2024年からNISA(少額投資非課税制度)の制度改正により新NISA制度が導入されます。NISAは、運用利益が非課税となる点が最大のメリットで、資産形成を始めたい方にはぜひ活用してほしい制度です。今回の制度改正で、投資枠が拡大し、非課税期間が無期限になるなど、メリットがより充実しました。まだ始めていない方でも安心して始めれるように、新NISAを徹底解説します。
監修者・インタビュアー 比本 りつ子
広島県出身。2児の母として育児をしながらファイナンシャルプランナーを取得。現在は、マネーキャリアの広報として活動中。NISA歴 6年目!
この記事の目次
- 新NISAの改正の5つ特徴とは?【基本からわかりやすく解説!】
- ①投資上限額の拡大
- ②つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
- ③非課税期間が無期限
- ④生涯非課税限度額の設定
- ⑤現行NISAと新NISAは別口座
- 新NISAの重要な制度改正のポイントまとめ
- 新NISAをどう活用する?【プロがわかりやすく解説!】
- 初心者におすすめする投資先・投資信託はどこですか?
- 投資信託の選び方のポイントとは?
- お金のプロなら新NISAをどのように活用する?
- 2024年2月更新!新NISAの活用方法をプロにインタビュー
- 新NISAについて、マネーキャリアの人気専門家89人に聞きました!
- インデックスファンドとアクティブファンドとは?違いは?
- 専門家がおすすめする投資信託ファンドとその理由とは?
- 新NISAが何もわからない...と不安な方に専門家からのメッセージ
- 新NISA・現行つみたてNISAとは何かがわかる関連記事
新NISAの改正の5つ特徴とは?【基本からわかりやすく解説!】
①投資上限額の拡大
つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円まで引き上げられました。
新NISAメリット:投資上限額の拡大
②つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
現行の制度では、つみたてNISAか一般NISAのどちらかを選択する必要がありました。新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になりました。つみたて投資枠120万円+成長枠240万円を併用して年間360万円投資できるようになりました。
新NISAメリット:つみたて投資枠と成長投資枠も併用可能
③非課税期間が無期限
現行NISAでは、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間の非課税期間でしたが、新NISAではともに非課税期間が無制限になりました。
新NISAメリット:非課税期間が無期限
④生涯非課税限度額の設定
新NISAでは、1人あたり合計1800万円の生涯非課税限度額が設定されました。成長投資枠では、そのうち最大1200万円まで利用が可能です。また新NISAでは投資商品を売却すると非課税保有限度額が復活して、再利用可能となります。再利用可能とは、売却した非課税投資枠が、翌年以降に復活する仕組みです。
新NISAメリット:非課税の限度額が復活する仕組み
⑤現行NISAと新NISAは別口座
新NISAの重要な制度改正のポイントまとめ
新NISAの重要なポイントは
- 年間投資枠が拡大し、将来の資産形成がNISAを中心として行えるようになったこと。
つみたてNISAでは月3.3万円の積立に限定されていたものが、月30万円まで可能となっています。もちろん、毎月30万円も拠出できる方はいないかと思いますので、NISAを資産形成の中心としていくべきと考えます。 - つみたて投資枠と成長投資枠を併用できること
旧制度NISAでは、つみたてNISAか一般NSAのどちらか選択制でした。年間1回の変更は可能なものの、特につみたてNISAでは一括投資ができず、毎月の投資でした。新NISAでは、毎月一定額積立(つみたて投資枠)しながら、ボーナスなどで一括投資(成長枠投資)をするなど、柔軟な設計が可能となっています。 - 非課税期間が恒久化したこと
旧制度NISAでは、非課税期間がつみたてNISAで20年、一般NISAで5年でした。非課税期間が終わると、NISA口座(非課税口座)から課税口座へ自動的に移動され、投資信託の売却で課税がされることになっていました。そのため、ロールオーバーといった移管作業なども発生することもありました。
新NISAでは、ロールオーバーの概念は無くなり、課税期間を気にすることなく、資産形成を続けることが可能です。
新NISAへの変更は、基本的に優遇される要素しかないと考えて良いです。税負担が上がっている中での、数少ない政府の非課税施策なので、活用余地をしっかり考えていきましょう!
新NISAガイド:制度改正のポイントまとめ
新NISAをどう活用する?【プロがわかりやすく解説!】
初心者におすすめする投資先・投資信託はどこですか?
投資の初心者におすすめする投資先を聞いてみました。
新NISAの活用:おすすめの投資先・投資信託
専門家コメント
投資信託の選び方のポイントとは?
新NISAの活用:投資信託の選び方のポイント
- なるべく発売以来長く運用実績がある商品の比較をしています。
- 分散投資による、リスク軽減を重視しています。
- インデックスファンドは手数料、アクティブファンドは過去の実績(再現性等)を見ています。
- 投資する方の意向・投資期間・投資先・純資産額・ポートフォリオを考えます。
- 運用会社の信頼度、実績、再現性、運用理念を確認しています。
お金のプロなら新NISAをどのように活用する?
2024年2月更新!新NISAの活用方法をプロにインタビュー
新NISAについて、マネーキャリアの人気専門家89人に聞きました!
インデックスファンドとアクティブファンドとは?違いは?
投資信託のインデックス運用とは?
インデックス運用とは、「市場全体の平均的なリターンの獲得」を目的に運用されています。日経平均株価やTOPIX、S&P500、ダウなど、代表的な株式指数などをベンチマークとし、それに連動した値動きをするよう運用します。手数料が比較的安い傾向にあります。投資信託のアクティブ運用とは?
アクティブ運用とは、目安となる指数(ベンチマーク)を上回る成績を目指す運用スタイルのことです。 たとえば、日本株で運用する投資信託の場合、日経平均株価やTOPIXなどのインデックスをベンチマークとして、それを上回る成績を目指します。運用のプロであるファンドマネージャーと運用チームが市場や個別銘柄の調査、分析を行い、その結果をもとに銘柄を選定して運用します。手数料が比較的高い傾向にあります。アクティブファンドとインデックスファンドの違い
専門家がおすすめする投資信託ファンドとその理由とは?
マネーキャリアの人気専門家にアンケートを実施し、89名の方の回答結果をランキング形式で発表します!
回答結果:新NISAで人気インデックスファンド
主な専門家のコメント
回答結果:新NISAで人気アクティブファンド
主な専門家のコメント
- 「キャピタル世界株式ファンド」と回答
運用ポリシーが秀逸で、長年実績を出し続けており、長期投資対象としてふさわしいファンドだと思います。 - 「アライアンスバーンスタイン・米国成長株投信」と回答
アクティブのため手数料は高めだが、成長企業に特化しS&P500と同等のリスクでありながら、リターンは上回る内容のため期待感がある。 - 「モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープン」と回答
長期保有でのパフォーマンスが楽しめる。
新NISAが何もわからない...と不安な方に専門家からのメッセージ
「投資は始めてみたいけど怖くて、最初の一歩が踏み出せない。そんな方に向けて、専門家ならどのような言葉を掛けますか?」という質問をしてみました。
新NISA・現行つみたてNISAとは何かがわかる関連記事
注意喚起
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各投資信託の詳細は目論見書をご確認ください。また投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
ここでは、新NISAで設けられた成長投資枠についてわかりやすく解説します。
つみたて投資枠と成長投資枠の違いは、投資枠(120万円と240万円)の差はあるのですが、明確に異なるのは投資信託の種類になります。つみたて投資枠の目的が「長期・分散・積立」に重点が置かれているため、成長投資枠よりも対象商品が安全性を重視し、厳選されています。一方で、成長投資枠は、上場投資信託(ETF)などつみたて投資枠よりもリスクの大きい投資先を選択することができます。
新NISAのつみたて投資枠が、旧制度のつみたてNISAに対応し、新NISAの成長投資枠が、旧制度の一般NISAに対応するものとなっています。
なお、つみたて投資枠と成長投資枠は別々の金融機関(証券口座)で開設することはできません。