乳がんなどの治療が終わってからがん保険に加入できるか疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。結論、がんなどの経過観察中でも加入できるがん保険はあります。ただし、一般的ながん保険とは条件が異なる場合もあるため、本記事でメリットやデメリットなどを解説します。
この記事の目次
- 経過観察中でもがん保険には入れる!
- 引受基準緩和型保険
- 無選択型保険
- 経過観察と要経過観察の違いは?
- 経過観察とは
- 要経過観察とは
- 経過観察と要経過観察の違い
- 経過観察中にがん保険に加入するメリット
- 経済的な不安を軽減できる
- 癌が再発しても保障を受けられる
- 経過観察中にがん保険に加入するデメリット
- 保険料の負担が大きくなる
- 保障が薄くなる
- 経過観察とされやすいがんには何がある?
- 経過観察とされやすいがん①:乳がん
- 経過観察とされやすいがん②:肺がん
- 経過観察とされやすいがん③:膵臓がん
- がん保険加入前に経過観察となった場合の対処法
- 癌の経過観察中でもがん保険に加入する際は告知義務がある?
- まとめ:経過観察中でもがん保険には入れる!入れる保険や経過観察について解説!
経過観察中でもがん保険には入れる!
がんの経過観察中には、一般的ながん保険への加入が難しいかもしれません。
そこでおすすめなのが、乳がんなどの経過観察中でも加入できる次の2つのがん保険です。
- 引受基準緩和型保険
- 無選択型保険
引受基準緩和型保険
引受基準緩和型保険とは、持病や入院歴がある人でも比較的加入しやすい特徴がある保険です。
がん保険に加入するときには、健康告知を行うことが一般的ですが、引受基準緩和型保険では3〜5つの告知項目に絞られています。
なお、引受基準緩和型保険を契約するときに告知する主な項目には次の3つがあります。
- 過去○年以内に、病気や怪我による入院、もしくは手術の経験がある
- 過去○年以内に、がん(上皮内新生物を含む)・肝硬変・統合失調症・アルコール依存症などで、医師による診察・検査・治療・投薬を受けたことがある
- 直近○ヶ月以内に、医師に入院・手術・先進医療・検査を勧められたことがある
無選択型保険
無選択型保険とは、引受基準緩和型保険よりも審査条件が緩やかな点が特徴的である保険です。
保険会社への告知や医師の審査なしで加入できるため、がん保険加入の最後の手段として利用できます。
そのため、引受基準緩和型保険に加入できなくても無選択型保険に加入することで、がんなどの医療費に備えられます。
ただし、加入してから一定期間は保障を受けられなかったり、保険料が引受基準緩和型保険よりも割高であったりする点には注意しましょう。
できるだけ保険料を抑えたいと考えているなら、引受基準緩和型保険がおすすめですが、どうしても加入できない場合は無選択型保険を検討してみましょう。
また、自分がどんながん保険に加入できるか知りたい人は、マネーキャリアへの相談を検討してみてください。
あなたに合った保険を、プロが提案してくれます。
経過観察と要経過観察の違いは?
経過観察と要経過観察、違いはなんでしょうか?
ここでは、以下それぞれを解説していきます。
- 経過観察とは
- 要経過観察とは
- 経過観察と要経過観察の違い
健康診断などで「経過観察」「要経過観察」などと判定される場合もあります。
保険に加入する際は、健康診断の結果も重要になってくるため事前にどのような意味があるのか確認しておきましょう。
経過観察とは
「経過観察」は健康診断や精密検査の判定として使われますが、がんの治療後にも用いられるのが一般的です。
経過観察とは
- 病気やケガなど治療や再発の可能性において、今後の症状経過を医師が診ていく場合
がんは再発や転移をする可能性があるため、治療が終わってからも定期的に診察や検査を受けることが必要。
再発や転移の有無、新しいがんが発症していないかなどを確認する期間を「経過観察期間」といいます。
一般的に、がんの経過観察期間は5年。
ただし、乳がんなどは治療が終わってから5〜10年の期間を経て再発する場合もあるため、5年以上の経過観察が必要といえます。
要経過観察とは
「要経過観察」も、健康診断や精密検査の判定として使われますが、がんの治療にも用いられることがあります。
要経過観察とは
- すぐに精密検査を受ける必要はないが、様子をみて再検査が必要な場合
に使用されます。
経過観察と同じように様子を見ながら日常生活を送り、その中で治療の必要があれば進めていく状態。
また、公立学校共済組合の「関東中央病院」によると、経過観察の判定に加えて「○ヶ月後再検」と指定される場合もあるそう。
病院によって表記には差があるため、経過観察・要経過観察といわれた際には、今後どうしていくべきか話合うようにしましょう。
経過観察と要経過観察の違い
経過観察と要経過観察には、そこまで大きな違いはありませんでした。
両者とも緊急を要する治療や精密検査が必要なわけではありませんが、健康状態には注意が必要。
また、経過観察と判定された場合は、要経過観察よりも注意が必要な状態であるため、早めに再検査や医師による診断を受けるべきといえます。
いずれの状態にしても、健康状態に何らかの問題があることに変わりはないため、保険加入を検討しているときにはFPや保険会社へ相談してみるようにしましょう。
経過観察中にがん保険に加入するメリット
経過観察中は、健康的な人と比較してがん保険に加入しづらいでしょう。とはいえ、選択肢は限られても保険に加入することには一定のメリットもあります。
ここでは、経過観察中に保険加入すると得られる次の2つのメリットについて解説していきます。
- 経済的な不安を軽減できる
- 癌が再発しても保障を受けられる
経済的な不安を軽減できる
経過観察中にがんが再発しないかなどの不安を感じる人も多くいるでしょう。
がんの場合は治療費が多くかかるため、経済的な不安を強く感じやすいです。
無保険状態でがんにかかると、治療費の負担割合が大きくなります。
公的保険による「高額療養費制度」があっても、治療が長引けば多くの治療費を支払わなければいけません。
そのため、保険料が割高であっても、経過観察中に引受基準緩和型保険や無選択型保険に加入しておくメリットは大いにあります。
経済的な負担に対する不安が大きいと、精神的なストレスを強く感じてしまう場合もあるため、不安を解消する手段として保険に加入するのもおすすめです。
癌が再発しても保障を受けられる
経過観察中にがんが再発してしまった場合でも、がん保険に加入していれば保障を受けることが可能です。
再発を想定するのは気が重くなりますが、それでもリスクに備えるためには保険に加入しておくべきでしょう。
乳がんでは、5年〜10年の期間を経て再発する場合もあります。
経過観察中にがん保険に加入しておくことで、将来再発してしまったときの医療費に備えられるメリットがあります。
また、保険料が高いと感じても、治療が長引く場合に無保険状態だと負担する医療費も多くなります。
病状が落ち着いているうちに、がんにかかる治療費を調べてできる対策は取っておくのがおすすめ。
なお、引受基準緩和型保険や無選択型保険に加入するときには、保障される内容を必ず確認してから加入しましょう。
病気の内容によっては保障の対象外となる場合がある点に注意が必要です。
保険の詳しい内容が分からない、という人はプロに相談してみるのもおすすめです。
経過観察中にがん保険に加入するデメリット
経過観察中に保険加入すると、経済的な不安を解消できるなどのメリットを得られます。
一方で、経過観察中の保険加入には次の2つのデメリットがあります。
- 保険料の負担が大きくなる
- 保障が薄くなる
保険料の負担が大きくなる
経過観察中には加入できる保険には、保険料が高くなりやすい特徴があります。
引受基準緩和型保険は経過観察中でも加入できる可能性がありますが、一般的ながん保険よりも保険料は割高です。
また、引受基準緩和型保険に加入できない場合に選択できる無選択型保険には、告知や医師の診査なしで加入できますが、引受基準緩和型保険よりもさらに保険料が割高。
保険の加入条件が緩くなるほど保険料は高くなるため、家計への負担が大きくなってしまうのがデメリットです。
一方で、多くの医療費が必要になったときの備えとしては、保険は重要といえます。
高い保険料を毎月支払い続けなければ保障を受けられなくなる点に注意しながら、自分に合った保険を検討していきましょう。
保障が薄くなる
経過観察中に加入できる保険は、保障が手薄になりやすい点が特徴です。
一般的ながん保険に加入できる場合は、特約を自由に付加させて保障内容を充実されられます。
一方で、引受基準緩和型保険や無選択型保険では、付加させられる特約に制限があったり、一定期間中の保障内容に制限がかけられたりするデメリットがあります。
特に保障を受けられる期間については、保険加入時に条件をよく確認しておくのがおすすめです。
最低限必要ながんの保障についても、知っておくと安心です。
思わぬところで損をすることがないように、付加できる特約について確認し、保障開始時期についても必ず確認しておきましょう。
経過観察とされやすいがんには何がある?
経過観察とされやすいがんには、何があるのでしょうか。
- 乳がん
- 肺がん
- 膵臓がん
経過観察とされやすいがん①:乳がん
乳がんは、術後数年たってから再発することがあるがんのひとつ。
そのため、治療終了後であっても定期的な通院が必要となり「経過観察期間」は約5年〜10年程度と長くなっています。
乳がんの経過観察では、以下のことを行う必要があります。
- 局所再発や対側乳房の早期発見のため、1年ごとの定期的なマンモグラフィ
- 術後の健康的な食事、運動
- 健康的な体重を維持する
- 月に1回は自己触診(自分で触ってみて異常がないか確かめる)を行う
- 異常がある場合は必要に応じた検査を受ける
乳がんでは数年の経過観察が必要になるため、早めに引受基準緩和型保険や無選択型の保険に加入しておくことで、再発に備えることが期待できます。
経過観察とされやすいがん②:肺がん
肺がん治療で経過観察が行われるケースは、以下のものがあります。
- 精密検査をおこなったが肺がんかどうか確定できなかった
- 画像検査で影が見つかったが問題ないと判断された
- 手術や放射線治療、薬物療法が終了したとき
経過観察とされやすいがん③:膵臓がん
膵臓がんは術後2年以内に再発されることが多いがんです。
そのため、膵臓がんの経過観察では
- 術後最初の2年間は3~6か月ごと
- 6~12か月ごとに最低5年間の経過観察
がん保険加入前に経過観察となった場合の対処法
がん保険へ加入する前に経過観察の状態になった場合は、次の2つの対処法を試してみてください。
- 複数の保険会社へ申込む
- 保険会社に事前審査を依頼する
健康状態に問題がある場合は、保険会社へ告知する必要があります。
告知内容によっては保険加入を断られる場合もありますが、正しい情報を告知しなければいざというときに保障を受けられません。
複数の保険会社へ申込むのもおすすめですが、効率的に保険を選ぶなら事前審査を利用するべきでしょう。
保険会社によっては申込み前に事前審査をしてもらえるため、加入できるか不安な人は積極的に利用するのがおすすめです。
また、FPや保険会社へ直接相談してみることで不安を解消できる場合があります。対処法がわからないからと一人で悩むのではなく、まずは誰かに相談してみると良いでしょう。
癌の経過観察中でもがん保険に加入する際は告知義務がある?
がんの経過観察中でも、がん保険に加入する際には保険会社へ告知する必要があります。
加入できるか不安などの理由で虚偽の告知をしてしまうと、いざ必要なときに保障を受けられなくなります。
保険会社は契約者の過去の病歴などを確認できる手段を持っているため、契約時にはバレなくても保険金請求時には必ずバレますので注意しましょう。
なお、故意や過失によって間違った内容を告知することを「告知義務違反」といいます。
告知義務違反をした場合は、契約期間に関わらず保険契約の解除・取消をされるため、保険金を請求できなくなるのです。
経過観察中に保険契約をする場合は、必ず申込先の保険会社へ事実を伝えるようにしましょう。
また、がん保険の告知内容について詳しく知りたい人は、プロに相談するのもおすすめです。
経過観察中のがん保険、まずはマネーキャリアにご相談ください。
まとめ:経過観察中でもがん保険には入れる!入れる保険や経過観察について解説!
本記事では、経過観察中でも加入できるがん保険について解説しました。
この記事のポイントはこちら!
- 経過観察中でも入れるがん保険は引受基準緩和型保険や無選択型保険
- 保険料が割高になってしまうなどのデメリットがある
- 一方で、がんの再発に備えることも期待できる
- 経過観察になりやすいがんは乳がん・肺がん・膵臓がんなど
- 経過観察中のがん保険で悩んだらマネーキャリアがおすすめ
経過観察中は、一般的ながん保険に加入することは難しいため、引受基準緩和型保険や無選択型保険への加入を検討するのもおすすめ。
再発の際、がん保険に入っておけばよかった、と後悔しないためにも早めの検討を。
保険料が高くなることを懸念して、虚偽の告知をすると後で必ずバレてしまいますので、保険会社には事実を伝えてがん保険に加入するようにしましょう。
経過観察中のがん保険で悩んでいる人は、マネーキャリアへご相談ください。
状況や病歴などから、入れる保険をFPが提案してくれます。