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家計簿をつけたいけど、どのように項目分けしていいかわからない!何項目必要なの?このように悩む方は多いのではないでしょうか。この記事では、自分に合った項目分けのコツや家計簿をつけるときの注意点についてFPが徹底解説します。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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家計簿の項目の分け方は?何項目つくるのがいい?

こんにちは、マネーキャリア編集部のFP大野翠です。


お客様からお金についてのご相談を受ける場合、皆さんほとんど同じことをご質問されます。


「家計簿つけてないから、お金が貯まらないんですよね。」

確かに、それも一理あります。


実際、お金が貯まる傾向にある人のほとんどは、何かしらの形で家計簿をつけています。


家計簿には、お金の流れを見える化(可視化)する効果があります。


このことから、自分なりの気づきを得られる場合もあります。


「やっぱり家計簿は必要!」


今回は、これまで家計簿がなかなか続かなかった人や、これからはじまる新生活で家計簿にチャレンジしてみたい人へ、年間200名以上のお客様のマネーレッスンを行っている人気FPが、家計簿をつける際にお勧めの項目や、簡単な分け方を紹介します。


ぜひ最後までご覧ください。

まずは家計簿をつける目的を明確にしよう

家計簿をつけようと思い立った場合、まずやってほしいことがあります。


それは「何のために家計簿をつけるか」という目的を明確にしてほしいということです。


まず目的を明確にし、そのためにふさわしい家計簿をつけていきましょう。


冒頭で軽く紹介しましたが、家計簿のつけ方にはいろいろなタイプがあります。


ざっくりと、だいたいのお金の流れを把握する目的なのか。


それとも、きちんとお金の流れを詳細に把握したいのか。


自分で定めた目標達成のためには、ざっくりが良いのか、詳細に把握する方がよいのか。


自分に合った家計簿をつけていくことは、継続につながりますし、目標達成にもつながります。


家計簿の項目の分け方!FPおすすめの項目分けを紹介!


では、ここから早速家計簿の項目の分け方について紹介していきます。


「ざっくりシンプルにつけたい場合」「細かく項目を分けて家計簿をつけたい場合」に分けてまとめていきます。


自分のタイプにあった家計簿の項目わけについて、ぜひ参考にしてください。

①ざっくりシンプルに家計簿をつけたい場合

①固定費

固定費とは、毎月金額の変動のない出費のことを指します。

たとえば、家賃生命保険料などです。一般的に住居費は固定費に含まれますが、住宅ローン返済中の場合は月々の返済額が該当します。

②食費

食費は、毎月変動のある出費で「変動費」のうちにカウントされます。

毎月、食事に対する出費がどれくらいあるのかまとめて管理しましょう。

詳しくは後述しますが、外食が多い人の場合、食費とは別に外食費の項目を設けて管理することをおすすめします。

③日用品費

日用品費は、シャンプーや歯磨き粉など、日常生活の中で利用し、消耗する生活用品にかかる出費をさします。

無くなったら買うというサイクルがほとんどで、毎月必ず買うというものばかりではありません。

したがって、日用品費というざっくりわけた項目に入れ込んでしまいましょう。

④特別費

特別費とは、イベントなどで単発あるいは突発的に発生した出費のことをさします。

突然壊れた家電の買い替えや、車や住宅の修理に関する大きな出費などが該当します。

これも、必ず毎月発生するわけではありませんが、特別費の出費があった月には記入しましょう。

⑤その他

その他には、1~4の項目以外の出費をまとめてしまいましょう。

最初は「その他」の項目で管理していた出費が、1~2か月の頻度で発生するようであれば、新たに項目を設けて管理するようにしましょう。

つまり「その他」の項目は、今はまだ時々しか発生しない出費や、上記1~4には該当しない出費を一旦まとめておく項目であるということです。


この家計簿のタイプは「ざっくりわける」ものなので、あまり細かく項目を仕分ける目的はありません。まずは大まかに、この5つ程度で家計簿をつけてみましょう。

②細かく項目を分けて家計簿をつけたい場合

①住居費

住居費は、賃貸の場合でも、購入後の住宅ローンの場合でも、毎月一定の出費であることがほとんどです。

したがって、大きく分けると「固定費」と呼ばれる部類に分けられます。

賃貸の場合は家賃住宅ローンの場合は月々の返済額を、住居費として家計簿に記入していきましょう。

②保険料 

保険料も、固定費のうちの一つです。保険料には、生命保険料と損害保険料があります。

この保険料では、主に生命保険料として記入することをおすすめします。

後述しますが、自動車費という項目も別途あります。

自動車保険料については、自動車費にまとめてしまう方がわかりやすいかと思います。

③水道光熱費 

水道光熱費は、時期的な使い方の差から、毎月の変動が大きい場合がります。

このことから「変動費」に含まれます。

また、住んでいる地域によっては、水道料金の徴収が2か月に1度である場合もありますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

④通信費 

通信費には、毎月の固定電話料金、携帯電話料金、インターネット環境に関する料金が含まれます。

通信費も、毎月の料金が一定ではないため「変動費」に含まれます

⑤自動車費 

自動車費は、毎月のガソリン代、オイル交換などの整備費、加入している自動車保険料などが含まれます。

車検費用については、自動車費ではありますが、2年あるいは3年い一度の大きな出費なので、この自動車費に含めずに別で管理する方が分かりやすいでしょう。

⑥教育費 

教育費は、子どもがいる世帯では必ず記入する項目として設けましょう。

主に、学校や塾、習い事にかかる費用はこちらにまとめます。

また、学資保険の月額保険料など教育費に計上しても良いかもしれません。教育費=子ども関連費と置き換えることもできます。

⑦家族のお小遣い

家族のお小遣いも、詳細な項目には設けたほうが良いでしょう。

毎月取り決めているお小遣いの一定額だけでは足りなかった場合は、追加で記入するようにしておきましょう。

こうしておくと、時期的に出費が多いなど、次年度以降の出費のパターンを前もって予測することも可能です。

⑧食費

食費は、簡単な家計簿でも詳細な家計簿でも必要な項目です。

詳細につける場合は、食費の中でも、外食費と食材費などに分けて管理しても良いでしょう

外食費が多い月の把握ができ、もしムダだと感じたのであれば、翌月は外食を減らす等、課題が見えてきます。

⑨日用品費

日用品費も、ほとんど毎月かかるお金ですので、詳細項目では管理をしましょう。

⑩交際費

交際費に関しては、昨今の新型コロナウイルス感染症予防の観点から、これまでよりも出費は減っていると推測されます。

しかし、例えば送別シーズンでは、飲食を共にするのではなく、少額ずつ金銭を出し合ってプレゼントを贈ることもあるでしょう。

このような場合は「交際費」として計上し、管理しましょう。

⑪交通費

交通費は、必ずしも勤務先から受け取っている交通費と完全に一致するわけではありません。

実際に使った金額を家計簿には記載しましょう。

これは、通勤費だけでなく、プライベートでの移動費も全て交通費としてまとめます

⑫医療費 

医療費は、毎月かからない場合もあるでしょう。

しかし、医療費として項目を設置しておけば、1年間の医療費総額によっては「医療費控除」を受けることができます。

その目安としても利用できるため、是非医療費の項目は設けるようにしましょう。

⑬被服費 

被服費は、毎月というよりは季節の変わり目やイベントの前に発生する費用です。

その際、購入した金額と、購入したお店だけの記載ではなく、「黒・トップス・長袖」など購入した服の概要も記入しておくと良いでしょう。

似たような服を買うことを防ぐことができ、無駄遣い防止としても役に立ちます。

⑭美容費 

美容費は、美容全般にかかる出費をまとめます。

男性では、美容室や理髪店に散髪に行く費用を書きます。

女性は、一般的に男性よりも美容費にかかる出費が大きい場合があります。

美容室だけでなく、ネイルサロン、エステ、まつげパーマやエクステなどがあります。

美容にかかる出費は、全て美容費にまとめましょう。

⑮特別費

特別費とは、その名の通り特別な費用をまとめます。

特別とは、普段は無いような大きな出費のことです。

突発的な家電の買い替えや、急に身の回りのもので修理が必要になった場合の修理費などが考えられます。

特別費は毎月あるわけではありませんが、大きい出費ですので必ず分けて管理するようにしましょう。

⑯その他

その他の項目には、これらに含まれなかった出費が含まれます。

例えば、最初は「その他」に記入していた出費も、一定のタイミングや頻度で出費があるようであれば、その時点で新たな項目を増やし、今後はその項目で管理しても良いでしょう。

③一人暮らしの場合

一人暮らしの場合は、ここまで紹介したような項目と必ずしも同じである必要はありません。


特に、働く一人暮らしの場合は、なかなか細かく家計簿を付ける時間が無い場合もあるでしょう。


最低限の家計管理に必要な項目のみを、家計簿で管理するようにし、あまる項目は増やさずシンプルにして継続することをおすすめします。

家計簿の一般的な項目一覧!固定費と変動費に分けて紹介!


一般的な家計簿に設けられている項目には何があるか、固定費と変動費に分けて概要を紹介していきます。

①固定費の項目一覧

①住居費

住居費には、賃貸の場合は毎月の家賃、住宅ローン返済中の場合は月々の返済額を記入します。

マンションの場合は、管理費など毎月一定額払う義務のあるお金に関しては、住居費に含みましょう。

家に係る火災保険料が毎月支払うタイプである場合は、住居費に含めても良いでしょう。

②保険料

保険料は、毎月の生命保険料を記入します。

自動車保険に関しては自動車関連費へ、家や家財道具に対する火災保険料は住居費に含めても良いでしょう。

ひとり世帯の場合では、保険料に全てまとめても良いです。

自分で管理がしやすい項目にまとめてしまいましょう。

③水道光熱費 
水道光熱費は、水道代、電気代、ガス代が含まれます。

夏場や冬場は、エアコンの使用頻度が高く電気代が上がる傾向にあります。

だいたい毎月同じくらいの料金ですが、このように時期的に変動がある場合もあります。

また、そのような時期的な理由がないのに通常よりも料金が高い場合は、漏水や漏電などのトラブルが原因である場合もあります。

このように、家計簿は単にお金の管理というだけでなく、暮らしの変化に気づきやすくなるというメリットもあります。

④通信費

通信費には、毎月の携帯電話、固定電話の使用料が含まれます。

携帯電話の普及から、固定電話の利用頻度が低くなっており、地域によっては2カ月に1度まとめて請求がくる場合もあります。

どのタイミングで自動引き落としがされているか、あらかじめ確認しておくと安心です。

また、近年ではインターネット通信環境(Wi-Fi)を自宅で設けている場合も多く、その場合は通信費に含みましょう。

⑤自動車費

自動車費は、毎月の自動車保険料やガソリン代が含まれます。
数カ月に一度発生するオイル交換などのメンテナンス費用も、自動車費に含めても良いです。
この場合、その月の備考欄に「オイル交換」と記載しておき、他の月より若干出費が増えている内訳がわかるようにしておきましょう。

⑥教育費

教育費は、学校に係るお金全般です。習い事や塾も、教育費に含むと管理がしやすいです。

子どものための積立貯金や学資保険なども、教育費に含めても良いでしょう。

新入学や進学に際して、一階だけ大きな出費がある場合は、特記事項として別に記すことで教育費に含めても良いですし、教育費には含めず特別費として別で管理しても良いでしょう。

⑦家族のお小遣い

家族のお小遣いも、ほとんどの場合毎月一定額なので、固定費として計上します。

渡したお小遣いが足りず、追加で渡す場合はその金額と「なぜ追加が必要になったか」をわかる範囲でメモしておくと良いでしょう。

来年以降の参考になります。

②変動費(生活費)の項目

①食費

食費は、毎月の変動が大きい項目です。

また、物価変動の影響を受けやすいため、必ずしも前年の同時期と同じくらいの金額ではない場合もあります。

食費を記入する際は、どのお店で購入したかも書いておきましょう。

次回、同じ食材を購入する際の価格の目安になります。

②日用品費  

日用品費には、シャンプーやハンドソープなど、毎日使う生活用品(消耗品)にかかった出費をまとめます。

洗剤の詰め替え等で、大容量タイプを購入した場合、次回の購入が数か月後になることもあります。

次いつ購入すればよいかのタイミングをはかるためにも、購入した商品名と金額以外にも、内容量を書いておくと役に立ちます。

③交際費 

交際費は、周りの人との交際にかかった出費をまとめます。必ずしも毎月発生するわけでは無いので、変動費として考えます。

近頃の情勢から、大々的な飲食の場面は減っていると推測されます。

それでも交際費が全く無くなるわけではありません。

歓送迎の場面で渡すプレゼント代も交際費として計上しましょう。

④交通費  

交通費は、通勤通学の交通費と、プライベートでの移動費も含めてまとめて管理します。

ICカードなどでキャッシュレス利用した場合は、後で利用履歴を確認して家計簿に転記するだけで良いので手軽です。

一方、現金で交通機関を利用した場合は、忘れないうちにスマートフォンのメモに入力しておくなどしておきましょう。

⑤医療費

医療費は、発生する月としない月があります。

しかし、他のどの項目とも合算せず、医療費は必ず単体で管理するようにしましょう。医療費控除の申請の際に便利です。

なお、医療費控除の対象となるのは、健康保険証を利用して受けた医療(公的医療制度対象の医療)のみです。

美容のためや、健康増進のために自費負担で受ける医療に関しては、これらに含まれません。

もし、このような医療を受けた場合は、美容費または健康増進費などとして、別に管理しておくとわかりやすいです。

⑥被服費 

被服費は、洋服の買い替えや新規購入の際に記入して管理します。

洋服の管理に係る出費の管理という意味で、クリーニング店の利用料金を含めても良いでしょう。

⑦美容費  

美容費は、その名の通り美容全般にかかる出費です。

一般的には、美容室代がイメージされますが、特に女性でエステなどに毎月通っている場合は、美容費に含んで管理しても良いでしょう。

毎月購入している美容のためのサプリメント等の購入費も、美容費で良いでしょう。

⑧特別費

特別費は、特別に出費が発生したものを書きます。

例えば急な住宅施設の修理や、家電の買い替えなどです。

毎月かかるわけではありませんが、一回当たりに出ていくお金が大きいため、特別費として管理しましょう。

FPが実際につけている家計簿を公開!【項目分けの参考にしよう】


FP歴11年の私が、どんな家計簿を付けているのかはよく訊かれます。


私の場合、ざっくりとした項目で管理しています。


項目は以下の3つです。

  1. 食費
  2. 生活費
  3. その他
家計簿で管理しているのは、この3項目のみです。

細かい数字の把握はどうしているか?というと、後述する家計簿アプリを利用しており、主に使っている金融機関と家計簿アプリを連動させています。

したがって、水道光熱費や通信費などの自動引き落としは、アプリ上で勝手に反映されるため、私がわざわざ家計簿で管理する必要がないという事です。

つまり、手書きの家計簿と家計簿アプリの良いところだけど利用しているという事です。

必ずしも、紙の家計簿かアプリかどちらかだけで管理する必要はないと考えています。

アプリで把握できるものはアプリで、それ以外でまとめたいものは紙でまとめても便利です。

自分の家計簿ですから、自分の使いやすいシステムを構築し、長く継続することが大切です。

家計簿項目の決め方のコツ10選をFPが解説!


ここからは、実際に家計簿の項目を検討する際、どのような点に注意をして決めれば良いか、そのコツを解説していきます。

①家計簿の項目は柔軟に変える

私が普段行っている家計改善コンサルティングでも、お客様から家計簿が続かないという相談は頻繁に受けます。


その際、お客様がおっしゃる家計簿が続かない原因として「面倒になったから」「気が乗らないから」という声が多くあります。


実際にお客様が使っていた家計簿を見せてもらったり、記載していた内容についてヒアリングすると、その人の生活にあっていない項目が含まれていることがほとんどです。


つまり、その人のライフスタイルには必要でない出費に関する項目も記入する欄が設けてあるということです。


当初は「これで行こう!」と決めた項目でも、のちに必要で無くなったら削除して構いません。


誰に見せるわけでもない、自分自身の家計簿です。自分が主役になって、項目は柔軟に変更しましょう。

②出費が多いものは専用の項目を設定する

出費が多いものは、あえて新たな項目を増やして別に管理した方が良いでしょう。


クリーニング店やコインランドリーを頻繁に利用する人は、その項目も作ると良いでしょう。

③項目をまとめてできる限り少なくする

項目は増やすと細分化でき、お金の流れが見えやすくなるというメリットがあります。


一方で、あまりにも詳細にしすぎると、家計簿を書くことが億劫になることもあります。


その場合は、ざっくりとした項目に留め、大まかな管理だけをするということもできます。


繰り返しになりますが、家計簿は誰に見せるものでもありません。


自分の家計のために管理するためのものです。


自分なりのルールで自在に設定してよい、という事は念頭に置いておきましょう。

④毎月は使わないという項目があればなくす

毎月使わない項目は、記載する頻度が低いため、なくしてしまいましょう。


冠婚葬祭費、などはその代表例です。


年に1度あるかないかの項目に対して、わざわざ項目を設ける必要はありません。


なお、冠婚葬祭費は、交際費特別費に仕分けると良いでしょう。

⑤何をどの項目につけるかルールを決める

何をどの項目につけるか、自分なりのルールは決めておきましょう。


毎回、判断に悩む項目があれば、新しく項目を作って管理しても良いです。


間違えて他の項目い合算してしまうよりは、別で管理することをおすすめします。

⑥外食費と食費は別々の項目にする

外食が多い人の場合は、外食も含めて「食費」として一括りにするのではなく、外食費と、その他の食費に分けて管理する方がわかりやすいです。


仕事の都合や、地域のイベントなどの影響で、外食が続く月があるかもしれません。


その際もきちんと外食費と通常の食費を分けて管理しておくことで、来年以降の外食費の支出の目安にすることができます。


先々の家計管理の予測のためにも、是非外食費は分けて管理することをおすすめします。

⑦クレジットカードは引き落とし月ではなく使った月に書く

クレジットカードの項目は、多くの人が悩むポイントです。


お金の管理の観点から言うと、クレジットカードは利用時に記載することが望ましいです。


クレジットカードは後払いのシステムですので、利用した時期と、実際に口座から引き落としされる時期に間が空きます。


このことで、時期的な出費の把握がしづらくなりますし、何よりも家計管理として時期にズレがあることは良くありません。


このことから、クレジットカードは必ず使った月に記入するようにしましょう。

⑧レジャー費は娯楽費と同じ項目にする

レジャーと娯楽は、ほとんど同じ内容なので、同じ項目に記載します。


従って、重複して似ている項目は合算し、統一して管理する方がスッキリします。

⑨雑費という項目は作らない

雑費は、とても便利な項目ではあります。


しかし、雑費の項目を作ってしまうと、内訳が見えづらくなるというデメリットがあります。


このことから、なるべく雑費は設けない方が良いでしょう。

⑩お小遣いはその使い道まで記入する

極力、お小遣いは毎月の金額だけでなく、その使い道も書くようにしましょう。


家族のお小遣いの場合は、わざわざ家族へ内訳を聞くことまではしなくて良いです。


一人暮らしの場合や、主婦(主夫)で、普段家計簿をつける人が自分のお小遣いに関しては内訳を書いておいた方が良いです。

家計簿をつけるときに注意したいポイントを紹介【初心者必見】


ここからは、特に初めて家計簿をつける人へ向けた「注意したいポイント」について紹介します。


まずは、恐れずに書いてみましょう。


間違えたら修正すれば良いだけです。安心して進めましょう。

①つけ方が頻繁に変わってしまう

家計簿を付けるときは、なるべく長く継続することを目指しましょう。


つけ方が頻繁に変わるのは、避けたいポイントです。


例えば、最初はエクセルシートで管理していた場合でも、翌月には市販の家計簿ノートで手書き管理をするということです。


家計簿は、日々の記入も大事ですが、最終的に毎月や毎年集計することに意義があります。


ところが、家計簿のつけ方が頻繁に変わってしまうと、集計がしづらく時間がかかってしまいます。


ここまで紹介してきたように、家計簿の項目の増減は構いません。


しかし、家計簿のつけ方自体を頻繁に変えるのは避けましょう。


どうしても変える場合は、これまで記入してきた家計簿のデータを引き継いで新たに切り替えるか、キリの良い時期まで待ってから切り替えるかが良いでしょう。

②家計簿をつけただけで見直す習慣がない

家計簿は、日々記入し、毎月の集計を取って終わりではありません。


この蓄積されたデータを、今後の自分の生活に生かすことが目的です。


家計簿を付けただけで見直さないのは、もはや家計簿をつける意味がないくらいもったいないです。


まず、何の項目に対して支出が多いのか、その支出は減らすことができないのか、などを検討します。


その中で、無駄が発覚した場合は即カットしましょう。来月は同じ無駄遣いをしないという気づきがあります。


家計簿を付けたら見直すという作業の繰り返しで、お金の循環が良くなります。

③何をどの項目に入れるか決まっていない

特に女性で多いのが、化粧品の購入費を美容費に入れるか、日用品費に入れるかで悩むということです。


実際、化粧水など毎日使うものであれば、1か月単位で減るので日用品費と言えるかもしれません。


しかし、ポイントメイクに使う化粧品などは、なかなか減らないので、何の項目になるのかな?と悩むようです。


この場合、家計簿を付け始めるときに、一律でルールを決めておくと解り易いでしょう(化粧品関連は全て美容費に含む、または含まないなど)


どうしても判断に悩む場合は、その項目自体を増設しても良いでしょう。

(この場合では、化粧品費という項目を作るということです)

家計簿に入れるべきでない項目を紹介!


ここまで、家計簿の項目は自在に増減して良いですよ、と紹介しましたが、作らない方が良い項目があります。


主なものは

  • 税金の支払い
  • 車検代

などです。


税金は、高くても安くても無駄遣いには当たりませんし、払う義務のあるお金です。


納付したあとの領収書をまとめて保管し、来年以降の支払い時期や納税金額の参考にしましょう。


車検代は、2~3年に1度の大きな出費です。

つまり、毎年の出費ではありませんので、特に家計簿で管理をする必要がないということです。

おすすめの市販家計簿3選!


家計簿には、さまざまなタイプがあります。


パソコンが得意な人は。パソコンやスマートフォンアプリで管理しても良いでしょう。


手書きで管理したい人は、書店などの販売店で、自分にあった家計簿をつけることも探してみることもおすすめです。


ここからは、特におすすめの市販家計簿を3種類紹介します。

それぞれに特色があります。


是非市販の家計簿を選ぶ際の参考にしてください。

➀オレンジページ・シンプル家計ノート

オレンジページとは、幅広い世代の女性をターゲットとしている歴史のある雑誌です。

そのオレンジページが作成し販売している「オレンジページ・シンプル家計ノート」は、300円程度と安価ではありますが、記入する項目がシンプルで長続きしやすい家計簿としておすすめです。

②づんの家計簿ノート

づんの家計簿ノートは、ざっくり簡単に家計簿を付けたい人でも、詳細に付けたい人でも、どちらでも活用可能な家計簿です。

詳細な記入項目が指定されておらず、自分の生活に合わせて管理ができるため大変人気です。

③かんたん!袋分け家計簿セット

かんたん!袋分け家計簿セットは、お金が貯まる家計簿として人気です。 

あらかじめ各項目の予算を決めておき、そのお金を袋別に分けて管理します。 

残ったものは貯金をするというシステムにしてしまうことで、達成感もあり、楽しみながら家計管理と貯金の両方を進めることができます。

家計簿アプリを活用しよう!おすすめの家計簿アプリ3選!


家計簿アプリは、スマートフォンを保有している人には使いやすいでしょう。


ほとんどの家計簿アプリでは、アプリ上でレシートを読み取るだけで自動的に家計簿データに反映してくれます。


このことで、家計簿をつけるという手間が省け、時短にもなりますし継続しやすいポイントでもあります。


➀マネーフォワードME

まずおすすめしたい家計簿アプリは、マネーフォワードMEです。 


提携している金融機関が豊富であるため、家計簿だけでなく資産管理アプリとしても利用可能です。 銀行口座とアプリを連携することで、入出金や引き落としがあれば、自動的にアプリの家計簿に反映されます。 


無料会員と有料会員がありますが、まずは無料会員で利用してみることをおすすめします。なお、筆者もこちらのアプリを利用しています。

②LINE家計簿

次に、LINE家計簿です。 トークアプリLINEを利用している人は、別途アプリをダウンロードすることなく利用できます。 


LINE家計簿のおすすめポイントは、あらかじめ予算を決めてその範囲内でお金を使うように設定できることです。 


手書き家計簿における袋分け家計簿と、システムが似ています。 また、どの機能も無料で利用できるのは嬉しいポイントでもあります。

③家計簿Zaim

最後に、家計簿Zaimをおすすめします。


家計簿アプリの中でも、歴史のある家計簿Zaimは、長く継続しているユーザーが多い印象です。 


つまり、それだけ使いやすいという事です。 Zaimのおすすめポイントは、将来のマネープランについてイメージし、目標に近づくように家計改善の手助けをしてくれる機能があるということです。 


家計簿は付けるだけではいみがありません。しっかりお金の流れを把握し、振り返り、将来のために生かすことで初めて役に立ちます。 


このZaimでは、家計管理と同時に将来に向けても改善するようにサポートしてくれる心強いツールです。

参考:手書きで家計簿をつける方法もある!手書き家計簿のメリットを紹介!


手書き家計簿は、従来からある方法では根強い人気があります。

長く家計簿をつけている人が利用しているのは手書きタイプであることが多いです。

手書きタイプの家計簿をつけるメリットには、以下のようなものがあります。

  • 出費をひとつひとつ確認しながら手書きで転記する作業から、出費の振り返りができる
  • 手書きをすることで無駄な出費に気づきやすい(節約の意識定着に繋がる)
  • 手書き家計簿は家族との共有が簡単であることから、家計全体の共有認識に繋がりやすい。

参考:エクセルで家計簿をつける方法もある!

エクセルで家計簿を付ける方法もあります。


自分なりの項目や日付で記入でき、オリジナリティの高い家計簿になります。


パソコンが得意な人は、エクセルのシートさえ作ればあとは入力するだけなので簡単でおすすめです。


また、インターネット上には無料で利用できる家計簿用エクセルシートがダウンロードできるサイトもあります。


そちらを参考にしても良いでしょう。

参考:簡単にできる固定費・変動費の節約方法をFPが解説!


しっかり項目別に記入された家計簿を基に、削減したい出費が見つかったら、次の課題は「節約」です。


固定費の代表である生命保険料は、定期的な見直しが必須です。


たとえば、団体信用生命保険がついた住宅ローンに加入したにもかかわらず、世帯主の万が一の際の死亡保障額を高いまま保有し続けることは、安心ではありますが、保険料としては無駄が生じています。


一般的に、子どもの教育費がかからなくなったタイミングや、家を購入したタイミング、定年退職のタイミングでは生命保険を見直すと無駄がカットされることが多いです。


是非参考にしてみてください。


変動費の代表である食費の節約方法として、買い物に行く回数を減らすことは効果が高いです。


スーパーなど商業施設では、お店のディスプレイや色などに、顧客の購買心理を高める工夫がされています。


つまり、私たちが買い物に行ったら、買うつもりではなかったモノを、ついうっかり買ってしまうことは、ある意味仕方がない現象であるとも言えます。


逆に言うと、買い物に行かなければ無駄なものは買わないで済むという事です。


買い物に行く頻度をへらす方法としては、生協など宅配食材サービスを利用することが挙げられます。


また、最近注目されている業務スーパーやコストコなど大型スーパーで大容量の食材を購入しておくことで、物理的に買い物に行く頻度を減らすという方法もあります。

参考:お金が貯まったら資産形成をしよう


家計簿を付けることで「お金の見える化」ができるようになります。


お金の流れを意識すると、時間をかけて少しずつ整っていきます。


預貯金に回すお金が増え、一定額に達したら、より利回りの良い商品に移し替えることをおすすめします。


資産形成は、余裕資金で行うのが鉄則です。


家計管理を行い、コツコツ貯めたお金は、この余裕資金として考えることもできます。


大切な資産を守りながら、自分にはどのような資産形成が向いているのか、良いイメージを持って検討してみことは、新たな楽しみが増えて良いでしょう。


初心者でもおすすめの資産形成として、元本保証のしっかりした「個人向け国債」では、1万円から購入できます。


NISAつみたてNISAの非課税投資額を利用して、お得に将来のために少しでもお金を増やすという事も良いでしょう。

まとめ:家計簿の項目は自分に合った分け方をしよう

いかがでしたか。家計簿は自分だけのお金の管理ツールです。


書く内容は自在に取り決めてよく、書いたものは誰にも見せる必要はありません。


そのことを念頭に置いて、気軽に継続できる家計簿の項目を設定しましょう。


継続するためには、何をどこに書くのか、最低限のルールは決めたほうが良いです。


また、手書き家計簿と家計簿アプリは、どちらも試してみることをおすすめします。


どちらが向いているのか、まずは使ってみないとわかりません。


「スマートフォンの扱いは苦手だからアプリも使えない」と思い込んでいても、本記事で紹介したアプリは特に使いやすさがポイントです。簡単な使い方で表示もシンプルで解り易いですので、年齢も関係なく使えるアプリばかりです。


最後に、せっかく時間を割いて家計簿をつけるので、将来の役に立つような材料にしましょう。


これまで家計簿が続かなかった人や、これから新たに家計簿をつけてみようと考えている人のお役に立ちましたら幸いです。