2019年全国家計構造調査」と上記の家賃を考慮して独自に作成した独身男性の1ヶ月の収支は以下のようになります。
65歳から平均寿命まで暮らすのに必要となる金額の目安を計算すると、
19万300円×12ヶ月×17年=約3900万円
このうち年金受給などの収入を考慮して不足する金額は、
4万6,065円×12ヶ月×17年=約940万円
これらから独身の男性の場合、約940万円の貯蓄が老後のために必要であることがわかります。独身女性に必要な老後資金額は?
ではおひとりさまの女性の場合はどうなるのでしょうか。
総務省統計局が実施した「2019年全国家計構造調査」と上記の家賃を考慮して独自に作成した独身女性の1ヶ月の収支は以下のようになります。
65歳から平均寿命まで暮らすのに必要となる金額の目安を計算すると、
18万4,297円×12ヶ月×23年=約5,100万円
このうち年金受給などの収入を考慮して不足する金額は、
5万1,190円×12ヶ月×23年=約1,420万円
独身の女性の場合、男性と比べて平均寿命が長く、収入も少ないことが多いので老後のための必要額が多いという結果が得られました。
【平均値・中央値】独身の貯蓄額
独身の金融資産保有額の平均・中央値はいくらなのでしょうか。
「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」を元にまとめた調査結果は、以下のとおりです。
単身世帯 | 平均値 | 中央値 |
---|---|---|
40代 | 818万円 | 92万円 |
50代 | 1067万円 | 130万円 |
60代 | 1860万円 | 460万円 |
70代 | 1786万円 | 800万円 |
参照:金融中央広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」
中央値はデータを大きさの順に並べ替えたとき、丁度真ん中になる値を指すので、中央値がより実態を表していると言えます。
子育て等がひと段落する50代あたりから多くの方が本格的に老後のための金融資産を貯めていることがわかります。
老後に必要となる生活費以外の支出とは
上での計算シミュレーションはあくまで日常生活を老後送る上での必要額の目安です。
65歳以降独身者が必要になるであろう生活費以外の支出を考えると以下のものもあります。
- 介護・医療費
- 葬儀費用
- 賃貸費(持ち家なしの場合)
①介護費
夫婦の場合どちらかが介護することが可能なケースもあり、必ずしも介護施設を利用するとは限りません。
しかし独身の場合は介護施設を利用する可能性が高く、介護費用を老後資金に組み込んでおく必要があります。
介護施設の費用は施設の種類や場所によって異なりますが、一般的に月額10〜35万円の施設が多いと言われています。
仮に月額20万円とした場合、1年間で120万円が必要となり、年金だけでは介護施設への入居は難しいと思われます。
また、介護は長期化することが多く、家の改修などもあわせて平均500万円を要するとも言われています。
将来介護費用に困らないためにも、保険の見直しや十分な貯蓄が必要となります。
②葬儀費用
独身で身寄りがない場合、葬儀などどうするのだろうか、他の人に迷惑をかけたくないという方もいらっしゃると思います。
そのような独身の方向けに現在さまざまな葬儀会社が生前契約という形で自分がなくなった後のお手伝いを提供しています。
費用は50万円〜100万円が平均であり、どこまでを委任するかによっても異なります。
ぜひ一度ご自身の調べてみてください。
③賃貸費:独身で持ち家なしの場合にかかる支出とは
上で紹介した独身の場合の必要額の計算では、家賃6万円で住居費の計算を行いました。
持ち家なしの場合に家賃のみで一体いくらの支出があるのでしょうか。
総務当局が実施した「平成30年住宅・土地統計調査」結果では、家計を支える者が65歳以上の高齢者である世帯の1ヶ月当たりの家賃平均額は以下となることがわかりました。
単独単身世帯 年齢 | 平均家賃 |
---|---|
65-69歳 | 4万3,645円 |
70-79歳 | 4万48円 |
80歳以上 | 4万3,122円 |
これらの家賃の平均は上記で行なった必要額の計算よりは低くなっていますが、もちろん都市部になれば平均家賃は上昇します。
おひとりさま生活を楽しむ!とすでに決めており、持ち家なしの方は、将来に必要な住居費を計算してみて結果によっては分譲マンション等を購入することもおすすめです。
独身者が老後生活で持ち家・賃貸に住むメリット・デメリットとは?
独身の方で、現在持ち家がなく賃貸で暮らしている人の中には、老後に向けて持ち家を購入したほうがお得になるのか、それとも賃貸のままで良いのかなど疑問に思っている方も多いかと思います。
そこでここでは独身者の老後生活における持ち家・賃貸のメリットデメリットを紹介します。
比較検討の参考にしてみてください!
メリット | デメリット | |
---|---|---|
持ち家 | ①住み続けられる安心感 ②介護必要時に家の改修が可能 ③団体信用生命保険に加入可能 | ①購入時にまとまったお金が必要となる ②介護施設などに入居するしてしまうと、 住む人がいなくなる |
賃貸 (持ち家なし) | ①老人ホーム、高齢者住宅への 転居がしやすい | ①介護必要時に家の改修が不可能 ②働けなくなっても、 家賃を払い続けなければいけない ③年齢が上がるにつれて、 新たに部屋を借りるハードルが上がる |
いかがでしょうか。
持ち家・賃貸どちらにもメリットデメリットがありますが、介護や病気など不測の事態が発生したときのことを考えると、持ち家を所有しているほうが心理的安心感が生まれることがわかりますね。
自分に当てはめて将来の住居のことを考えてみましょう!
独身者が老後資金に備えるために見直したいポイント
独身の場合、介護費用の問題を抱えることが多いと考えられます。よって早い時期から、効率よく老後資金を貯めていくことが必要です。
ここでは、老後資金を備えるために有効な次の3つの方法を紹介します。
- ①家計の見直しをする
- ②年金受給額を確認する
では詳しく解説していきます。
ポイント①家計の見直しをする
資産を作り、守るうえで基本となるのが日々の家計の見直しです。特に固定費は、一度見直せば長期間にわたって節約できるのでおすすめです。
例えば以下のような見直しが可能です。
- 公共料金のプラン変更
- 格安スマホへの乗り換えなど、スマホの料金プランの見直し
- 保険の見直し
なかでも保険の見直しは有効な方法です。独身の場合は病気やケガ、そして介護に備えて、より「自分の身は自分で守る」商品が必要になってきます。
一方で、子どもがいる世帯主のような死亡保障は必要ないでしょう。
つまり、自分に合った無駄のない保険を選ぶことが大事です。
自分に合った保険を知りたい場合は、是非一度マネーキャリアの無料相談を活用してみてください。保険のプロが、あなたに合ったより良い商品を提案してくれます。スマホから簡単に相談できるので、気軽に有益な情報を得ることができます。
ポイント②年金受給額を確認する
ゆとりある老後生活のための資金準備として、まずはご自身の年金受給額を確認することがおすすめです。
年金は老後の収入の主要パートとなるので、その受給額を知ることで、自身の老後資産計画を立てる第一歩となります。
適切な情報を得て、老後の資金計画を着実に築くために日本年金機構が運営する「ねんきんネット」等でまずは自身の受給額を確認しましょう。
老後資金を少しでも増やすコツ3選
独身の方の中には、ご自身で老後資金を準備していてもいざというときに頼れる人がいないので不安という方もいるかも知れません。
そこでここでは、誰でもできる老後資金を少しでも増やすコツ2点を紹介します!
- コツ①年金の繰下げ受給
- コツ②個人年金保険などの保険に加入する
- コツ③資産運用を始める
コツ①年金の繰下げ受給
年金は65歳から受給開始ですが、66歳から75歳に受け取りを繰り下げることで年金を通常より増額させて受け取ることができます。
計算式は、以下で計算することができます。
増額率(最大84%)=0.7%×65歳に達した月2から繰下げ申出月の前月までの月数
資金に余裕がある方は繰下げ受給を検討してみることもおすすめです!
参考文献:日本年金機構
コツ②個人年金保険などの保険に加入する
保険制度を利用して老後資金を備えることも可能です。
例えば、個人年金保険は契約時に決めた年齢から年金を受け取ることができる私的年金保険となります。
毎月自動的に引き落とされるので半強制的に資金を貯めることが可能です。
また、保険として老後資金を貯めることで生命保険料控除で節税ができるなどのメリットもあります。
コツ③資産運用を始める
「お金に働いてもらう」という方法もあります。貯蓄を効率的に「増やす」ためには、資産運用が欠かせない世の中になってきています。
現在の定期預金の標準金利は0.002%と超低金利です。仮に100万円を1年間預けたとしても利息はたったの20円です。つまり銀行に預けておくだけでは、お金は増えないのです。
例えば、毎月5万円を預金で10年間積み立てた場合と、資産運用した場合の違いは次のようになります。
運用方法 | 利回り | 最終積立金額 |
---|---|---|
銀行 | 年利0.002% | 6,000,595円 |
資産運用 (NISAなど) | 年利5% | 6,987,071円 |
(参考:金融庁「資産運用シミュレーション」)
このように、お金の持ち方を変えるだけで約100万円の違いがあるのです。
独身の場合は比較的自由に使えるお金が多く、資産運用でより効率的に老後資金を増やすことが可能となるでしょう。
以上の理由からも、資産運用が非常におすすめです。
老後資金に備えるための3つの節税・資産運用制度
上で示した3つの方法以外に、老後資金を貯めるためには節税対策も有効です。
節税制度を利用することで手取り額が増え、その分を貯蓄にまわすことが可能となります。
住宅ローン控除や生命保険料控除などいくつか制度はありますが、ここでは独身の方にも有効な次の3つの方法を紹介します。
- 制度①NISAの利用
- 制度②iDeCoの利用
- 制度③ふるさと納税
制度①新NISA制度の利用
NISAとは「少額投資非課税制度」のことです。
通常であれば、運用で得た利益に対して20.315%の税金が引かれますが、「NISA口座」内で購入した運用商品の利益には税金がかからず、非課税となります。
2024年からはより使いやすくなった新NISAへと改正され、老後のために長期にわたってコツコツと運用を行いたい方に非常におすすめです。
▼メリット
- 非課税枠がつみたて投資枠、成長枠合わせて1800万円
- 非課税期間が無期限
- 金融庁のお墨付きの銘柄を取り扱っているから安心
- 確定申告をする必要なし!
▼デメリット
- 損益通算ができない
制度②iDeCoの利用
iDeCoとは、「個人型確定拠出年金」のことです。
自分で決めた金額の掛け金を毎月積み立てし、60歳以降に受け取る私的年金制度です。
掛け金は定期預金のほか投資信託や保険など、自分で商品を決めて運用します。
公的年金にプラスできる「もうひとつの年金」として、老後の資産作りに効果的です。
▼メリット
- 毎月積み立てた掛け金は、全額所得税控除の対象になる
- iDeCoを通じて運用した得た利益は、全額非課税になる
- 受取り時も「公的年金等控除」あるいは「退職所得控除」が適用される
▼デメリット
- 基本的に60歳になるまで資金を引き出せない
- 運用商品を選んだ場合、元本割れのリスクがある
- 保険加入者の種別によって、掛金の上限が決まっている
制度③ふるさと納税の利用
ふるさと納税とは、自分の故郷や応援したい自治体に寄付をする制度です。
寄付をする金額のうち2,000円を超える部分に対して、住民税の控除や所得税の還付が受けられます。
また、寄付した自治体から返礼品として特産品などを受け取ることができます。
▼メリット
- 寄付金に対して、税額控除を受けられる
- 返礼品を受け取れる
▼デメリット
- 控除額には上限がある
- 寄付する金額に関わらず、2,000円は自己負担となる
- 確定申告もしくは「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」の提出など、控除申告が必要
まとめ:老後資金で悩む独身の方はマネーキャリアで無料相談を!
ここまで、独身の老後資金について解説してきました。