
- これから夫婦で資産運用をはじめてみたいと思っている人
- 妻名義の口座を名義貸しする際の注意点を知りたい人
- 専業主婦でもNISAをはじめるメリットがあるのか知りたい人
内容をまとめると
積立NISAで夫が妻名義で運用可能か気になりますよね。また、夫のお金で運用することで贈与税が発生するのか、専業主婦は利益で扶養控除から外れてしまうのか、離婚したらどうなるのかなど疑問点もあります。この記事では、積立NISAを妻名義で利用する時の注意点等を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる積立NISAを妻の名義で利用することはできる?
夫婦の場合、夫が積立NISAを妻名義の口座で運用することは可能です。
積立NISAは1人あたりの年間非課税枠が40万円までとなっているので、もう少し毎月多く積立をしていきたいという方やせっかくなのでボーナスも運用にまわしていきたいと考えている方にとっては少し物足りなく感じるかもしれません。
そのような場合は夫が嫁の投資枠を使うことが出来、年間倍の80万円までの運用を非課税で行うことが可能となるのです。
ご自身の非課税枠を満額使い切ってしまったので他の貯金は運用せず銀行に預けたままになっているという方は、是非妻名義の非課税枠も効率的に使って運用していくことをおすすめします。
妻名義の積立NISA口座を申し込むために必要なもの
妻名義の積立NISA口座を申し込むために必要なものについてですが、本人名義で口座開設をする必要があるため全て妻名義の書類を用意しなければなりません。
そして、申込手続きも夫ではなく妻本人が行う必要があります。
口座申込の際は妻名義の下記書類を用意しておきましょう。
- マイナンバー確認書類…マイナンバーカードや通知カードなど
- 本人確認書類…運転免許証やパスポートなど
- 非課税適用確認書の交付申請書 兼 非課税口座開設届出書(NISA申請書) …オンラインで提出可能な場合もあります。
必要書類は各金融機関によっても違いがあるので事前に確認をするようにしてください。
申込をする金融機関ですが、夫と妻でそれぞれ別の証券会社で口座開設をすることによりリスク分散をすることも可能となります。
忙しい方でもネット証券などを利用すれば店舗に行かなくてもスマホ1つで口座開設をすることが可能ですよ。ネット証券は手数料が安い場合も多いです。
夫が妻名義口座で利用する時、贈与税は発生する?
夫が妻名義の口座を利用する際に贈与税は発生するのでしょうか。
結論からお伝えすると妻名義であっても贈与税を発生させずに運用をしていくことが可能となります。
贈与税は現行、贈与を受けた金額が年間110万円以下であればかからないのです。申告自体も不要です。
積立NISAの年間非課税枠は40万円までとなるので上限額まで運用をしても問題無いということになります。
ただし、新NISAのつみたて投資枠の場合年間非課税枠の上限額が40万円から120万円まで引き上げられます。また、成長投資枠は年間240万円まで非課税で運用をすることが可能となりす。
贈与税がかかる条件を忘れ、新NISAの制度になった後も妻名義の口座で満額運用をした際は名義貸しの違反となってしまうので充分に気をつける必要があります。
ルールを守った上で夫と嫁の非課税投資枠を有効に使って運用していきたいですね。
妻の名義で積立NISAを行う際の注意点とは?
妻名義で積立NISAを行う際の注意点とはどういったものがあるのでしょうか。
夫婦で2人分の非課税枠を使うことにより2倍の資産運用が可能となることは魅力なのですが、注意点についてもしっかりとおさえておきましょう。
夫が本人名義の口座で運用をしていくことと、妻名義の口座で運用をしていくことは全く同じという訳ではなく認識に違いがあることを理解しておく必要があります。
あくまでも妻の判断が第一
夫の資産を妻名義の口座で運用していくこと自体は可能なのですが、その場合名義貸しをしているだけであくまでも口座は妻のものとなります。
そのため、投資をするにあたっての判断は妻が第一となってくるのです。
老後の備えや、将来子供にかかる教育費など資産運用の目的は様々でしょう。夫婦2人で今後のお金の使い方についてしっかりと話し合って積立をしていくことはとても大切です。
ただし、妻名義の口座での最終判断は名義人である妻が行わなければならないという認識を持った上で名義貸しをするようにしてください。
離婚すると財産分与の対象となる
もしも離婚をすることとなった場合、名義貸しをした妻名義の口座の資産は夫婦どちらのものとなるのでしょうか。
結婚をした後に夫婦で共に積み上げてきた財産は夫婦2人のものとなり離婚後半分に分割をすることとなります。
妻名義の口座も同様で、結婚後に口座開設をした場合は今まで夫がずっと管理をしていた資産であっても財産分与の対象となります。
名義貸しをする際は、念のために離婚をした場合のことも想定した上でメリット・デメリットのどの点を優先するのかを考え運用を始めるようにしましょう。
専業主婦でも積立NISAを始めて大丈夫?
収入が無い専業主婦でも積立NISAを始めても大丈夫なのでしょうか。
収入があっても無くても積立NISAの非課税枠は1人あたり40万円で設定されるので、妻の資産で利用をするのか夫の資産を妻名義の口座で運用するのしっかりと検討し上手く活用していくことがおすすめです。
運用資金があるのに非課税投資枠を使わない状態でいることはもったいないですよ!
専業主婦の積立NISAの利益は扶養を外れることはない!
専業主婦の場合夫の扶養に入ることにより、税負担が減ったり国民年金を払わずに受給できるという恩恵を受けることができます。
資産運用をすることにより利益を得てしまうと、扶養から外れてしまうのでしょうか。
結論から申し上げると扶養を外れてしまう心配はありません。
利益は非課税所得とみなされるためです。また、確定申告をするといった作業も不要となります。
運用により利益を得ながらも扶養に入った状態でいられるということは大きなメリットです。
家事や子育てがあるのでパートなどで働くことが難しいという方も多いと思いますが、働きに出ることだけが収入を得る方法ではありません。
積立NISAを利用し時間を味方につけてお金に働いてもらうようにしましょう。
専業主婦に積立NISAがおすすめ!その理由とは
積立NISAは専業主婦にとって下記のようなおすすめポイントがたくさんあります。
- 専業主婦おすすめポイント1:生活費に合わせて投資ができる
- 専業主婦おすすめポイント2:どれだけ利益が出ても扶養内
- 専業主婦おすすめポイント3:お金の知識を身につけることができる
それぞれどういった理由でメリットがあるのか説明をさせていただきます。
資産運用には抵抗があり、銀行預金のみで資産管理をしているという方もこの機会に是非積立NISAの仕組みを知ってください。
専業主婦おすすめポイント1:生活費に合わせて投資ができる
まず、生活費に合わせて投資ができるというメリットがあげられます。
積立NISAの最低掛金は金融機関によっても異なりますが、ネット証券なら100円以上、大手銀行なら1000円以上というところが多いです。
元金が数十万円以上は必要、といった投資であればハードルが高いですが「食費が浮いた分を毎月運用にまわしていくようにしよう」といった目標であればスタートしやすいですよね。
もちろん投資なので絶対に増えるということが約束されているわけではありませんが、節約から捻出できた元金であれば減ることへの抵抗も少ないと思います。
専業主婦おすすめポイント2:どれだけ利益が出ても扶養内
積立NISAの利益は非課税所得とみなされ扶養をはずれてしまう心配はありません。また、上限も無いためどれだけ利益が出たとしても問題がないのです。
働いた場合は年収により「103万円の壁」や「130万円の壁」などといったボーダーを意識し扶養から外れないよう調整をしなければなりません。
積立NISAの資産運用ではその調整が不要という点がおすすめポイントです。
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用すれば1人あたり年間360万円の非課税枠が使えます。
多くの資金を運用に充てることが出来ればその分利益が見込める可能性も高くなるでしょう。
専業主婦おすすめポイント3:お金の知識を身につけることができる
積立NISAで資産運用をはじめることによってお金の知識を身につけることができるというメリットもあげられます。
現在、銀行普通預金の金利は金融機関にもよりますが約0.001%程度となっています。100万円を1年間預けたとしても利息は10円程度しかつかないという計算なのです。
それでもそのまま銀行預金に預けているという方はたくさんいらっしゃいます。
しかし、運用をし始めて運用利回りなどの知識がつくと「銀行に預けておくことがもったいない」という考えに変わる方が多くいるのです。
運用をすることで自然と知識が身についていきますよ。
専業主婦には積立NISAとiDeCoどちらがおすすめ?
専業主婦には積立NISAとiDecoどちらがおすすめなのでしょうか。
積立NISA | iDeco | |
---|---|---|
毎月の最低積立額 | ネット証券なら100円以上 | 5,000円以上 |
引出し可能年齢 | いつでも可能 | 原則60歳まで |
非課税期間 | 最長20年 | 原則60歳まで |
口座開設・管理手数料 | ETF以外は販売手数料無料 | 加入時に原則2,829円 一定の口座管理料も負担が必要 |
所得控除 | なし | 掛金の全額が対象 |
それぞれの特徴を比較してみました。
どちらにも利点があるため併用をする方も多いのですが、限られた資金を運用していく場合自身にとってよりニーズに合うものを選択する必要があります。
メリットが大きいのは積立NISA!
専業主婦にとってメリットが大きいのは積立NISAといえるでしょう。
まず、iDecoは原則60歳まで引き出しが不可というデメリットがあげられます。
老後まで手をつけずに運用をし続けられるというメリットとしても捉えられるのですが、子供の教育資金、親の介護費用など専業主婦にとって急な出費が避けられない場面も今後多々あるでしょう。
そういった時にいつでも引き出し可能な積立NISAは安心感があると思います。
また、新NISAに移行することで非課税期間が無制限となり、投資可能枠の上限がひきあげられるなどさらに運用の自由度が高まることとなりました。
これから資産運用をはじめる専業主婦の方は積立NISAからはじめてみましょう。
まとめ:夫婦間でNISAを活用の相談はマネーキャリアへ!
妻名義のNISA口座で運用をするメリット・デメリットについてお伝えをさせていただきました。
この記事で紹介したことをまとめると以下になります。
- 妻名義のNISA口座で夫の資産運用することは可能
- 夫から妻へ資産を受け渡しても年間110万円以下なら贈与税は発生しない
- 専業主婦でもNISAをはじめるメリットはたくさんある
- 専業主婦にはiDecoより積立NISAがおすすめ
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この機会に毎月の収支をしっかりと見直して将来に向けてお金を備えていきましょう!
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