
貯金ができないと悩んでいる人におすすめなのが、先取貯金です。先取貯金を行うことで、マイホームや学費、老後資金などのお金の不安を解消できるかもしれません。そこでこの記事では、先取貯金について具体的な方法や注意点など含めて紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる貯金ができない人には先取貯金がおすすめ
貯金ができないと悩んでいる人には、先取貯金がおすすめです。
先取貯金とは、収入が入ったら使ってしまう前に先取りして貯金する貯金方法のことです。
これは、2022年から始まった高校生の金融教育の教材でも取り上げられている、貯金の基本です。(参考記事)
これまでお金を使い過ぎて貯金ができなかった人でも、例えば毎月5万円を給与天引きで先取貯金することで、計画的かつ強制的に貯金ができます。
- 一般的な貯金:収入-支出=貯金
- 先取貯金:収入-貯金=支出
先取貯金が出来る預金
先取貯金が出来る預金を次の表にまとめました。
概要 | |
---|---|
自動積立 定期預金 | 1円以上1円単位など自由に金額を指定し、 指定日に普通預金口座から 振り替えるなどの方法で積み立てる |
社内預金 | 勤務先の資金調達方法のひとつで、 年0.5%以上の利息が付くで運用してくれる |
財形貯蓄 | 毎月1,000円から給与天引きで積み立てる |
さまざまな制度がありますが、勤務先に社内預金制度があるなら社内預金をおすすめします。
社内預金は給与天引きで先取貯金ができるうえ、法令で年0.5%以上の利息を付けることが義務付けられているためです(労働基準法第18条第4項)。
社内預金がないのであれば、財形貯蓄を検討してみましょう。
2022年4月時点、年0.5%以上の利息が付くことはほとんどありませんが、財形貯蓄も給与天引きで先取貯金ができます。
勤務先に社内預金も財形貯蓄制度もない場合は、銀行の自動積立定期預金の利用を検討してみましょう。
「給料が入ってきてから積み立てる」ものなので、給与天引きに比べると強制性は劣りますが、預金保険制度があるため、安心して貯金が可能です。
iDeCoやNISAもおすすめ
先取貯金を行うのであれば、iDeCoやNISAなど資産形成に関する制度の活用もおすすめです。
iDeCoやNISAは貯金額(積立資産の評価額)が変動するリスクを負う分、将来の受取額を増やせる可能性があります。
※iDeCoには価格変動リスクのない元本確保型の定期預金商品もあります。
iDeCoとは、原則60歳までに投資信託などを積立購入し、原則60歳以降にその年金資産を受け取る私的年金制度です。
NISAとは、少額の投資が非課税になる制度のことです
一般NISAやつみたてNISAなどの種類(口座)があります。
iDeCoやNISAについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ確認してみてください。
先取貯金を続けるために大切なこと
先取貯金は強制的に貯金ができるメリットがある反面、把握しておくべき前提や注意点もあります。
- 毎月の収支を理解する
- 無理しない
- 貯金の目標を明確に設定する
毎月の収支を理解する
先取貯金を行うとき、毎月の収支を理解しておくことが前提です。
仮に毎月30万円の手取り収入があっても、支出が30万円なら貯蓄はできません。
いざ先取貯金を始めようと思っても、毎月の収支を理解していなければ先取貯金の額を決められないはずです。
そこで、まずは家計簿を付けるなどして家計収支を理解しましょう。
家計簿を付けることによって、これまで行ってきた無駄な出費(浪費)を見つける効果も期待できます。
浪費を見つけることができたら、その金額を先取貯金に回しましょう。
これまで浪費していた金額が貯蓄に回り、家計収支が改善するはずです。
無理しない
先取貯金は、毎月5万円など計画的な貯金を強制して行えるメリットがあります。
当然、毎月5万円の先取貯金を継続できれば毎年60万円、5年間で300万円の貯金が貯まるはずです。
一方で、貯金しか見ずに無理して貯金額を設定すると、毎月の生活に影響が出ることも考えられます。
少し極端ですが、必要な食事すらできずに健康を害してしまうようではいけません。
さらに、かえって貯金を取崩してしまう可能性もあるでしょう。
そのため、先取貯金を行うにあたっては適切な支出を把握したうえで貯金額を設定する必要があります。
貯金の目標を明確に設定する
貯金は、まず目標を明確に設定しておくことが重要です。
例えば、何となく貯金を始めてみようと始める場合と、5年後にマイホームを取得するための頭金500万円を貯めるために始める場合とでは、モチベーションの高さが異なるでしょう。
より明確な用途と金額を事前に設定しておくと、途中で挫折することなく先取貯金を継続しやすくなります。
まとめ
貯金ができないと悩んでいる人におすすめの先取貯金。
先取貯金は、毎月の貯金額を先取りし、計画的かつ強制的に貯金できるメリットがあります。
一方で、先取貯金はあくまでも貯金ができるほど収支に余裕があることを前提としているため、無理をしすぎないことが必要です。
先取貯金でお金を確実に貯めたいなら、家計簿をつけて家計収支を把握しつつ、適切な支出を設定することから始めてみましょう。
支出を設定できたら、社内預金や財形貯蓄制度、銀行の自動積立定期預金などを始め、リスク許容度を考慮しつつ先取貯金を実践してみてくださいね。